「そうねぇ…。でもほんとに2冊でいいの?もし万が一、2冊目も読み終えちゃったらどうするの?あんた、思う存分読書できる環境にいながら、続きを持ってこなかった、なんてお間抜けな状態にほんとに耐えられるわけ?私なら無理だね。」
「でもそれだったら、3冊になっちゃうよ?ほんとに3冊も買うの?もったいないよ…。」
「まぁ、呆れた。こんなこと言う人だとは思わなかった。あのねぇ、本にはもったいないも、へちまもないんだよ!」
「………。いやいや、この場合は『もったいない』でしょ、だって家にあるんだもの。」

キィーーーーー!
ダメだ、もう無理だ。自分では決められない。
しかたがないのでクマに相談しようと近寄ってみると、彼はすでに2冊の本を抱えていた。

あ、買うんだ、2冊も。

こんなに悩み続けてる私を横目に、こんな時でもあっさり2冊も買っちゃうわけね。
あ〜あ〜、聞くまでもない、絶対「3冊買っとけば?」って言うよ、この人は。

というわけで、結局3冊とも買ってしまった私であった。
あぁ、ほんとにバカだ、絶対3冊も読まないのに…。(ほんとはうすうす気付いてる)

クマの手に本が5冊積み上げられてるのを見たカシオは、「カシオも買っていい?」と言い始め、もちろんダメだと言えるはずもなく、私達は一体どこへ行こうとしているのか、空港で6冊も本を買い、わざわざ荷物を重くして飛行機へと乗り込んだのであった。→続きを読む