
「かわいいっていうのを『pretty』と書かないで
『cute』と書いてるとこがいい」
と言ってくれた。
今はその言葉を思い出しただけでも、その友人に申し訳ないような
思いなのだが、当時の私は
「何気なく使った単語がそんな風に言われるとは、私もなかなか…。」
と少し自慢げだったりするところが本当に恥ずかしい。
こんな恥ずかしい話をエッセイにしている今の自分もなかなか恥ずかしい。
しばらくして、友人の元にはマイケルからポストカードが届いた。
でも私にはいくら待っても何の返事もこなかった。
しかし、それはそんなにショックな結果ではなかったのだ。
なぜなら、手紙を出す前からすでにこの結果を少しは予想していたからだ。
友人の流暢に筆記体で書かれた美しい手紙に比べて、私のは幼稚園児が書いたようながチガチのブロック体、
おまけに 「n」だか「h」だか「r」だか判断不可能なほど曖昧だ…。これではきっと無理。
もしかすると住所すら読み取ってもらえず、ジャックの事務所に届いてなかった可能性すらある。
私は最初からすでに選択を間違っていたのだ。
辞書を見て英文を作成するよりも前に、日ペンの美子ちゃんで字の練習をしなければならなかったのだ。
次にファンレターを送った時にはその教訓をいかせたのか?
その話はまたいつの日か…。