2002.9.30 月
台風の前で、天気が外れる。昔の人は、空を仰ぎ、海を見て、風を感じて。未だ来ぬ台風を感じてたんだろう。今は勘も鈍って、情報に左右される。しかし、情報だってどっちでもない情報だろ。もう人の感覚は無視される。レーダーで雨、レントゲンで検査、血液検査で手術。分からないから入院、最後まで不明だとストレスだって。一億人総無責任。データベースなんてクソ喰らえ。
2002.9.29 日
釜山アジア大会の開会式を見た。我々と同じ顔、中央アジア、イスラーム、統一朝鮮。日本もアジアを意識しなきゃいけねえな。今の世界は、アメリカが牛耳っている。しかしアジアには世界の多様な価値観があってそれぞれの国として独立している。世界を意識することはアジアを意識することだ。アメリカの実態も最近、化けの皮が剥がれてきている。あんな放蕩息子のお子様ブッシュに任せられるほど世界は単純じゃないんだぜ。あんたは親のケツ拭く仕事やってんだよ。
2002.9.28 土
東京から帰着。40代も負けてはいねえぜ。来年、オレもそうなんだからな。頼むよ先輩諸氏。オレは、まあ頑張るかな。死に向かってるんじゃなく、何かを地味に続けていくその忍耐と実績なんだな。
2002.9.25 水
晴れ
なんでもないことを好きになったり、心のままに語れることは素晴らしい。なにか目標を持って、それをマスターしたり、知識を得たりすることも大切だが、そんなことを覚えて、語り、同士と納得し合うのであれば、なんにもないことで一人自分に語りたい。決して逃げ込みたいからではない。宇宙のように無責任で無重力な思考を飛ばしたい。なにも考えずに思考を飛ばしていく矛盾なんて、こんなこと意識せずに可能なのだろうか?オレは朽ちても、理解されずとも、そんな人になりたいんだ。意識すれば終わる、いつも意識がオレを追いかける。時折勘違いしているんだ。そうだ、意識はオレだ。でもそうじゃないときもある。意識を遠くにとばすことはできる。そう、飛ばせるんだ。もう捨てるんだ。ずっとでなくとも、そういう時があるはずだ。それぐらいだって幸せなんだ。

明日から東京。

2002.9.24 火
晴れ
USJに行った。これも楽しくて書くネタなし。何しろ、相手任せだもんね。こっちはずっと受身。乗せられて、水浴びて、炎吹かれて、笑わされて一日。いいんじゃないか。
2002.9.23 月
晴れ
昨日は運動会の打ち上げで、子ども班と大人班とで別れて2時半まで飲んだ。子どもには、夜更かしのご褒美。しかし楽しく飲むと意外と書くネタ無いな。つまり思考回路が浅くなってんだ。
2002.9.22 日
精一杯やること、プライドを高く保つこと、言い訳をしないこと。
男子の本懐である。国技たる由縁、良き千秋楽であった。
今節の運動会では、願うべくもない。
2002.9.21 土
晴れ
今日は仕事。ハードロック・カフェで昼食。なんと大阪はビジネス街の真ん中にあるんだよな。シンディ・ローパーにフィル・コリンズ・・小林克也のベストヒットUSAの時代、なんかおれらに合わせたような選曲。もう20年前だろ。そーいや、ハードロックって言葉、やや死語か。ビンのケチャップ逆さにポンポンして振るところが、なんとなくミソだな。
2002.9.20 金
晴れ
仕事って、ほんとに真面目なやつはシクジルんだ。ちょっとズルい方がいい。
例えば、納期の返事。真面目な人。
仕入先(工場)から、納期を聞いたとする。相手はその商品をとにかく急いでいる。
当然急いでいるんだから、気の毒だし、その納期をそのまま、伝えてあげる。とにかくもう少し待ってね、と。しかし、仕入先のどうしようもない事情で遅れてしまう。客先は、一体どうなってるの、今日できるって言っていたのに、もう信頼できない人だ。
