プロとしてアマチュアとして、学校を卒業してからもスポーツを続けていくことは可能だ。
向き合い方やペースは変わっても、自分の好きなスポーツをずっと続けていくことはできると思う。
しかしこれを読むと、学生時代のスポーツ(部活)とは、それらとはちょっと種の異なるものだということに気付かされる。

中学や高校時代のスポーツは、始めた瞬間から終わりがいつか決まっている。
3年の高校なら3年、いや、2年と少したった時点でどうあがいてもやめなければならない場合がある。どんなに続けたくても引退しなければならないからだ。怪我等の特別 な理由は抜きにすると、彼らの最後は、心でもなく環境でもなく、『時間』が支配しているということになるわけだ。
それを理解した上で、いや理解しているからこそ、その短い期間の中で懸命に結果 を残そうと努力する真摯な姿勢、その短期間の間、同志として励ましあい競い合い続ける仲間との絆、これは社会人になってからでは味わえないものではないかと思うのだ。

私は中学ではバレーボール部、高校では陸上部(といっても投てき専門です)に所属していた。
その私が高校時代、常々思っていたことは「個人競技ってなんてつまらないのだろう、なんてドライなんだろう」ということだった。バレーの時とは違い、みんなが一致団結することもなく、淡々と練習して試合に出て、さほど応援もせず、盛り上がりもなく終わる。それはもちろん、学校によっても差はあるのだろうが、とにかくその個人主義が、単調さが、自分には合わないと思っていたのだ。

でも今ならわかる、その思いが単なる自分勝手な思い込みであったことが。
陸上に真面目に向き合っていなかったからこそ、そんな風に感じていたのだ、ということがよくわかる。 →続きを読む