伊丹紹介***俳人鬼貫ゆかりの地***

伊丹は小さな市ですが、わざわざ来ていただく価値があります。伊丹を大阪府やと思てる人がいはるけど、兵庫県ですヨ。伊丹市は兵庫県の東はしに位置し、市の東端を猪名川,西端を武庫川が流れ、その間に広がる伊丹平野を潤しています。(ただし伊丹段丘の部分もあり、正確にはなだらかな丘陵地帯です。)昭和15年(1940)11月10日に伊丹町と稲野村が合体して、市制が施行されました。市の北側の六甲山系が、冬の北からの季節風を遮っているため、気候は温暖で、年平均気温16℃と、絶好の気象条件をもっています。伊丹市はこのような好環境から古から開け、市内および、市の周辺部で、縄文・弥生式の住居跡や遺跡が多数発見さています。古代から中世に、猪名寺・伊丹寺・昆陽寺などの大伽藍がつぎつぎに建立され、関西地方の仏教文化の一つの中心地として栄えました。江戸前期になると、伊丹は五摂家筆頭の近衛家の領地となり、酒造りの町としても知られ、明治維新にいたりました。

伊丹紹介 1.市章 2.有岡八景 3.伊丹の巨木
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1.市章
兵庫県下のほとんどの市章は、地名を装飾文字化したものですが、伊丹市は近衛家の家紋からとっています。旧伊丹町は、寛文元年(1661)から明治維新までの200余年間、五摂家筆頭の近衛家の采地として、よく善政が布かれました。近衛家は、元藤原氏の出で、家紋は「蟹牡丹」のほかに合印紋がつくられていたので、市制施行のとき、近衛家の許しを得て、ゆかりの深い合印紋を市章としたのです。

2.有岡八景
八景が描かれて出版されたのは、今から150年前の嘉永2年(1849)。その序文によると、古来伊丹に有岡八景という絶景の地があった。しかし遠方の人は知らないので、それを紹介するために出版したという。作者は伊丹在住の藤涯という人で、絵に添えられた俳句は、伊丹と京都の俳人。
1.「野村の晩鐘」
…(「ののむら」は春日丘地区の旧地名。発音寺で鳴らされる入相(いりあい)の鐘のこと。ここだけが景色でなく、鐘の音色)
2.「城山の秋の月」
…(有岡城址の秋の月)
3.「雲正坂の夜の雨」
…(JR伊丹駅北西側を西に向かって上る坂を旧地名にちなんで)
4.「稲名野春風」
…(東有岡地区の東リ㈱構内の旧跡「猪名野笹原」にちなんで)
5.「天津の落雁」
…(JR伊丹駅東側の旧天津地区にちなんで)
6.「破戦道の帰帆」
…(JR伊丹駅南側付近から駄六川を行き来する風景を見た)
7.「鵯塚の暮雪」
…(伊丹7丁目坂戸さんさん方にある鵯塚にちなみ)
8.「西臺の夕照」
…(阪急伊丹駅から南付近を)
いずれも有岡城跡から眺めた風景で、今もそこはかとなく、面影を残しているように思える。
参 考 文 献 等
・ふるさとの文化遺産 郷土資料辞典28兵庫県(人文社)
・事典ひょうご1980(神戸新聞出版センター)
・阪急沿線悠遊一日紀行新伊丹→伊丹(阪急電鉄株式会社鉄道営業部)
・広報伊丹(伊丹市市民対話室広報担当)http://www.city.itami.hyougo.jp/
・日本地名大辞典28兵庫県(角川書店)
・第6回市内史跡めぐり 街道と寺院を訪ねて パンフレット
・伊丹の文化財(兵庫県伊丹市教育委員会)
・リビング東阪神1020号 2000年3月18日号
・教育いたみ30号 平成12年3月15日号
・山渓カラー名鑑 日本の樹木(山と渓谷社)
・いたみテイ vol42 2000年1月号
・いたみテイ vol43 2000年4月号
・いたみテイ vol44 2000年7月号
・伊丹ウォッチング 安達文昭(伊丹歴史研究会)
・コミュニティーイタミ http://www.itami.or.jp
・ふるさと健康ラリー冊子
・ふるさと探訪「文化財を訪ねて」(伊丹市文化財ボランティアの会編)