納期の返事、ズルい人。
仕入先から納期を聞く。相手はその商品をとにかく急いでいる。わかるけど、もう少し引っ張ってやれ、と3日くらい所謂「鯖をよむ」、当然客は困り果てる。でもどうしようもない。で、それより1日くらい早く商品を出荷できたとする。ええ?明日だと思っていたのに、なんてきっちりした人なんだろう。ありがとう。
まあこんな簡単なことは大体、みんな後者なんだろうけど、否、結構そうでもないんだなあ。仕事はこんなことの複数の組み合わせが結構多い。で、やはり「いい人」は前者なんである。しかし、仕事ができる人は、多分に後者的部分を持ち合わせている。仕事の全部がそんな小手先ではないが「テクニック」的には必要だろう。
で、比較すれば、後者のほうが地獄に落ちるわけである。これが世の中のバランスだ。
2002.9.19 木
晴れ
一日、車の日。車内は冷房で冷えた空気がピンポイントに身体に吹きつけられ、窓越しに陽の光を受け、肌の表面だけが不自然に暑い。窓をあけると強い風がわざとらしい。外に居ながらにして、意図的である。
そう感じるのは、まあ仕事の約束事が宙ぶらりんだということだ。最近のビジネスは、全体にコンビニに近づいている、製造する側には辛い時代だ。早くて軽い時代。
貴乃花勝った。
2002.9.18 水
晴れ
帰りの電車でうさぎの縫いぐるみに幸せそうに話し掛けている中年の女性の前に立った。時には、車掌のマネをして歩き回っている若い男に会うこともある。いつも、可哀想なやつだと思う。
でもふと考えると同じ車内では、携帯で大きな声で話しているオッサンや、ビューラーで顔を作っている若い女や満員電車で足を組んで平気なやつを見る。街で平気に吸殻やゴミを投げ捨てるやつがいる。切符を自動改札機から戻されて、会釈もしないやつがいる、驚くことにたくさんいるんだ。どこを見回しても。
みんな自分以外のところでは、恥ずかしいことを平気でして、知り合いの中では調整をして生きている。その調整する行動を経験で覚えているだけだ。処世のみで生きることを良しとしている。実はただそれだけの差だったんだ。差じゃない、同じだ。そんなことに気が付かないほど、オレは思考を停止させていた。
出来るのにしないオレたちは貧しい。
2002.9.17 火
号外が街に出ていた。実は号外なんて、一番重要度の低いものかもしれない。みんながもう既に意識していることだから。
もう北朝鮮はこの外交カードを捨てるときだった。国の事情を鑑みて、日本を透かしてアメリカを見据えている。日本はこの外交カードを北朝鮮に、10年以上持たせていたわけだ。
ただ11人、おそらくもっと多くの人が、時代のこれらの国の取引の犠牲になっただけだ。
当然それは、当時のアメリカとソ連の利害から始まったことなんだ。
これらの犠牲がどうしようもないことが悲しい。
2002.9.16 月
音楽は、自由でいるやつのほうが幸せだ。売れるやつより幸せだ。売れないと自由でいられるから。
オレも幸せだ。稼ぎのいいやつより、幸せだ。安いと自由に自分のやり方で仕事が出来る。
世の中の道理はよく出来ている。どちらにしてもやり続けることだ。貧乏人も金持ちも。
みんな大して変わらない。仲間は多くても少なくとも近くに必ずいる。そして結局自分ひとりでやり続けるしかない。自分の道は、格好悪くも良くもない。そこにあるだけだ。
2002.9.15 日
貴乃花がどうにか踏ん張っている。ずっと見てきた。最後は自分しかない。語ることより結果の世界。そうさ、マスコミのインタビューなんて適当にかわしな。自分しかないことをいつも彼から学んでいる。回りのやつらは敵でも味方でもない。イチローも伊良部もそうさ。みんな最後、結果を背負う厳しさの中で生きているやつらさ。だから美しい。無愛想なその顔、愛しているよ。
