月が3度沈み
4度目の太陽が頂上に昇ろうとしてた頃
すでに、日課となりつつある
妖精に食べ物を運ぶ行為
ここ数日言葉を交わしていない
あの問いにまだ、苦しんでいた
どうしてここにいるの?
まだ、答えが出せない
いや、答えは出ているのかもしれない
疲れたから・・・逃げ出してきた
認めることができない
プライドが許さない
自分が逃げてきたと認めることができるほど
私は、強くはない
やがて、妖精のいる場所に着く
いつものように
木の実や少量の水を置いてその場を去ろうとした時
「〜〜〜〜〜〜〜〜」
散り逝く桜の嘆を声にしたような
切ない声で彼は言った
その時、気付いた
なぜ、私が彼に食べ物を運び続けたのか
彼が気になってしょうがなかったのか
私も彼と同じ
孤独のみを友とし過ごしてきていたから・・・・
すでに慣れきった感情だと思っていた
だけど、ほんとは・・・違った
悲しさ、寂しさ、悔しさ
心を哀す感情は消すことができない
見つけた
感情を共にできる友達を
「どこへ行くの?」
その場を離れようとした私に
彼は、不安の色が混じった声で問いかける
「朝食を共にしようと思ってね。」
一人でない食事は、久しぶりだった
たぶん、彼もそうなのだろう
互いに色々なことを打ち明けた
なぜ、翼が傷ついたのか
なぜ、社会から逃げ出してきたのか
なぜ・・・・
多くの疑問を互いに投げかけ、答えあった
そして
「そろそろ、行かないと」
「何処へ?」
「もう、ここにいる時間は終ったから
とっくに終っていたんだけどね
恐くて
なかなかでられなかった
狭い世界でずっと身を隠していた
だけど、もう行かなきゃ
翼がなくても足はある
行ける所まで行ってみようと思う
それに・・・・」
「それに?」
「いつかあなたは、ここを出て行ってしまう
見送るのは、とてもつらい
だから、ボクはあなたに見送られたい
たぶんそれが
ここをでていく一番の理由だと思う」
「私はどうなる?
私は君に去られて
独りこの森の中で・・・・
隔離されたこの世界で生き続けなければならいんだぞ?」
「じゃ、一緒にでればいいじゃん?
一緒にでれば見送る人 見送られる人はいない
どちらも悲しい思いをしない どう?」
「わかった・・・・
私も此処に居続けてはいつか駄目になるだろう
いいよ
一緒に出よう」
私は妖精と共にこの森をでることにした
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