あとがき……思い残すままに、つい呟くアレコレ


『師走・去り行きて、来たる』 2004/12/31脱稿

結局、こうなってしまいました。
今月は、オールスター登場を目指していたものの……それはともかく、長くなったり時間がなかったり。
何しろ、本日まで年賀状を書いてたりしましたからね。都市の終りくらい、夜の間とか言わずに更新したかったのだけど。
ともあれ、一年続けた山海堂談義も、これにて一段落ということになります。
これで終わりな訳ではありませんが、来年は月一更新は他のシリーズにする、予定。
最後にキャラを増やしている辺り、続きも書く気満々なんですが……

思えば山海堂の始め、醒花というキャラを始めて書いたとき、ネタは年末年始のお話でした。
一年前、新しくHPの為に考えた淳也は、新年から年末まで頑張って(酷い目にあって)くれました。
彼やその周囲が、この先どうなるかはまたいずれということで、長い目で見守って頂けますように。


『霜月・月下ニテ花ヲ想ウ』 2004/11/30脱稿

堕落してます、ダメダメです。けれどせめてあと一回、当月更新はしたい……って、年末にそんなこと言っててどうする。
実は醒花というキャラクターは、数冊出した創作同人誌の最初から登場していました。そして、その二話目に出てきたのが、
エヴァンズという英国人であり、真神と呼ばれる山神さまでした。
真神さんの方は、創作サークルの相方であるお嬢さんの持ちキャラであり、現代版にも出していい……というか、出せと
言われながら、11月になってのようやくの登場です。
といっても、同人誌版とは微妙に設定違うんだけど(汗)

月下美人のネタ自体は、昨年から温めていたものです。
実は我が家には、毎年蕾が大きくなるくせに、いつのまにか蕾が落ちている鉢というものがありまして。
サボテンに似た葉のソレが何という品種なのか、昨年まで知らなかったのですが……
お約束といいますか、ソレこそが噂に聞く『月下美人』だったのでした。
なんてゆーか……私の心の叫び、みたいな〜。
咲かせるのは難しい品種らしいのですが、ひょっとして、咲いたこともあったんじゃないかとも思います。
これまでの所業が、悔やまれてなりません。

そしてネットサーフィン中に偶然、月下美人の写真と出会えたことに感謝を。
いざ捜してみると、写真素材が無くってもう……

『神無月・南瓜尽くし』 2004/10/31脱稿

またもこんなギリギリ更新……しかも今回は、もはや意地でしかありません。
今月は他の締め切りがあったといいつつ、どうにも睡眠欲に取り付かれてました。
で、今月は山海堂としては趣を違えた(つもりの)コメディ調です。
本来のスタイルとしては、こんなのの方が得意なんですが。
会話が多いと、行数がかさんで仕方ない……つい会話が弾む関係は、大好きなんですけども。
新キャラを一杯出せたらなあとか夢想しつつ、結局夢想で終わってしまいました。
山海堂の月一更新は、今年一杯で終了するつもりなんですが……それまでに、もう少し、
設定だけある人口を増やしておきたいものなのですが。


『長月・月と酒と』 2004/9/26脱稿

さてちなみに。今年の仲秋の名月は9月28日だった……はず。
山海堂を書くときは、一応はボロが出ないように資料を検索したりします。
そこで発覚する、数々の常識には驚かされるばかり。自分の非常識度もびっくりだったり(笑)
今回の最大の非常識は旧暦と七草。春も秋も、七草って食せるのかと思ってましたよ……
あと、仲秋の名月は9月の満月の日だと思って生きてましたが、『旧暦の8月15日』が正しいらしい。
そうか、新旧の暦で1ヵ月ほどズレるから、9月になるのね……ふう。
いつか醒花がボケ倒してたら、責任は筆者にあります。そっと教えて下さいませ。


『葉月・迷子』 2004/8/31脱稿

まさしくギリギリセーフという感じ?
今月は色々いろいろとあって、最早今月じゃない時間に後書きを書いております。
このまま段々堕落しないよう気をつけよう……

さて、この話は大部分が8月上旬には出来ておりました。
お盆に絡めた話だったので、中旬にはアップするつもりだったのですが。
折りしも広い意味で知っている方々の、訃報や入院が相次いだ為にしばし眠っておりました。
何と言うか……不謹慎なような気がして。
結局、曖昧な表現に留めつつも、これはいわゆる『怪談』ということになります。
当初とは、結末が大分変わってはいるのですが、これでも気に障る方がいたならば申し訳ありません。
ちなみに『足がある』などの苦言を申し立てる方には、「応挙は好きだけど、いいじゃないか!」と、
叫んでおきます(わかる人だけわかって……)。