2002.9.14 土
世界がどうであれ、タマちゃん動向なのだ。悪徳坊主なのだ。無意識母さんなのだ。
この国のマスコミは、町内会の仕切り屋か。
静かに闇で歌うやつは、ちゃんと歌っているんだぜ。
2002.9.13 金
自国の文化を守るために人は立ち上がる。頭でも、武力でも。
日本は頭があっても自由には考えられないし、手を後ろに縛られている。
本当のことを考えると、アメリカにもイスラームにも意見できる状態でない。
占領も分割もされなかったけど、このことを意識する必要がある。
保護も受けられない、同情もされない、少し知能の遅れた国だ。
2002.9.12 木
晴れ
ふと気付いた。オレっていつも大体、地下鉄のドアから降りるの一番最後なんだな。
無用に競わない、人と近づかないのか、なんでだろう。最後に降りる人にくっついて降りる。さもないと、乗る人の洪水に巻き込まれてしまう。普段、自己顕示欲が強いから、誰にも知られないその時間、しおらしくしているのか。そんな競争したくないのか。
みんな降りる間その頭見てボーっと考えるのが好きなのか。なんかいつもそうなんだ。
今日の帰り気付いた。こんなこともある。
オレって自分の強いやつなのに。
2002.9.11 水
こんな日は、悪趣味に考えてしまう。オレの大変だった日は?
ガキのときに給食当番をサボって代わりの子が階段から落ちて5針縫った日、トップボールが後頭部を直撃してバレリーナのように素晴らしく舞った日、バイクで人をはねて、病院に連れて行って、なぜかそこの親に訴えられた日と、阪神大震災で隣の人を理由も無く慰めてオレも惨めになった日だな。
大したこともない。何も無いほうがいい。小説家でもないし。
2002.9.10 火
晴れ
グランド・ゼロ。
アフガン・ゼロも荒野らに無数に散らばっている。頬が削ぎ落ちたラディンとふくよかなブッシュ。住む場所と生き方が違って、同じようにメシを食ってクソして寝る。同じように、人を恨み、憧れ、自分の正義を持って立ち向かう。テロリストも出会い頭に人を殺し、アメリカはメディアの裏で大量の外枠の人間を殺戮している。
愛と折り鶴はすべての子ども達に。音楽の向かうものは限りなく普遍にあるべきだ。一方への発言はメディアに任せていればいい。音楽は真に普遍なのだ。
2002.9.09 月
晴れ
夜はもう涼しい。夕方も少しさびしい。昨日、泳いでデッキに出たときも風が少し冷たく感じた。生溢れる強い太陽が、既に恋しい。もうギラギラとは照らないんだ。
半年毎、芥川賞は目を通す。最近、沖縄、在日、パンクロッカー、僧侶と来てて、久々の「普通人」の文章だった。原体験の普通さが、気の利いた一行を散りばめていて面白い。何も特殊な体験を持った人の文章だけを読みたいわけでもない。
「パークライフ」 吉田 修一。

「スターバックスにいると、私がどんどん集まってくるような気がするのよ」
「隠すものがないってことを、必死になって隠してるんじゃないのかな」
スタバにいる身なりも完璧な女達を見て、彼が、それは回りを拒絶していて、なんか触れられたくない秘密でも隠し持っているように見えたのを、彼女は簡単に否定して見せた。
物語の最後に彼女は「私ね、決めた」と彼の指差す方向に走り出した。
日比谷公園のひと時。読みやすい文章だよ。

2002.9.08 日
長野県もそうだが、いろんなことが変わらなければいけない、内の会社も もう変わらねばならない。
すぐに変わることはないんだが、行動をおこさねばならない。急に変わらないからオレの出番じゃねえ、と考えるのはダメだ。そこから変わっていくんだ。止まっているように少しずつ。少しでも前進する。行動を起こすのだ。意味のないように見えることが、充分意味があることがある。何か危険があってもいい。長野だって、危険はあるが、もう変わるときなのだ。全てに好転することはなくても、行動することが大切だ。今そんなときだ。制度が疲労している。
