神戸市須磨区


101 須磨区役所前  桜の植樹・タイムカプセル

 須磨区役所主催の震災1周年事業として、1996年1月31日に下中島公園に桜の植樹とタイムカプセルの埋設が行われました。桜の傍に設置された石碑には「震災タイムカプセルここに眠る」とあり、開封日が2025年吉日と記されています。30年は決して長い期間ではありませんが、震災を経験した子どもたちが大人になった時に思い出してもらいたいとの願いが込められ、役所の記録を始めとして様々な記録も納められているそうです。

  訪問日   2002年2月20日

102 海浜公園  被災した「橋脚」

 須磨区若宮町の海浜公園の東端に、被災橋脚が展示されています。この橋脚は、長田区御屋敷通りで山陽電鉄を越える西代跨線橋の一部で、1997年末に神戸市建設局が移設したものです。現場は犠牲者の多かった地域のため、ひっそりしたこの場所で保存されることとなったそうです。

  訪問日   2002年2月20日

103 須磨寺正覚院  引き取られたお地蔵さんたち

 須磨寺の山門に通じる「龍華橋」の袂に震災の被害が大きかった地区の住民から引き取られたお地蔵様が祭られています。今も、元住民の手により地蔵盆と1月17日にはよだれかけや帽子が取り替えられ、大切に祭られています。側には「神戸震災地蔵尊にお花をお供え下さい。」と記され、お地蔵様はこの場所から神戸の街を見守り続けています。

   訪問日   2007年11月18日

104 須磨寺仁王門横  追悼碑

 須磨寺仁王門をくぐると、すぐ右手に「阪神淡路大震災物故者追悼碑」があります。追悼碑は財団法人全日本仏教会により1997年に建立されました。頑丈な石組の上には仏教を象徴する供養塔が建てられ、傍らの記録誌碑には、「釈尊の常のあるものなしの教えが、現代に於いても真実であることを知らされたのである」「この悲しみ、この苦しみを風化させてはならない」と刻まれていました。

   訪問日   2007年11月18日

105 須磨浦公園  須磨浦公園みどりの塔

 戦災復興の緑化推進モニュメントとして、1954年に建設された「みどりの塔」を挟むように設置された一対の地球儀の一つが震災で落下しました。直径1.2メートル、重さ2.4トンの地球儀は元の台座に戻されることなく、震災モニュメントとして、被害の有様を語り継いでいます。
 傍には、地球儀と同じ断面を持つ御影石に、地球儀が落下した軌跡を示したコメントが取付けられ、「この直径1.2メートル、重さ2.4トンの地球儀を落下させた兵庫県南部地震は、正に『地球』すなわち『わたしたちの世界』を根底から揺り動かした、言語を絶する出来事だったことはまちがいありません。いま、わたしたちはあの忌まわしい震災の日々の記憶を失ってしまわないためにも、この落下した地球儀をしっかり見つめ直す必要があるのではないでしょうか。」と記されていました。

   訪問日   2008年9月21日

155 お大師広場  三人童像「なかよし」

 須磨寺商店街の北入口に、お参りの途中に一息つくことのできる「お大師広場」があり、3人の童が肩を寄せ合う「なかよし」の碑が迎えてくれます。この碑は福岡の石仏師から寄贈されたもので、そこには、「私たちは忘れません 1995年1月17日を 阪神淡路大震災を でも その中で私たちは助け合うことの美しさを 人の優しさを 暖かさを知りました」と、震災で学んだ教訓が刻まれていました。

   訪問日   2007年11月18日

192 藩架山現光寺  復興記念門柱

 現光寺への坂道の手前で「源氏寺」碑が迎えてくれました。ここは、源氏物語の主人公「光源氏」が須磨に退去した際、わび住まいをした所として語り継がれてきた寺で、「源氏寺」とか「源光寺」と呼ばれていました。
 現光寺は震災で壊れ、瓦礫の中から御本尊の阿弥陀如来像を掘り起こし、本堂を8年かけて復興したそうです。仏の教えを多くの人に伝えたいという住職の願いから、境内は市民に開放され、各所に句碑も配置されています。

         訪問日   2007年11月18日

278  網敷天満宮  震災慰霊碑

 綱敷天満宮は、菅原の道真が九州太宰府に左遷された際、須磨の浦で波が高くなり航海を中断され漁師の綱で造った円座で休憩したことにちなんで創建されたました。
 震災時、社務所・西参道の鳥居・南側の社寺号標柱が倒壊。本殿は20センチほど移動。境内の燈籠・玉垣などの石造物も倒壊するなどの被害を受けました。階段下に建立された復興祈念寄進者碑(平成11年4月建立)には、81の法人・神社関係者・個人名と寄進額が刻まれています。

   訪問日 2007年11月18日


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