『文月・祭り日』 2004/7/18脱稿

伏見稲荷の今年の宵宮は、まさに7月18日。意地になって夜明け前にこんな文章を書いてる原因は、それに尽きます。
今回は、淳也と醒花の出会いの話。
8月の夏休みからバイトを始めるという設定だけはずっとあったのですが、実は出会いはその時にするか、もっと前にするべきかと、ずっと迷っていました。
恒例のように7月のお題に迷っていたとき、伏見稲荷の本宮が今月だと知って、これは使わせて頂かねばなるまいと。
毎月のお題は、その月々にこれだ! というものを偶然見つけて書いています。そうじゃないと中々書けない。
なんかマーキングされてる設定も、かなり前からあったのにようやく登場。危ない目に遭わないと発動しないんじゃ、淳也が役立てる回数って少ないんだろうけどね。


『夜に歩く』 2004/7/4脱稿

リンクを貼らして頂いてる『からふるBOX』のご主人に、誕生祝いとしてお贈りした品物。ある意味で月の限定ものですが、実は彼女の誕生日は6月なのでした。
先月から繋げずにネット上に有ったのですが、改稿の上、発表させて頂きますです。ちなみに一ヶ月間は黒猫が路地裏で〇〇を〇っていました……顰蹙をかったので改訂(笑)
丸の中には猫が路地裏でしてそうなネタが入ります……バレバレですね。
登場するお嬢さんは、問答無用で涼暮嬢のキャラ。『からふるBOX』に行けば、幼女の少女誘拐が読め……って、誤解を招きそうな宣伝だ。4割くらいは嘘が混じってます(笑)


『水無月・花盗人』 2004/6/13脱稿

山海堂シリーズのキャラの一部……というか結構大部分が、友人が演じていたキャラを前身にしています。
何故なら、大元である醒花がTRPGで使っていた某キャラを元にしているから。
ひっぱりつつ別モノにしようと思ってたのに、あちこちから許可が下りたり焚き付けられたりで、ついつい暴走中。まあ、果てなく身内しかわからないし、オリジナルルールだから創作キャラには違いないんだけど。
ということで、今回出張っている穐月氏……通称『師匠』は、醒花の友人として長らく私の内側に居座っていた方でございます。出せて満足。でも、次こそは淳也を出そう。うっかり二ヶ月連続でいないわ(笑)

紫陽花を盗んだら息災に暮らせる(?)という伝承は、紫陽花の名所の形原に伝わるもの。あんまり詳しくは知らないんで、突っ込む知識の有る方はご意見お待ちしてます。


『皐月・龍門』 2004/5/9脱稿

今月は短くしよう、と思ったのはともかく、やっぱり時期外れとなってしまった。
しかもワンシーンだけという点では短いけど、量としてはほどほどになったかも。
どうも月初めの行事を引いてくる率が高い気がするなあ。
けど会話の多い話はさくさく進むので、私としては書いてて楽しいです。ってゆーか早いです。
ということで、五月の山海堂に関わる者たち。醒花が出てこない話は初めてです。
篠青は、色々とイロイロと私にとって思い入れあるキャラなので、今月も御出馬。正しくは、彼を出した以上は椿を出さねばという強迫観念かも(笑)
この辺の面子を創る原因にして、最も原型を留めているのが椿なので、私としては却って緊張する小話でした。
三月の椿の精とはまったくの無関係。私の椿好きはこの椿ちゃんが原因ですから、縁はあるのか?

