クマが何気なくその人形を手にはめカシオにしゃべってみると予想以上に反応が良かった。
どうでもいいけど「クマがカエルとウシを持つ」など、全くもってややこしい話だ。

カシオは、カエルを「ケロちゃん」、ウシを「モウちゃん」と、想像力のかけらもない名前を付け、しきりにこれらのキャラクターに話しかけたりオモチャを持ってきたりするようになった。
あまりの反応の良さに気をよくしたクマは何をするにもカエルとウシを手に持ちつつカシオと遊んでいた。
絵本を読む時も、「それから、それから?」とか「よかったねー。」などとあいづちを打つのはクマの方で、肝心の絵本の読み手はカエルだったし、たいこで遊ぶ時はウシの口にバチを持たせ
「モウちゃんの乱れ打ちぃぃ〜!!」
とバンバン叩いたりもしていた。
(乱れ打ちですよ?乱れ打ち…。)

用事をしていた私がふと気付いてみると、数時間たってもクマの両手にはまだ人形がはめられたままだった。
「まだ持ってんの?」という私の問いに
「取ったら怒るねん。」と答えるクマ。
気のせいか、そう答えた時ですらカエルの口はパクパクしていたようだ。
大丈夫か?相手は私だぞ。→続きを読む