Brambly Hedge
―茨の境界―
〈10〉
バタン、と扉が閉じられるのを冷やかにユウサクは見つめ、くすくすと小さな笑い声
を洩らしながら部屋の影から出て来た女に心からの微笑みを送った。
大きくとられた窓から見える月は大きく、夜の闇に満ちたこの部屋を穏やかに照らし
ている。その光の中を進んでくる彼女は、宛らこのある意味特殊な空間に君臨する女王
のようでもあった。
薄いシルクの赤いドレスを纏う姿は妖艶で、楽しそうに笑う声は涼やかだ。容姿とい
えばシンイチに良く似ていて愛らしく、普通の男ならば簡単に落ちてしまうような艶と
匂い立つような色気を放っていた。
シンイチがコナン達の言う『姫君』なら、彼女は『女王』と言った所。
長いウェーブの髪を背に揺らしユウサクに歩み寄るのは、彼の愛妻でありシンイチと
コナンの母でもある、このナイト・リリーの表に出ない館長のユキコだった。
「･･･本当に良かったの？」
台詞の割に、声には責める響きは全くない。寧ろ、この状況を完璧に楽しんでいた。
――あの男が、「彼」を買うと言ってきた。
しかも、たった一夜の夢などではなく、この先の時間を全て。
「この機会をどうするかは、あの子次第だよ」
自分が作り上げたこの場所の体制は変える気はない。変えたら変えたで歪みが出て来る
からだ。だから、変えられないとも言うのだけど。
破るのならば、最後まで逃げ切らなくてはならない。共に逃げるのならば･･･彼が選び、
彼が望み、彼をどんな状況においても裏切らない者でなければならないのだ。
「･･･貴方も、過保護よね」
本当は、表に出したくないと思ってるくせに、全く逆のことをしてしまった人。反対す
ることなく受け入れてしまった自分。抗うことなくすんなりと馴染んでしまった彼。
誰が悪いという訳ではなかった。ただ、華に集う虫が煩いだけ。
「そうでもないさ」
君も、だろう？
彼の仕事を彼女が密かに裏から手伝っていることを知ってる。彼女が動くことは、本当
はルール違反なのだけど。
これは、賭けだ。
ほんの小さな賭け。
ユウサクとユキコの、二人だけの。
「でも、賭けには負けちゃうわよ？」
彼を支えると言ったのは自分。ここに落ちていくのを見ていくと言ったのは彼。大きい
息子の人生を賭けた、しかし今では彼の負けが決まってしまったような賭けだ。
「いいさ、愛しい奥さんになら」
「あら、誉めても何もでないわよ？」
私は何も持ってないもの、貴方と息子たち以外は。
「じゃあ、君を貰いたいな」
くすくすと笑う、いつまで経っても変らない･･･否、年を過ごしていくにつれて益々美し
さを増していくユキコに目を細め、ユウサクは細く柔らかな肢体を引き寄せた。
「そういうことなら･･･」
大歓迎よ？と彼女は一層艶やかに微笑んで、夫の首に腕を絡めた。
仕事中に垣間見たシンイチの穏やかな表情を見てほっとしていたコナンは、シホの部
屋に入り込んで紅茶を啜っていた。
嫌な客は排除したし、今夜のソノコ嬢はマコトの恋人で、こちらに手を貸してくれる
と言うし、中々にしていい展開に進んでいると言える。
ずっと、特定の人の幸せを願い続けていた自分にとって、それは何よりも喜ばしいこと
の筈なのに･･･
「なあ、シホ」
「なによ？」
じっと眉間に皺を寄せて何かを考え込んでいる様子を見せるシホは、他人が見れば逃
げ出してしまいそうなきつい口調と冷やかな目でコナンを見た。
「･･･なんか･･･嫌な予感がするんだけど」
そう、彼にとって何かが不利な状況に一変する予感。ちゃんといい方向に向かっている
筈なのに･･･そう仕向けたのは自分だと言うのに、それでも嫌な予感が彼の中で渦巻いて
いた。
しかも、厄介なことにこの手の予感は良く当るのだ。
