ここで紹介するのは「高校入試の論文対策講座」ですが、単なる受験勉強ではありません。「本物の学力」に近づくための学習方法として、中学生の人たちに挑んで欲しい方法です。
まずは、中学生のための「小論文の書き方」特別講座・web用レジュメを読んでみてください。
練習問題には、評価基準と解説をつけています。(先生方へ「論文講座開設に寄せて」)
中学生のための「小論文の書き方」特別講座・web用レジュメ
下の表の「テーマ」をクリックすると、「練習問題と解説・評価基準」を表示します。
番号 | テーマ | 資料問題 | 論文 | 作文 |
---|---|---|---|---|
0 | 自動車を買うとき | ○ | ||
1 | 野原に山積みされた家電製品 | ○ | ○ | |
2 | 地域社会と生き方 | ○ | ||
3 | 情報化社会をどう生きるか | ○ | ||
4 | 高校生活3年間で学びたいこと | ○ | ||
5 | 私が将来したいこと | ○ | ||
6 | 自分の幸福と仕事の関係・職業の選択 | ○ | ○ | |
7 | 食糧問題と環境問題 | ○ | ○ | |
8 | 水資源と食糧問題 | ○ | ○ | |
9 | 障害者との共生(自閉症) | ○ | ○ | |
10 | 夢の実現 | ○ | ||
11 | 環境汚染と自然保護 | ○ | ○ | |
12 | 働くことの大切さ | ○ | ||
13 | 人と人のつながり | ○ | ||
14 | 障害者との共生(視聴覚障害) | ○ | ○ | |
15 | 障害者との共生と教育の力(身体障害) | ○ | ○ | |
16 | 非行少年の更生と教育の力 | ○ | ○ | |
17 | 環境問題(スズメ50年で90%減少) | ○ | ○ | |
18 | 幸福の条件 | ○ | ○ | |
19 | 自分の幸福と仕事 | ○ | ○ |
兵庫県尼崎市の公立中学校で、私は現職の時から退職後5年まで通算8年間にわたって、中学3年生を対象に「論文の書き方」の特別授業(「論文講座」)を実践しました。主に公立高校の入学試験の「論文」試験に対応する学力を育てるためでした。
「論文」こそ、子どもたちが獲得してきた知識を使って「表現する場面」です。この「論文の書き方」を指導するときこそ、「学習」と自分の人生が直接的に結ばれていると実感させる絶好の機会でした。
この「論文講座」で私の採用した授業方法は、普段の授業では経験できない、仲間との議論で子ども同士が互いに学び合う手法です。今後の授業に求められている「アクティブ・ラーニング」の一種かも知れません。
一般的な無味乾燥的な教科内容を丸暗記する「受験勉強」ではなく、「論文問題」は、子どもたちを真の意味で悩ませ、協働学習を活発に成立させると同時に、学ぶことを夢中にさせます。「論文問題」は、学んだことを、思考のツールや自分の言葉として活用することが求められる、最高のパフォーマンス場面です。
基礎学力の定着がないと無理な学習のように思えますが、実際はそうではありません。いわゆる「暗記型」の学習を得意とする「優等生」が意外にももろく、普段のテストでは低得点しか取れない「低学力の生徒」に先行されていました。多くの「低学力の生徒」も「論文」を書きながら基礎知識を確実に自家薬籠中の物にしていきました。
子どもたちの学習空間に私が提示する「課題」は、子どもたちが将来、人生で出会うであろう困難な場面を想定して作成した「価値対立が内在」するものです。
その「課題」に、子どもたちは、これまでに彼らが獲得してきた「知恵」を最大限に活用して立ち向かっていました。3時間×6日間=18時間の「集中講義型」でしたが、短期間に見せた子どもたちの成長スピードは目覚ましいものでした(例年、12月から1月の間の土日)。
「論文」指導が成果を上げるためには、「課題」が、中学生にとって、具体的で、日常生活や学問上の真正の内容を保持していること、評価基準が明確であることの3つの条件が必要だと思います。講座で活用した「テキスト」と「練習問題」と参考資料の一部を公開します。
「社会科通信」なんでやねん
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