1960-1980 ROCK GUIDE


ロックほど、音楽としてカテゴリーの広いもの、或いは定義の無いものは少ない。日本の音楽業界においては、特にレコード会社、プロダクション、広告代理店などの後押しがなければ、ほとんど良質の聞き手へも届かないのが現実である。当ページでは、特に1970年後半までの約20年間のロックアーティストの中で自身の私見に基づき、重要と思われる、或いは日本で有名な人物及びグループをアルファベット順に並べ、解説したものである。今活躍している世界や日本のロックアーティストの原体験であろうし、これからロックを聴こうとしているリスナーにも参考にしていただければ幸いである。ソウル・ミュージックは比較的少なく、ロックの面から重要と思われるものを選んで記した。ブルース、カントリー、フォークについても同様の扱いとしている。しかしロックミュージックの評価はいつの時代にも定まらず、不安定であることもまた事実であり、あくまで個人的見解として、そこは了解いただきたい。また、自身も評価を変えたい衝動は、おさまらない。
代表のアルバムを記しているので、最低そのアルバムを聴けば、どうにか、そのアーティストのいい音、良い時代を体験し得るようになっている。この歴史の若い音楽が、我々の世代より、確固たるものになることを願う。取りも直さず、良い音楽は、聴くことである。



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欠くことのできない重要なアーティスト及びグループは、黒い背景で表している。
「 」内には、代表アルバムを記している。
< >内には、曲名を記している。



AC/DC  AC/DC 
オーストラリア出身。特に言うべきはない。
AEROSMITH   エアロスミス  「ROCKS」
日本では商業的に成功を収めたバンド。ファーストは、ローリングストーンズの物まねバンドであったが、表題のアルバムでバンドの音を確立した。どちらかといえばシングル向きのバンドである。
ALLMAN BROTHERS BAND  オールマン・ブラザーズ・バンド  「Fillmore East」
いろいろなアルバムが発表されているが、表題のライヴアルバムを選ぶのがベスト。デュエイン・オールマンのスライドギターが無駄なく存分に味わえる。
THE ANIMALS  アニマルズ  「BEST」
1960年代のイギリスのグループ。ローリング・ストーンズよりブルース色が強い。アルバムやチョイス物が雑多にあるので、「アブコ」レーベル時代のベストを求めるべきである。
THE BAND  ザ・バンド  「Music from Big Pink」「The Band」
ボブ・ディランと60年代後半、行動を共にした。しかしこのザ・バンドでのアルバムは実に素晴らしい。リードギターのロビー・ロバートソンを始め、リチャード・マニュエル、リック・ダンコ、ガース・ハドソン、リヴォン・ヘルム各メンバーの演奏がすべてにおいて成功している。特に初期の音楽は、重要なロックンロールであり、アヴァンギャルドで精密で内容のある演奏を聞かせてくれる。カナダ出身。メンバーは解散後、良質のアルバムをそれぞれ発表している。
BAY CITY ROLLERS  ベイ・シティ・ローラーズ  
日本で売れた。それだけは確か。
THE BEACH BOYS  ビーチ・ボーイズ  「All Summer Long」
60年前半に、アメリカの若者を中心に受けたポップス。しかしこのポップ感覚を後のアメリカやイギリスのバンドに与えた影響は大きい。後期に特筆するものは無い。
THE BEATLES  ビートルズ  「全アルバム」
誰でも知っているグループ。60年代のミュージックシーンに最も影響を与えたロックバンドのひとつ。初期のロカビリーぽい音楽でさえ、簡単なロックのコード進行を避けて、オリジナルを手掛け独自の音を確立、ハーモニーも充実させた。中期のものは、すべてが開花し、それぞれのアルバムが、全てベスト盤に位置付けられる。というより、後のほとんどのロックの基本となっている。後期は、それぞれのメンバーが独自の方向を進み始めバンドの性格が薄れてきたが、音楽の素晴らしさは、それを語る必要の無いことを教えてくれる。
JEFF BECK  ジェフ・ベック  「Blow by Blow」
重要なギタリストのひとり。インストゥルメンタルの上記アルバムがベスト。さまざまなジャンルの音楽を演奏しており、彼の才能をうまく表現している。
CHUCK BERRY  チャック・ベリー  「ベスト盤」
彼の演奏パフォーマンスやギターの弾き方は、殆どのロックギタリストに大きな影響を与えている。ギターがバンドの音の中心になる基本となった。チェス盤のベストがお勧め。
