2002.8.31　土
晴れ
売れない芸人の魅力は、照れるところだな。技はあるけど、シャイが顔に出る。でもそれが好きになると中毒になる。正直さが業界の陰の部分を自分に取り込む。擬似親心。
アルバイトしてでもオレらを笑わせてくれ。
2002.8.30　金
晴れ
天気を考えて、傘を持って出ると雨は降らない。晴れた。
大手合繊メーカーが生産大幅縮小の件で挨拶に来るって言うんで、金曜なのに久々スーツ姿。たった１５分だったけど。「時代ですなあ」とお座なり言葉。チグハグな一日だぜ。
帰ると娘が読書感想文で悩んでいる。思うことを書けって、それが難しいんだよな。これを書けとは言えない宿題だ。といっても仕様がないので1時間で親も読む。
松谷みよ子「ふたりのイーダ」原爆の話。家でボウっと口開けてたり、飲んでばかりいるよりは有意義だな、夜の過ごし方。
2002.8.29　木
雨
真面目に取り組むって時には、若いときにふざけてた野郎の方がやりやすい。ひどい仕打ちを受けたときには、若い時にもっと悪いやつの背中を見ておけば、大体やり過ごせる。いろいろなことがあるさ、と思えるときには、そいつにはきっちりとした信念が備わっている。寒いときに薄着で子ども時代を過ごせば、身体は強くなる。
いいものを知るように、最悪だと思うものをたくさん知っていると生きていきやすい。読書のシュミレーションでもいい。
今日はこんな天気で傘を忘れた。あせっても傘は出てこない。
2002.8.28　水
雨
会社の若い子が辞めるって言いだした。客先の営業の娘がまだ名刺はいりませんって言う。逆らわないけど、意見してこないらしい。
初めの単調な仕事がおもしろくないのか、自分の表現できると思っていたステージが無く幻滅したのか、仕事はこんなはずじゃない、ドラマでのロケーションと違うとか。
日本って食える国が人の欲望を萎えさせてしまうのか。負けないぜ、オレを表現してみせるぜっていう動機が生まれてこない。隣国の脂ぎった中国の若者に負けてしまうよな。欲望を捨てる分かりやすさ、格好悪いところを事前に自分の世界から削除するのか。くやしくなりたくない、乱れた顔も見られたくない、欲望で膨らんだ鼻の穴は見せたくない、よだれもみせない。
それで充分生きられるんだから。って。

食えるし、生き長らえる。確かな心臓、暗い脳髄。延命医療と合致する。
2002.8.27　火
晴れ
なぜか今週オフィスのやつらみんな東京行ってしまって、静かな中、仕事をした。
秋冬の素材生産のピークなんだよ。だから自社の工場も忙しい。なのにオレの頭は静かに先週の余韻にまだ浸っている。出来事が時を追い抜いていく。そう、もう少し涼しくなったら、９月は走るぜ。
2002.8.26　月
晴れ
衣食足りて礼節を知る。
心をうまく食べられないやつは、本当に失礼だな。
食べられないやつは、多分もうずっと食べられないよ。
消化不良して、ずっと薬飲んでてくれ。直らないよ。
2002.8.25　日
晴れ
土日は、激しく楽しい小山卓治東京オフだった。オレ結局、一睡もせず大阪に帰って車一時間走らせたよ。今飲んだから、もう倒れる。
ギター弾いてると時間がすぐに過ぎて、もう子どもになってしまう。熱中すると口開けて、よだれ垂らしたりな。睡眠不足とその喜びが交わる不思議な疲れ。家族には理解されないな、当然。
パンパシフィックの綺麗に水を取り込む美しい泳ぎをイメージしながらベッドに吸着されてしまおう。オレの身体全部ベッドにやるよ。
2002.8.22　木
晴れ
