全日本プロレスが平成になって打ち出した「明るく楽しく激しいプロレス」とは一体どのような意味が込められていたかご存じでしょうか? ここでは全日本プロレスオフィシャルビデオ「信頼30年、馬場さんありがとう」から馬場さんのインタビューを抜粋して、その意味を再認識したいと思います。



“激しさ”っていうのは、やっぱり「うわー、こんなことができるのか」という、試合の中の動き・技、例えば「こんなブレーンバスターがあるのか」、「こんなパイルドライバーがあるのか」、そういった技をどんどん出していく。そういうものが激しさであって、おでこを傷つけて血を流したり、イスで殴ったりというものが激しさじゃないんですよ。そいういうものは暗いものになってしまう。

尚かつ、激しさの中に“楽しさ”が無きゃいけない。負けたくないがために、カウントアウトに持ち込んだり、反則に持っていくということ、試合見ててもファンが最後に納得しないものはやっぱり楽しくないんですよ。

そういう意味で、全日本では反則で勝負を着けるということはなるべく避ける。やむをえない時はありますよ。そういう意味では、時間切れは仕方ないが、反則とか両者カウントアウトはなるべく避けようという方針でやっている。それが“明るさ”になっていると思うんだよね。

幸いなことに、ファンもそれを一生懸命に応援してくれる。そうすると、選手もやっぱりその気になってファンに応えようとして頑張っていくという、今、いいムードだと思うんだよね。

昔のね、「プロレスとはこういうもんなんだ」という自分だけの考え、昔ながらの流れだけでやっていた時分は、やっぱり激しさはあっても、なんか暗さが目立っていたように思う。だから、一昔前のファン層と今のファン層は全く違う。それはやっぱり、明るく楽しくなったからだと思う。





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