2002.9.07 土
地元でいつもの店で飲む。焼酎の味も様々。一般に、芋に匂いがあると思うが、実は本当は、麦の方が味が濃く香りも強い。それを確かめた。芋だったら、今日は「甘宝」がイチオシ。ここの大将、売れる酒は置かないんだな、売れると儲けて、欲に走って、桶買いにハシル、で美味くない。マイナー志向かもしれないが近所にこういう店があるのもいいだろう。偏屈か真実か?バカで何もしないんだったら、オレは取りあえず偏屈と飲むんだな。合理的に真実を掴むやつより、いつも下手な野郎と飲んでいる気がする。
2002.9.06 金
ほんのちょっとしたことで幸せになる時がある。
だから、そんなに悲しむことはない。
ちょっとしたことで悲しくなっただけだから。
きっと、ちょっとしたことだよ、過ぎ去った後の時間を想像してごらん。
2002.9.05 木
晴れ
晴れたけど、ヘンな雨。オレは傘を持った、でも飲んでたらもう止んでいた。
小泉が行くんだな、あの国へ。「感動した!」なんて言うなよ、接待慣れしたあの国に。
だまされんなよ。
外交カードを渡すなよ、もういい加減に。
2002.9.04 水
晴れ
もう日は短い。気が付いたら風は柔らかくなっている。
生協のMDと工場見学。ヘンに元気なやつ。生協は純粋な営業活動じゃないから、正義感でやってんだな。「消費者の見方」
間違っては無いけど、建前が多い。オレの仕事のほうが分かりやすい。儲けるだけ。
生協は札幌、東京、神奈川、神戸が多いんだって。でもやっぱ結局、儲けるハナシなんだけどな。
2002.9.03 火
晴れ
利益誘導による議会政治の私物化、中央官僚、地元有力政治家とゼネコンとの癒着。今まで平気に行われてきた密室での出来事。「おまえもワルよのお」
市民はエライさんは臭くとも、まあそんなもんさ、と関係ない世界だと許していた。
長野の知事が、少し愉快犯的でも、自分の価値観をゴリ押ししそうでも、ヘンなバッジつけて「なんとなく」趣味が合わなそうなやつでも、今彼を支持する時代なんだろう。
日本の「常識」に今、風穴を開ける時なんだろう。好き嫌いじゃなく、応援する。
そして、次、その次があるのだろう。
2002.9.02 月
晴れ
社福法人の打ち合わせ。法人認可取得には、保育所の少ない地域しかない。そこがネックだった。土地からあたるしかねえ。金はその後さ。
ところで、当事者の7割が女性なんだよな。
だからあとで男の飲み会。女の勝負強さ、男の負け方。女の確実、男の不確実。
いいんだよ、男でクダまいてりゃ。オトコドウシで。
2002.9.01 日
晴れ
男はシャイでなくちゃいけねえ。そうすりゃ、強く優しい男はたくさんつくられる。極悪非道なやつでも、心にシャイな部分があればいい。自分自分の気の強い傲慢なやつも、ふとシャイな横顔を見れば信じることができる。女を泣かして生きているやつも自分の行動を肯定しつつ、SHYな笑顔を見せる。女はそれを許してしまう。それはおまえら二人にまかせるけどな。でもテクニックじゃないんだ。心から、許されない自分の存在に気付いているんだ、とてもこれじゃ生きていけないな、と思いながら生きている。それが分かっているやつならば、その分、そいつとは信頼して付き合える。オレもそうだ。でもそれは最後まで語り合うことは無い。ただ、成功への道は、随分遠回りなんだ。それが約束。

チャンドラー
「男はタフでなければ生きていけない。男は優しくなければ男じゃない」
この言葉に男はいつも苦しむのさ。

過去の日記