オレは、前の会社で、超オーナー企業に勤めていたからわかるんだよ。オーナーってえのは、大体が会社のものを全部自分の持ち物だと勘違いしている。支払伝票は１円でもすべて決済しないと気が済まねえ。隠してたら、この世のものと思えない形相で怒り狂う。話は自分が勝たないと許さねえ。部下はドアホウと思っている。だってあんなヘイヘイするからよ。なんたって天皇様だし、親からそう教わってるし、初めはいやいやと思っていても、みんな無目的に頭ばかり下げてるの見てると相手がバカに見えてくるんだよ。
そうするとNハムの社長の話がほとんど嘘だってことが容易に解る。専務に降格したらややこしいだけだぜ？
一番の方法は、経営者として続けて、株を１００％手放すんだよ、ただそれだけ。オーナーやめて、純粋な経営者になりな、本当に名誉回復すんなら。

明日から東京だぜ。
2002.8.20　火
晴れ
なんとも過ごしよい一日。コレ完全に死ぬな。
明日、和歌山泊まり、週末東京。移動の多い１週間。頭がバカなとき、移動に時間を費やすのもいいかも。
東京のOFFライブ、ぶっつけ本番の演奏だな。イメージを連続して今週は行こう。
2002.8.19　月
曇り
休み明け。何も無いように始まって、何もなく終わった。涼しくなったのかな、台風の所為かな。
そうだ、休み前の営業会議でオレ怒鳴ったんだ。
正義のつもりで、実はオレ予算いってて、無計画なやつを窘めた。結局、自分の自慢みたいなことになってたんだ。自分を認めさせるために、相手をどやす。よくないよな。
でもそいつ自分てえのが全然できなくて、口ばかりのやつで、そのこと自体もわからないやつでさ。みんな困ってるし、パイの分配に預かれるやつじゃねえ。ってまあそいつに言ったんだけどさ。でも怒鳴ると自分に帰るだけで、ジットリ疲れる壁当て。オレも足枷だ。
今は、今日なら秋っぽくて、力が抜けたんだろうけど。ほんとポックリの季節だな、もうすぐ。
2002.8.18　日
曇り
昨日今日、水泳のタイムが上がった。１０００M２２分→２０分４５秒。
一緒のレーンの人が早かったんだ。今まで余裕持って泳いでいたとは言っても相手で変わる。考えてみれば、世の中、自分が頑張っているようで、いつも相手が必ずいるんだよね。自信もいるけど、周りも見なきゃ自分はしっかり見えない。明日から仕事だ。
2002.8.17　土
晴れ
子供といるとわかることがある。子供の自分を思い出すのだ。
夏休みの宿題なんて黙ってるとギリギリになること、そんな子供に計画性があるわけないさ。でもそんなこと親に言われたくない。工作にいちゃもんつける。なんで、あんたに言われなきゃあかんの。子供は子供の世界がある。兄弟のケンカ、どっちの言い分も聞かない、はじめのつまらん理由わかってるから。
オレはしかし、親だから、そんな子供のイヤなこと、全部言うわけさ。そうだな親はみんな分かりながら小言、言ってんだ。そう、それが親。でも子供はそんなこと分からずにほざいてんのが幸せなんだよ。親には、おまえのぼーっとしている横顔が一番幸せなんだから。
2002.8.16　金
晴れ
庭の土に水をやる。水が横に広がらず点のまま。どんどん吸込んでいく土は大分飢えてんだな。
満たされず、少し飢えているほうがいいな。飢えているとはっきり言える人のほうが。
2002.8.15　木
曇り
上も下も前も後ろもない平らな一日だった。こんな日が終戦記念日なんだな。
辛さも何も経験していないオレが、戦争を知識だけで語ることにいつも嫌悪する。経験がないと何も語れない。
シベリア抑留の叔父も昨年亡くなった。死体を乗せた大八車の軋む音の記憶を３年前に語ってくれた。オレは聞くしかないんだ。それ以上何も語れない。タイラにいるだけ。