はぁ、と小さく溜め息をついて空になったカップをソーサーに戻し、コナンは柔かい布
張りのソファに身を沈めた。
「･･･やっぱり、あなたも気づいてたのね」
シホもカップをソーサーに戻し、ふぅ、と小さく溜め息を吐いてぐりぐりと眉間に寄っ
た皺を伸ばした。
「･･･アカコが･･････」
アカコが、あの彼に振られたらしいのよ。
という言葉を聞いて、コナンはゲッと顔を顰めた。
「アカコ姐さん、自分であの人の相手を占ったんじゃねえの？」
「･･････顔までは見れなかったって本人に聞いたわ」
「でも、姐さんのことだから顔見たら一目で解ったんじゃ･･･」
「あの人の顔が良かったからじゃない？」
「････････････」
シホの出した正解に、コナンは思わず納得、と深く頷いた。
ナイト・リリーきっての占い師であるアカコは、その美しい容貌と共にかなりの面食
いであることも有名で、自分好みのイイ男はホールで彼女に直に声を掛けられることが
ある。
しかも、その容貌に自信を持っているだけあって、声を掛けられた男達が断る確率は
限りなく低く･･･偶々振られたとしても、その無限大に高すぎるプライドによって振った
男は葬り去られるか、原因不明の奇病に侵されるか、強烈な嫌がらせに遭うのだ。
･･･その辺はかなりの迷惑といえようが、館内の者達は全員そういう事態に慣れている
ので、全く気にすることなく――何しろ店員達は安全なのだから――過ごしているのだ
が･･･今回ばかりは勝手が違った。
漸く見つけた切っ掛け･･･手段が目の前にぶら下がっているというのに、アカコがそこ
に手を出すことで、その人物を指し示した本人の手によって全く違う結末を生んでしま
うかもしれない事態に陥ってしまうのだ。
「･･･頭痛がしてきた」
「同感だわ」
はぁ〜と二人揃ってまた盛大な溜め息を吐き･･･不意に現れた気配に、同時に視線をそち
らに向けた。
いつの間に入ってきたのか、そこには小さく笑いながら深い紫のドレスを纏った美女
が悠然と立っていた。
「アカコ･･･」
噂をすれば影、と言おうか、占い師然とした彼女は艶めいた微笑みを浮かべたまま軽や
かに衣を翻し、足音も立てずに二人が座るテーブルに近づいてくる。
「どうしたの、また何か出た？」
出た、と言ってもそれは幽霊や化け物の類ではなく――アカコの場合は洒落にならない
時もあるのだが――時折彼女が魔術と称して興じる占いの事た。
表向きでは趣味と言う事になっているが、趣味にしてはその的中率が半端でないこと
はナイト・リリーの人間ならば誰でも知っている事だった。
楽しそうに笑いながら「そうね」と答える彼女の目には悪戯の光があり、その前兆に
は嫌な予感しかしない。
そして、案の定、吐き出された言葉は不吉以外の何者でもなかった。
「光が･･･小さな闇に捕われるわよ」
ガタンッ。アカコが言葉を紡ぎ終えた途端、派手な音を立ててコナンが椅子を蹴って立
ち、
「闇って･･･まさか！？」
といつも大抵の事には動じない彼には珍しく大慌てで何を告げる事もなく部屋を出てい
った。
「･･･あなた･･･彼の味方だったんじゃなかったの？」
初対面から「彼」の光に圧倒されたアカコは、彼に対しては好意的だったし、彼の為の
事ならば協力的でもあった。
また、彼の運命を初めに見つけたのも他でもない彼女だし、何よりも彼を大切に思う
気持ちはアカコも変り無い筈なので、訝しげにシホはじっとアカコを見つめる。
「勿論ですわ」
何を今更、と肩を軽く竦めて静かに微笑むが、闇色の瞳は持ち主の感情を表す事は一切
なく、彼女の気持ちも思惑もその目から情報として得ようとしても無理な話だった。