BLONDIE  ブロンディ  「Blondie」
デボラ・ハリーは平凡だが、バンドの音はいい。
BLOOD,SWEAT AND TEARS  ブラッド、スウェット&ティアーズ  「Child Is Father to the man」
アル・クーパープロデュースの上記アルバムは、ジャズロックの成功例である。
THE BOOMTOWN RATS  ブームタウン・ラッツ  「BOOMTOWN RATS」
アイルランド出身の良質な音を提供している。ボブ・ゲルドフは主要なシンガーソングライターのひとり。このファーストが全てを語っている。
BOSTON  ボストン  「Boston」
トム・ショルツによるバンド。商業的に成功した。
DAVID BOWIE  デヴィッド・ボウイ  「Aladdin Sane」
ボウイは、非常に器用なロッカーで、いろいろなアーティストのマネができる。役者としては一級を演じる。当然、商業的に大成功を収めた。しかし、それぞれのオリジナルのアーティストを見つけるにおいては、そちらを聞くべきであろう。
BREAD  ブレッド  「ベスト盤」
キレイなハーモニーを持った良いポップス。ベスト盤でいい。
BRINSLEY SCHWARZ  ブリンズリィ・シュウォルツ  「Brinsley Schwarz」
シュウォルツとニック・ロウがいたバンド。ということはイギリスのパブロックシーンの中心であるわけである。
JACKSON BROWNE  ジャクソン・ブラウン  「The Pretender」「Running on Empty」
70年代の重要なシンガーソングライター。しかし単なるウエストコーストの作曲家ではない。「The Pretnder」においては、曲のすべてが素晴らしい。それまでに比べ、ロック色も強くなった優れたコンセプトアルバムになっている。「Running・・」は、ライブアルバム。彼の音楽を製作してきた場所と空間が感じられる。実験的であり、成功している。
BUFFALO SPRINGFIELD  バッファロー・スプリングフィールド  「Buffalo Springfield」
カントリーフォークロックの基礎となった。またウエストコーストの基本ともなっており、その関係の音楽を聞くものには必聴。スティーブン・スティルス、リッチー・フューレイ、ニールヤング、ジム・メッシーナ等、後の主要なミュージシャンによって結成されていた。
PAUL BUTTERFIELD  ポール・バタフィールド  「East-West」
ブルースを一般に広めた功労者。優秀なブルース&ロックのミュージシャン。
THE BYRDS  バーズ  「Mr.tambourine Man」
バッファロー・スプリングフィールドと共にウエストコーストの礎を築いたグループ。ロジャー・マッギン、デイヴィッド・クロスビー、クリス・ヒルマン等が在籍。サイケデリックから、コンセプトアルバムの製作まで広く活躍した。ヒット曲も多く、ディランの曲を複数、素晴らしい解釈をしている。
THE CARPENTERS  カーペンターズ  「Best各種」
きれいなポップス。
THE CARS  カーズ  「The Cars」
素晴らしいハーモニーとポップなメロディを持っている。アレンジも素晴らしい。プロデュースは、ロイ・トーマス・ベイカー。
RAY CHARLES  レイ・チャールズ  「BEST(アトランティク盤)」
盲目のアーティスト。ブルースとジャズの演奏家であり、ポピュラー音楽の変化に大きく影響を与えた。長期間パワーを持続している。アトランティック盤のベストがおすすめ。
CHEAP TRICK  チープ・トリック  「LIVE At Budokan」
へヴィメタルの人気バンド。トム・ウェルマンのプロデュースにより、素晴らしいアルバムを世に出した。バンドメンバーの外見の面白さも特徴のひとつである。
CHICAGO  シカゴ  「Chikago ?」  
人気グループ。シングル向けバンド。
ERIC CLAPTON  エリック・クラプトン  「461 Ocean Boulevard」
重要なギタリストのひとり。リラックスしたブルースの演奏に実力を発揮する。さまざまなバンドの体験があり「神」という称号を得た。しかし、彼はくつろいで弾くスタイルに自分を見つけ、職人の道を歩いている。
THE CLASH  クラッシュ  「The Clash」
イギリスのパンクの中でセックス・ピストルズと並んで重要なバンド。ジョー・ストラマーの声に当時の新しい風を感じることが出来る。
JIMMY CLIFF  ジミー・クリフ  「The Harder They Come」
上記の映画のサントラはレゲエと彼を有名にした。レゲエの範囲では収まらないアーティスト。
JOE COCER  ジョー・コッカー  「Joe Cocker!」
