「君は、ここをでてからどうするの?」
「そうだね,さっきも言ったように
翼がないから遠くにはいけないと思う
だけど、この世界を観てまわりたいと思う
だから、歩き続ける事になると思うよ」
「そうか・・・・・」
(もしよかったら一緒に住まないかい?)
言えなかった
彼は、小さな彼は歩き続けようとしている
前へ前へと
それを止めるような事をしてはいけない
そう、自分に言い聞かせた
いよいよ森の出口に着いた
ここから一歩踏み出せば
拒絶し続けていた“社会”に戻る事になる
「ここでお別れだね」
「うん」
「じゃ、えっと・・・・・
元気で」
「あなたも元気でね」
小さな彼が見えなくなるまで
私はずっと彼を見送った
そして
私もまた
この小さな檻から逃げ出し
大きな監獄へと戻っていく
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