次は布屋さん。
あまり人見知りをしないカシオが見る度に泣いてしまうある意味珍しい布屋のおじちゃん。泣いてるカシオの機嫌をなおそうと色々話しかけてくれるのだが、そうすればそうするほどカシオとの距離は遠のいていくから気の毒だ。
それからタヌキも忘れてはいけない。
蕎麦屋の店先に置いてある全長2mはあるかと思われる信楽焼のタヌキ。ご丁寧に蕎麦まで持たせてあり、タヌキがしゃべれるならきっと「うちは蕎麦屋でごわす!」と言ってるはずだ。こんな主張しすぎのタヌキは見た事がない。
もしかしたらこんなことなのかもしれない。
私にとっては毎日見かける平凡な景色、取るに足りない出来事も、カシオにとってはいつの日か懐かしいまなざしで思い出すようなことなのかもしれない。
できるだけ沢山のことを経験させてあげて、この世界のおもしろさや厳しさを教えていく事もとても大切だし、いろんな所に旅行したりして新しい土地や人との出会いも楽しませてあげたい。
でも同時に、そんな特別なことじゃなく、もっともっと平凡で大人から見れば1分後には忘れてしまうような当たり前のコトやモノも、カシオにとっては同じくらい大切なものなのかもしれない。
いや、きっととても大切なものなのだと思う。
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