しゃがれ声なソウルフルなシンガー。初期の作品で、いいバンドをバックに良いレコードを製作できた。バラッドと強いロックを共に歌いこなす。
NAT "KING"COLE  ナット・”キング”・コール  「Love is the Thing」
黒人有名シンガー。バラッドが得意である。
JUDY COLLINS  ジュディ・コリンズ  「Who Knows Where the Time Goes」
後期はポップスの歌い手であったが、60年後半には、いろいろなアーティストの作品を取り上げ、彼女の解釈で歌い上げた。上記アルバムは、重要な歌のカヴァーが収められている。
RY COODER  ライ・クーダー  「Paradise and Lunch」
彼は、伝統的な音楽を、現代に蘇らせた。ゴスペル、ハワイアンなどの純粋にロックと言えないものまで、幅広い。重要なミュージシャンとのセッションも数多くこなしている。彼のスライドギター、複雑なリズムのリフは真似できるものではない。上記アルバムで、それが分かる。
SAM COOKE  サム・クック  「The Best」
ゴスペル出身で、偉大なシンガー。たくさんの有名な曲を世に出した。これらの歌は、RCA盤に収められている。ロッド・スチュワートなどに大きな影響を与えている。<You Send Me><Having a Party>などこの上なく豊かな表情で歌っている。
ELVIS COSTELLO  エルヴィス・コステロ  「My Aim is True」
バディ・ホリーに影響を受けた。イギリスのパンクの時期に、魅力的なロックンロールを提供した。
CREAM  クリーム  「Disraeli Gears」
ギター、ベース、ドラムの三人バンドの基礎を作った。エリック・クラプトンのいたバンド。エレキギターでのブルースをロックに融合させた。後に彼らに憧れたパワートリオは無数にいたが、このバンドで充分である。
CREEDENCE CLEARWATER REVIVAL  CCR  「Green River」
数多くのシングルヒットを飛ばした。有能なジョン・フォガティが率いたバンド。故に上記アルバムのほか、ベスト盤でもいい。フォガティのボーカルは秀逸で、ロカビリーとR&B、ハードロックを全て表現できる力を充分に持っている。労働者階級の英雄。<Fortunate Son><Proud Mary>など永遠に残るロックメロディ。
CROSBY,STILLS,NASH AND YOUNG  csny  「Deja Vu」
3人に比べ、ニール・ヤングが加わり、良い音になった。
RICK DANKO  リック・ダンコ  「Rick Danko」
ザ・バンドのベーシスト。ソロでは、作曲面でも素晴らしい出来である。彼の声は、細くてきれいだが、曲調によくあっている。バンド時代を彷彿させる。
DEEP PURPLE  ディープ・パープル  「Machine Head」
リッチー・ブラックモアのバンド。日本で売れたことがアメリカの成功の元になった。
SANDY DENNY  サンディ・デニー  「Sandy」
フェアポート・コンヴェンションのメンバー。伝統的イギリスの音楽。元メンバーも参加して、良い出来上がりである。
JOHN DENVER  ジョン・デンバー
シングル<Rocky Mountain High>のみ。他に意味はない。
DEREK AND DOMINOS  デレク&ドミノス  「Layla」
クラプトンとオールマンとの、強く、美しいギターバトルが聴ける。必聴。最高の一瞬を捉えている。
NEIL DIAMOND  ニール・ダイアモンド  「His 12 Greatest Hits」
シンガーソングライター。ロックというよりポップスに近い。
BO DIDDLEY  ボ・ディドリー  「Got My Own Bag of Tricks」
ロックンロールの重要なビートを生み出した(ボ・ビート)。ストーンズなど多くのアーティストに影響を与えた。
DIRE STRAITS  ダイア・ストレイツ  「Dire Straits」
イギリスのバンド。マーク・ノップラーは、重要なギタリストであり、ソングライター。思い沈んだように歌う。
DR. JHON  ドクター・ジョン  「Gumbo」
ニューオリンズのピアニスト兼ソングライター。数多くのミュージシャンと交流を持つ。ラスト・ワルツでいい演奏をしている。
FATS DOMINO  ファッツ・ドミノ  「Fats Domino」
ロックの創始者のひとり。ブギピアノ奏者で、素晴らしいボーカリスト。必聴。
THE DOOBIE BROTHERS  ドゥービー・ブラザーズ  「Minute by Minute」
ポップなロックミュージック。ハーモニー、ダンスミュージックが得意なカリフォフニアのバンド。