「･･･でも、試す事も必要ではなくて？」
明らかに面白がっている台詞を吐くその姿は妖艶で濃厚な気配を漂わせていて、そこら
辺の男が息を呑むほど美しい･･･が、彼女に並ぶ程の美形な上に、そういう触手が特定の
人物にしか動かないシホは完全に無視し、本格的になってきた頭痛にこめかみを抑えた。
「半分以上、嫌がらせでしょう？」
あの男に対する。
それでも一応逃げ道を作っている当りは救い様もありそうだが、そのお気に入りのもの
を見つけた少女のような顔に、拭いきれない不安にゆっくりと息を付いた。
悩んでいても仕方ない、彼女が味方になっている事を喜べば良いのか、それとも引っ
掻き回す人間が増えた事に嘆けば良いのか迷うところだが、要は事と次第によって自分
達が上手く動けば良いのだ。
そう思い直し、取り敢えず新しいお茶でも入れようか、とシホは立ち上がった。
コナンは全速力で館長室へ向かい、乱暴にその扉を開けた。バンッと大きな音を立て
て何かに当る音がするが、全く気にせずに部屋に入る。
「館長っ！！」
と叫んだ室内に求める姿はなく、正面と窓際にはゆったりとしたナイトドレスに身を包
んだユキコが、グラス片手に微笑んでいた。
「あら、どうしたの？コナンちゃん」
「･･････母さん、館長は？」
「館長じゃなくて、お父さんでしょう？」
クスクスと笑いながら言う彼女の姿は、年の割には妖艶というよりも可愛らしいものだ
ったが、「年の割に」などと言えばグラスが飛んでくるかオーラで脅されるので全く反
応せず無視する事にする。
「･･･父さんは？」
今は彼女の相手をするような時間も惜しい。尤も、ナイト・リリーの曲者の中に入る彼
女が素直に答えてくれるとは思えなかったが。
「シンちゃんのお部屋よ」
「･･････なんか、また企んでるのかよ？」
「まさか。･･･企んでいたとしても、それはコナンちゃんが自分で考えてみたら？」
と意外なまでに素直に答えてくれる彼女の微笑みの奥に、何か企んでいるような色が見
えた気がして一応聞いては見たが、やはりそこまでアッサリ答えてくれる筈もなく、思
惑は霞がかっていて見えない。
しかし、仮にも親なのだし、両親は二人の息子を溺愛している事を知っているので、敢
えて何も言わずに「わかった」とだけ言ってコナンは再び駆け出した。
「がんばってね〜♪」
という母親の声に見送られながら。
カイトが見せるマジックを楽しんでいたシンイチは、不意に近づいてくるシホ以外の
気配に視線を鋭くし、カイトに素早く合図を送って彼を屋上へ続く階段に隠し、扉が開
かれるのを待った。
コンコン、と軽いノックの末にこちらの声も聞かずに扉を開けて入ってきたのは、こ
この館長であり父親でもあるユウサクだった。上機嫌そうな彼を見て、対照的にシンイ
チは盛大に顔を顰め、真正面から彼を睨み付けた。
この父親が上機嫌な時は碌なことが無いのだ。何か企んでいるに決まっている。
そして、こういう勘は、残念ながら外れた事が無かった。
「･･･何の用だよ」
単刀直入に話しやがれ。
嫌な予感に捕われながら、外のカイトがじっとこちらを気にしている気配を感じる。家
に帰した方が良かったかもしれない。そんな後悔に駆られたが、もう遅いのは解ってい
た。
「そう睨まなくてもいいだろう？面白い話を持ってきたんだから」
「あんたの面白いは俺にとっての凶報だ」
その余りの反応にも流石は父親というべきか、ユウサクは小さく肩を竦めてシンイチに
近づき、ぼそぼそと内緒話でもするように囁いた。
「お前の身請けが決まったよ」
一週間以内に、ということだ。
「･･････俺はここから出るつもりはないぜ」
「それが、相手も強引な方でね、昨夜こっぴどく振られたのがまずかったらしい」