2002.8.14　水
晴れ
夕方、香櫨園浜で火を熾して肉を焼いて飲んだ。７人。
夕刻の浜は、いい風が吹く。ここに座ってなきゃわかんねえ。身体を平気で抜けるような同じ温度の風が心地いい。ただ風の強さで涼しいような気がするだけだ。
用を終えた炭で子どもたちが回りのものを燃していく。
思い出すな、火遊び。大人も基本は同じだな。したいな火遊び。だからしたよメラメラボウっと。
2002.8.12　月
晴れ
レビュー書くなんて、糞くらえ。
作品のそん時の精神なんて、そいつにしかわからねえ。気まぐれ、深さ、袋小路、思いつき。
後でなんでも書くやつら、オレもそーさ。
でもな、これを言おうと曲を書くやつらは誰もいねえ。これを表現しようというやつらは誰もいねえ。
でもそれを書くやつらは糞だ。
書いたものを書くやつは糞だ。
書き出すやつは、糞ん前の消化物さ、糞になる前のゲロさ。
ゲロは舐めても、糞はなめねえ。
約１０００万の評論家野郎、自分でゲロを出せ。
糞になる前の美しいゲロを出せ。
2002.8.11　日
晴れ
夏は、気を抜くと「痴」の時間になる。南国が遅れているとは言わないが、強い太陽の下では、チでいないと身体と精神がやられてしまうからだろう。冷房で「知」を回復させるとそれは二酸化炭素の消費に連なり、地球温暖化を手伝う結果となる。北の富、南の貧困。あ、これ娘の宿題の延長ね。南洋の島ツバルが温暖化で海に沈むってハナシ。

今更ながら、遅にして値のある知で稚せず智で治する。もう秋なんだよ。
2002.8.10　土
晴れ
泳いで帰って、子どもの歯医者に付き合った。今の歯科医はいいな、やさしくて。オレらの時は、恐くて痛かった。いや、そう感じるだけかな。口が逃げようとして、注射器のハリ曲げたりして。オレだけか。いやオレの子たちの方が根性座ってんのか。
夜、バンド練習。大体、同じ音楽の趣味だから、バンド社会環境はいい。終わってダベダベ。良きダベダベ状態。
2002.8.09　金
曇り
てなことで、睡眠時間不足で、仕事能率ダウン。ってなことも分かってるから、午前中はパスポート申請で旅券事務所に直行し、ゆっくりした。夕方、また飲みの誘い、さすがに断る。オレは飲むしか芸がねえのか。そう思われてんのか、そうかも知れぬ。明日は小山卓治バンドの練習日。何もしてねえ。取りあえず、身体が鈍る、明日は２ｋｍ泳ぐぜ。泳いでギター、ともに戯れるようにありたい。すべてにそういたいね。
2002.8.08　木
晴れ
３時まで飲んだ。ギターを弾ける店で、半年前に場所が変わり、それから初めて行った。マスターは相変わらず元気で、少し店内は広くなっていた。小さいビルでワンフロア。やっぱ、こりゃいいね。乗せられて「プカプカ」を歌った。でノッて勝手にブルースを歌った。酔いが回り、ますます歌う、酔って歌って若く見られて調子に乗って、ノリノリ、ああ明日があるんだよなあ。でもノリノリ。
2002.8.07　水
晴れ
岡山出張。僅かずつ影が長くなる。今は夏至の１．６倍の長さらしい。見て分かる秋に近づくその証、倉敷で発見。
大阪より、みんなゆっくり歩いている。食堂のような喫茶店でコーヒーにシフォンケーキが無料で付いた。同じ夏の太陽の下にいても、時間がゆっくり動いている。そうでないのに、そう確信する。オレは何かを急いでいる。何の理由も無く。