会社で『龍門』というタイトルの掛軸を見て、思いついた話です。
鯉が滝登りしてる絵だったのですが、五月だしこんな話に成り果てました。


『卯月・櫻の樹の下には』  2004/4/29脱稿

はなはだ反則ながら、キリリクとしても書き上げた作品。
「華やかな」櫻の話を書いて欲しい、とのお言葉だったのに、どうしてこうも寒々しい(?)中にも虐めっ子が存在する話になってしまったのか……

ある通りに、怪しい店が並んでいるという設定は、『霧の向こうの不思議な町』という童話を読んでから忘れられずにいたモチーフ。
どこからでもたどりつけるのに、何処からも至ることの出来ぬ場所。
その地に住まう怪しい住人達……
山海堂に関わる者達を、これからも増やしていきたいものです。
だって、設定だけのキャラが既にいっぱいいるし(笑)

醒花の友人である穐月さまと、某にゃんこは友人の内から生まれた存在。
誰への奉げモノか、真っ当な生き方を益々踏み外しそうな有様ですが、私的には中編と呼びたくなる
長さに免じてお許しいただければ幸いです、水霧さま。


『弥生・花信風』  2004/3/20脱稿

ただ、醒花が椿の精を訪ねて来ただけの話。或る雪の夜の一幕。
藍色の闇の中の白と、椿の緑と赤と。その色彩を描き出したかっただけ。
……なのに。これだけ短いのに、非常に時間がかかりました。あんまり、常と変えた形式に走るもんじゃないということか?
いつもとまるっきり同じと言われると、笑うしかありませんが……私的には、台詞の掛け合いが少ない点が、珍しい型なんですけど。

壁紙の写真は『のりこぼし』ではありません・・・・・・見つからなかったもので。
写真展覧サイト様では、幾つかあるんですけどね。椿ですらなく、山茶花です。ごめんなさい。
雪をかぶる夜の椿・・・・・・とても好きな情景なのですが、好み偏り過ぎだった模様。

奈良において三名椿と称される、やや変わり種の椿があります。
一本に異なる花色が咲く『五色椿』
椿でありながらひとひらずつ花弁が落ちる『散り椿』
そして、赤き花に白の斑紋が浮かび、まるで糊を零したような『のりこぼし椿』
この内『のりこぼし』だけが一般に公開されず、囲いの向こうを覗き見るしかありません。
椿は個人的に特別な思い入れのある花なので、一度じっくり書いてみたかったのだけど。
名前すら出て来なかったよ、お姐さん。



『如月・節分と黒豆』  2004/2/3脱稿

そんなつもりでは無かったのに、いつの間にか現代物の怪事情になりつつあるような。
淳也を書いてると、非常に我が身と被る部分がありますが、私は彼ほど短気ではありません。
かつ、こんな正体不明の奴に雇われる気はしない。おもしろそうだけど。
醒花を中心としたシリーズは、同人でも三本書いてる割に、共通キャラは彼だけです。
というか、このシリーズの主人公は醒花のはずなのに……どうみても、淳也だよ(笑)
最初は三月のネタが思いつかなかったのに、某朝の番組を見てて、唐突に筋が出来ました。
節分に間に合ったのが、我ながら感心する強行軍。実は暦上は次の日に更新したけど。

後書を上げる前に、テレビが無いのにどこでN〇Kを見たのかと、友人に突っ込まれたり。
次回は、テレビのありそうな醒花の知人を登場させたいと思います(笑)

それから。
黒豆のコロッケは、一晩黒豆を水につけること、となっております。買って即日は出来ません。
……ごめんなさい。嘘ついてます……


『物騒な贈り物』  2004/1/10脱稿

玄都の小ネタを書こうと思って、最初に完成してしまったシロモノ。そういう意味では結構不本意かも。
元気の良いマイペースお嬢さんは、とても楽しい。
波多嬢に護衛達が哀れと言われ、全くだと頭が下がる思いです。済まない。
誕生日ネタなのは、一応このHPの誕生時に載せる予定だったからなのだが。
本編が長く暗く成り果ててるので、先にこちらが完成してしまいました。


『睦月・歳の神』  2004/1/18脱稿

このHPは新年早々に開こうと思っていた、ために考えた時節ネタ。
しかし思いの他難産で、開設が遅れた一因のひとつと成り果てている。ってか、もう正月じゃないし。
かといって、来年にする訳にはいかない内容なので、この際だから時期を外してもアップ。
本来は、未神を悪魔と間違えて怒られるシーンを思いついて書いたのだが、いつのまにか予定と違うものに。
ちなみに年越しの行事は地方によって、いろいろ、イロイロと異なる模様です。
淳也と同じく各地を転々とした責任者が断言。作中の大半は、京都での経験では無いことも、付記。
あと、もしも神道その他への不用意な発言で、機嫌を害した方がいたらごめんなさい。