ゆるりと傍から見れば抱擁しているようにしか見えない体勢を崩し、館長はくすくすと
笑いながらシンイチの髪を梳きながら言った。
シンイチはげんなりと溜め息を吐き、その手を払い除ける。
「･･････ハクシャクサマか･･･」
「御名答。今言った事は決定事項だ。この館に生涯貢献すると言ったお前に拒否権はな
いが･･･私はお前を縛り付けたいんじゃない」
微笑みを絶やす事無く言うだけ言って部屋を出ようとするユウサクに、シンイチは解せ
ないモノを感じてその背中に訊ねたが、
「･･･どういうことだよ」
「そのままの意味さ。･･･お前は、私達の子供だからね」
とシンイチにして見れば意味不明な言葉しか返ってこない。寧ろ「なにを今更それがど
うした」という冷めた感想しか出てこないのだ。
しかも、そうこう考えているうちに彼の男は手をひらひら振りながら出ていってしまっ
た。もう何を聞いても答えない、というようなその仕草は、明らかにシンイチを試して
いた。
あの父親は、その言葉から何を導き出せというのだろう。
「･･･何にしても、サイアクだよな･･･」
自分には望みがある。そして、それは今にも叶えられようとしているのに、ぽっとそ
こら辺から湧いて出て来たイレギュラーな脇役にこの舞台を下りろと言われているの
だ。･･･そんなこと、あっていい筈が無い。
突然降ってきた小石の存在に思考を捕われて、思わずたった一人の存在を忘れてしまっ
た。
「･･･何が、サイアクなんだ？」
外に出した窓に背を向けたまま、ユウサクを見送ったままの姿勢で固まってしまってい
たシンイチに声を掛けたのは、たった二晩で唯一無二の存在となってしまった恋人。
「･･････カイト」
振り返ってみた彼は、不安とか焦りとかそんなものが混ざったような表情で、いつの間
に入ってきたのか驚くほど近い位置に立っていた。
「受けんの？」
身請けの話。
「･･･聞えてたのか」
「読み取っただけだ」
で？
無言で答えを要求してくる彼の目線が酷く痛かった。「受けねえよ」なんて軽々しく言
える事だったら良かったのに、生憎降って落された小石はそれが出来る程小さなモノで
はない。
受けてしまえば、自分はここから出る事になる。しかも、まだ何も叶っていない。館内
一に限りなく近づいた時にはそんなことを考えるような奴はいなくなるものと思ってた
のに、そう簡単にも行かないらしい流れに身を任せる気にもなれない。
「･･･館の命令は、絶対だ」
何しろ、俺は生涯この館の利益に貢献するとあの館長に昔告げたのだ。古い約束事だっ
たが、あれはまだ生きている。
それが最たる理由になる。
伯爵の手を振り落とすのは、厄介な力を敵に回す事になる。そんな事は解っている。
脳では正確な判断が下されている。理性が告げている。だけど。それでも。
感情が悲鳴を上げていた。
ここを出るという事。それは、カイトに会えなくなるという事。
「･･････そうか」
断ってしまいたい。離れたくない。
今までに無く、諦められない自分がいる事に気づいた。
「俺な、ちょっと行ってくる」
瞳に危険な色を宿して抱き締めてくるカイトにそっとキスを贈って、ゆっくりと体を離
してシンイチは彼に背を向けた。
「どこに？」
「･･････決まってんだろ？」
館長命令は絶対だ。だが、自分はあの館長の息子で、彼の父親は絶対にそう簡単に自分
が思い通りになるなんて思ってはいない筈だ。寧ろ、その足掻きすらもどこまで見えて
いるのか解らない視野に入れて楽しんでいると確信できる。
爵家の財産や地位や名誉なんて一切合切切り捨てて母と駆け落ちした父。玉の輿を狙っ
ても良かった筈なのに昔の穴に戻る事にした、父だけを選んだ母。その二人の息子であ