急ぐほど重要な物事を抱えているわけでもない。いつもの空気が急がせるんだ。何も急ぐことはない。シフォンケーキに生クリームをゆっくりからませて口に入れる。ゆっくりからませるのが、普通なんだ。何もゆっくりしていない、オレが意味もなく忙しいんだ。客先から納期の電話、遠い声に聞こえ、オレは生返事をして電話を切った。それより、こんなに影が長くなってるんだよ、と心で呟き、いやここの人はみんな普通に過ごしてんだ。明石を過ぎる、日本の中心、やっぱり時間は全ての人に等しかった、アカシ、ああ帰阪。
2002.8.06　火
晴れ
久し振りに最終電車で帰った。ミナミのラウンジ、もう３ヶ月振りかな。５０を過ぎたママが、普通では考えられない脅威の色香で迎えてくれた。もう１５年になる。バブルを越えた付き合い、貴重だろ。ちゅーことは、彼女もソン時３０代、オレは２０代、思い出したくもないが、それも事実、平等に老いているんじゃねえか。時間か、上々。
電車では、何も気にならず眠気を堪えて到着駅で降りた。
明日こそは、少し涼しい朝を迎えたい。小さな幸せは取りあえず持ち合わせているから。
2002.8.05　月
晴れ
ビジネス街で一駅近く歩くと、もう汗が噴出し、背中にシャツがくっ付く。
なんか回りで千羽鶴の話があったことを思い出した。
自動千羽鶴折りマシーンなんて、２００万くらいの投資で発明したら、オレはやっぱ地獄に落ちるだろうか。上手く折れたり、ちょっと拙く折ったりを目盛りで調整できたり、それで購入時、守秘契約を結んだりなどなど。
暑くなるとろくなことを考えない。そう、暑さの所為だよ。
仕事のクレームで大きな声で謝ったら、すんなり話が通った。大きな声は仕事の基本だ。って４０前に気付いてどーする？いや、それも暑かったからだよ。
2002.8.04　日
晴れ
ライブ終了。成功裏に終わった。つまり、あんまり緊張しなかったってこと。若いうちは、緊張で何度も失敗していたことが、年を経るにつれ、そうでなくなる。自分をうまくどこかにコントロールできるんだね。何かを知らぬ間に失って、だんだん平気になるんだ。そんな深刻な問題じゃねえが面の皮が、随分厚くなってんだよ。
2002.8.03　土
曇り
練習のつもりが、近くの盆踊りに繰り出す。朝から仕事、夕寝、盆踊り。
地域の飲み仲間と、親しい学童の出店ブースの裏で飲んだ。明日は、朝から本番のおさらい、娘のプール、スタジオ練習、リハ、練習、本番、打ち上げの分刻みスケジュール、忙しき良き日曜日。明日の盆踊りはもっとすごいらしいぜ。なんせ、そこの実行委員は、地元の水利権で結構金持ってる組織らしいぜ。気合。
2002.8.02　金
晴れ
飲んで遅くなった。日曜のライブに向け、ギターの弦を張り替える。気持ちをギターに込める。調弦して、さあ練習と思ったら、オレの昔の歌を口ずさんで、もう２時半になってしまった。
オレもキミも元気で、たまに滅入るとギターのように弦を張り替えれればいいね。明日もその次も。またその次の朝も。同じように生きていても、きっと風景が違っているはずさ。応援するよ、もっと辛い人々から偽善者といわれても。
2002.8.01　木
晴れ
７月は記録的な暑さだったらしい。京都の熱帯夜、神戸の最高気温が共に歴代１位だって。会社を早く終えて、スタジオへ。１９時ともなると少しは、しのげる。
今度の日曜日、地元の夙川の山手「甑岩夏祭り」アコギバンドに臨時出演、その練習。義弟のHPにアクセスして、運営委員から問い合わせがあったらしい。地元優先のバンド選び、その上、アコースティック志向、それらが合致した。インターネットの力だ。
バーズ、ビートルズ。でも主催者の強い希望で「カントリーロード」ちょっと抵抗あるがまあいっか。
今回はまあまあかな、当日のリハ前に４時間練習漬け予定。

過去の日記