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(2001)


8月25日

友人たちが、免許を取って日常的に車を乗りこなす中

私はというと、もう5年くらい車に触っていません。

理由は2つあって

1つは、生活に必要な場所がすべて自転車で10分〜15分以内で

いける場所にある事。

2つめは、私自身が全く運転に向いていないという事。

だいたい夫がロスアンジェルスに赴任さえしなければ

私は免許を取るなどと言う無謀な行為には走らなかったはずなのです。

夫から聞いてはいたものの

ロスというところがバスも電車も走ってなくて
(さすが市内は、バスが走っていたけど)
自転車に乗っている人も歩いている人もほとんどいないほどの車社会だ

などということは、行ってこの目ではっきりと見ない限りはわからなかったのです。

かくして、私は車の後部座席に2人の子供をのせて

韓国人で日本語に堪能な金さんに、ロスで運転を習ったのです。

筆記試験は、日本語で受けることができたのですぐ通りましたが

実地試験は、そう簡単にはいきませんでした。

1度目は、自分でも受かるなんてありえない!という変な確信もあったし

落ちて当然、でしたが

2度目は、意地悪そうな白人のおカマふう試験官に

徹底的に意地悪されて、また落ちてしまいました。

3度目、これで落ちたらまた筆記試験から、という極度の緊張の中

思いやり深い白人のおじ様の試験官に

やさしいコースで走らせていただくことができてやっと合格。

あの時は、試験官に抱きついてサンキュー!とキスの一つもしたかったくらいうれしかったです。

しかし、そこは、シャイな日本人、涙ぐみつつしとやかに

サンキュウ、と言っただけでしたが。

あのときの苦労を思うと、やっぱりもったいないから車に乗ろうかと思うのですが

前世、人身事故でも起こしたことでもあるのか

そんな夢を見たりするしで、結局このまま乗らないような気がするのです。


8月23日

友人から、自分にあった生き方が見つけられないとメールが来ました。

しかし自分にあった生き方を見つけられたと、自信を持って言える人

そんな人は果たしているのだろうか?と思うのです。

私自身も、10代の頃から何をして生きていくのか

いったい、何者かになれるのだろうか、と常に自問自答しながら

ここまでやってきた気がするのです。

トールペイントの教室を開いている現在も

やはり、これでいいのか、といろいろなことに手を染めてしまう私なのです。

手話、ボランティア、ヨガ、人形劇、磁器絵付け、、、。
(やめたのもあるし続けているのもあります)

 そして思うのです、何かにめぐり合えると信じてずっとあれやこれやに手を出しつつ

これからも生きていくのではないかしら、と。

やりたいことがあったらやってみる勇気、そして続けていく力

それを持ち続けていけたら

いつかは、この生き方こそ、と思えるときがやってくることを信じているのです。


8月17日

今日は、久しぶりに10代の頃からの友達3人で会いました。

長い時を共に過ごしてきた友達

なんということもない話をしながら

3人の間に漂う穏やかな空気に

心が和みました。

これからもきっと、いろんなことを共有しながら

ずっとずっと一緒に行くんだろうな。

なんとなく離れがたくて

小さなおしゃべりを繰り返していると

もう5時。

じゃあ、またね。

と言って、さよならしました。

     


8月11日

夕方、退屈しのぎに夫と夙川沿いに散歩に行きました。

肩がこっている私に「腕を回しながら歩いたら」と、夫。

忠告に従い、ぶるんぶるんと腕を回しながら歩くこと15分。

香枦園浜が見えてきて、気持ちのよい風が吹いてきました。

久しぶりの海に、汚れていると知りつつも

足を浸してみたくなりました。

夫の冷たい視線を浴びつつ、

しばし、波打ち際でバシャバシャ遊んで大満足。

こんなに近くに、川や海があるのに

汚染されていて、遊べないとは本当に残念なことです。


                
夙川         香枦園浜        夏空


8月4日

この暑い夏、何をするにも億劫なときは

畳の部屋で寝転んで

ミステリーを読むのが最高!

私には、ずっと読み続けているシリーズものが3つあります。

エド.マクベインの、87分署シリーズ
T.Jマクレガーの、クィン(女性探偵)シリーズ
ドン.ウィンズロウの、元ストリートキッズの探偵二ール.ケアリーシリーズ

87分署などは、14年くらい読み続けています。

こうなってくると、87分署の2級刑事の面々ともすっかりおなじみになってしまって

それぞれの私生活も知り尽くして

あれこれと気をもんでしまいます。

クィンとは3年くらいのお付き合い。

クライマックスはいつも映画を見ているような臨場感あふれる様子で

ハラハラドキドキです。

さすが、アメリカの作家。

それに比べて、ニールケアリーを書くドン.ウインズロウはイギリス人。

主人公のニールも、彼の義父のジョー.グレアムもナイーブで照れ屋の皮肉屋。

派手な活劇は少ないけれども、読んだ後、たっぷりの満足感が得られます。

さて、今年も、そろそろ本屋さんで、シリーズの新作を探さなければ。


         


8月3日

最近は、忙しいせいもあって読む本はエッセイばかり。

エッセイといえども、心地よく読むことができる本を探すのは一苦労です。

読者におもねない、自立した知的な文章で

後味のよいエッセイを見つけるのは至難のわざ。

私が1番の名手だ!と思うエッセイストは

ピアニストの中村弘子さんです。

『チャイコフスキーコンクール』
『ピアニストという蛮族がいる』
『アルゼンチンまでもぐりたい』

どれを取っても、才能のきらめく面白い文章で

読者を本の世界に引きずりこんでくれます。

世界的なピアニスト、ご主人が庄司薫氏、

ペットはオーシーキャットとミニチュアダックスフント

とくればそれだけでも、何か面白い話が聞けそうでしょう?

2番目に好きな方は、佐藤愛子さん。

娘と私シリーズは、ずっと私の愛読書です。

お嬢さんの響子さんが、中学生の頃から始まったシリーズですが

そのお嬢さんに桃子ちゃんというお子さんがおできになられたんですから

感慨深いものがあります。

3番目は黒柳徹子さん。

『トットの欠落帖』は、エーっそんなことが!

と思うような面白い失敗話の連続。

どっちかというと欠落気味の私にとっては

慰められる1冊です。