る自分が、何もしない筈が無いではないか。
『･･･私はお前を縛り付けたいんじゃないんでね』
あれは･･･本当に自分がこの館に留まらなくても大丈夫だと言う暗示だったのではない
か？そして、
『･･･お前は、私達の子供だからね』
と言ったあの言葉は、限りなく自由に生きている自分達にも準えてシンイチに指した言
葉ではないか？
この際、この考えが間違ってたっていい。シンイチは自分の隣というこの場所を、カイ
トの為だけに預けておきたかった。
冷たい空気が肌を包む。焦りと衝撃で頭に上っていた血が一気に降りて、思考にナイ
フの切っ先のような冴えが走った。
夜だ。狂気も熱も喜びも哀しみも全てを包み込んでしまえる夜だ。頭が冷えるのと逆
に心から熱が湧き出してくる。伯爵。そんなもの。なんだというんだ。捕われてやる気
は無い。自分はここがいいんだから。
扉を開く。カイトはじっとシンイチに視線を向け、引き結んでいた唇を開けて背後から
シンイチに一言囁いた。
「――――――･･･」
「知ってたよ、初めて会った時から」
一週間前のあの日から。
シンイチは泣きそうな顔をするカイトに綺麗な微笑みを向け、静かに部屋を出ていった。
コナンが大急ぎでシンイチの部屋に向かっていると、丁度彼自身が部屋から何かを思
い詰めたような表情をして出て来た。
その物腰は相変わらず柔かく落ち着いていたが、彼の目に宿るモノは、その面の殻を
明らかに裏切っている。
館長室からここに来るまで、コナンはユウサクには会わなかった。彼の部屋を訪れる経
路は何もここだけではないし、別の道を辿った可能性が高く、彼の表情からも館長の来
訪が伺えた。
相当な状況。でなければ、この誰よりも大きな器を持つ兄がこんな険しい顔をする筈
が無いのだ。いつも何事にものんびり構えて実は最良の策を練っている彼を曲者という
者も多い。
だけど、本当はそんなことは全然違う事をコナンは知っていた。
諦めている、という言葉の方が近いのだ。確かに、シンイチにはどこか隠れた位置で
鋭く冷たく研がれたナイフを光らせる様な一面があるが、それは自分の為にではなく、
常に他人の為で。
「シンイチ･･････」
そう声を掛けた彼は正に生きた刃物のようだった。
「コナン･･･」
声はどこまでも澄みきっていて、且つ特定人物以外には滅多に見せない優しさと強さを
含んでいて、
「･････話、聞いたんだな？」
言いながらシンイチは綺麗に微笑み、歩み寄ったコナンの頭をそっと撫でてくれた。
「俺は――ここを出るつもりは毛頭ねえよ」
お前達と･･･アイツと離れる気はない。無言でもそう言われたような気がして、途方も
無い嬉しさと共にコナンはどうしようもない歯痒さを感じていた。
何かに挑む炎を宿してシンイチが通り過ぎていく。どこからか湧いてくる不安と、これ
から進む道に見える壁に思わず唇を噛んだ。
跫が遠ざかる。近寄られる時は心地よく思えるそれは、今は酷く冷たく辛い。
「･･･シンイチは･･･ここにいる必要だってねえんだよっ」
堪えられない呻きにも似た声が、誰もいない廊下に響く。コナンは早足で今シンイチが
出て来た部屋へ向かった。
谷場が始まりました。っつーか初めの方で中編とか言っていた様な気がしますが、ここまでくると
中編とか言ってられませんね〜。完璧長編になりそうです、やっぱり。
それにしたって、快新で甘さ控えめにしてみれば今度は両親かよ！（笑）
いやいや。お次はやっぱし伯爵登場。こっからラストに向けて谷、谷、谷･･･です。
しかし、年末までには終らなそうです（T_T；）
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