THE DOORS  ドアーズ  「L.A. Woman」
60年後半のウエストコーストで、一番不思議なバンド。ジム・モリソンの妥協の無い音楽テーマとそのイメージと演奏は、聞くものを悩ませる。しかし、彼の音楽は人生の複雑な問題、謎をブルースにのせて、奇跡的に表現した。誰にも追随を許さない。彼は、上記アルバムを発表し、この世を去った。謎のブルースである。
BOB DYLAN  ボブ・ディラン  「60年代の全アルバム」
最重要のシンガーソングライターであり、ロックアーティストである。フォーク時代にも重要な曲を大量に作っている。65年にギターをエレキに持ち替え、フォークロックから、真のロックンロールまでの全てを持ち合わせた重要なアルバムを複数完成させた。ロックにおいて深いテーマを語っている。ロックを芸術に高めたひとり。<Like a Rolling Stone>は、ロック史上に残る最高の曲。70年代のライブアルバム「ビフォー・ザ・フラッド」は、ザ・バンドと共に素晴らしいものである。
THE EAGLES  イーグルス  「Greatest Hits」
ソフトなハーモニーと、ポップな音を持ったバンド。後期に複数のリードギタリストを抱えたことで、良いギターアルバムを発表した。
EARTH,WIND AND FIRE  アース,ウインド&ファイア  「Gratitude」
モーリス・ホワイトのバンド。楽しいダンスミュージックのR&Bである。数多くのヒット曲を持つ。
DAVE EDMUNDS  デイブ・エドモンズ  「Rock Pile」
有能なギタリスト、プロデューサー。マイナーだが、素晴らしいロックである。ニック・ロウらと仕事をしている。
ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA  ELO  「A New World Record」
クラシックらしきものをロックに持ち込んだ。オーケストラ的なロックに取り入れた功績がある。ビートルズのある部分を展開させた。
EMERSON,LAKE AND PALMER  ELP  「Brain Salad Surgery」
キース・エマーソンとグレッグ・レイクのバンド。
BRIAN ENO  ブライアン・イーノ  「Another Green World」
前衛的で、瞑想的。イーノの音は、何か夢を与えてくれる不思議な音だ。動きの無い繰り返しの演奏は、脳を催眠状態に導く。ロキシー・ミュージックに在籍していた。重要なアーティストである。繰り返す音は進歩的で、後のニューウェーブを既に予想させる。
THE EVERY BROTHERS エヴァリィ・ブラザーズ  「The Every Brothers' Greatest Hits」
50年後半に出てきて、ソフトロックやフォークロックの基礎となった。ヒット曲も多い。
FACES  フェイセス  「Snakes and Ladders:The Best of Faces」
ロッド・スチュワートとロン・ウッドがいたバンド。記念碑的バンド。
FAIRPORT CONVENTION  フェアポート・コンヴェンション  「Unhalfbricking」
素晴らしいイギリスのフォークロックバンド。伝統的な英国音楽を現代に生き返らせている。しかし、時に驚くほどのロックンロールである。リチャードトンプソンはいいギタリストである。イギリスのザ・バンドのような存在。
FLEETWOOD MAC  フリートウッド・マック  「Rumours」
時代により、メンバーは変わり、音作りも変化している。76年ごろが良い。
FOREIGNER  フォリナー  「Foreigner」
腕の良いミュージシャンの集まり。ポップ。
PETER FRAMPTON  ピーター・フランプトン  「Wind of Change」
ルックスのいいロッカー。日本で売れた。
ARETHA FRANKLIN  アレサ・フランクリン  「I Never Loved a Man」
女性黒人の60年代最高のシンガー。というより、レイ・チャールズ以来の黒人音楽での最も才能をもったアーティスト。上記アルバムに重要なヒット曲の相当数が入っている。<Respect>は記念碑的最高クラスの作品。
FREE  フリー  「Fire and Water」
シンプルでリズムのはっきりしたロックンロール。それが70年代のハードロック全盛期に、逆に際立った印象を受ける。
PETER GABRIEL  ピーター・ガブリエル  「Peter Gabriel」
プログレの旗手。シンガーソングライターであり、ハードロックでもある。上記アルバムは同名で2枚出されている。双方とも価値あり。
ART GARFUNKEL  アート・ガーファンクル
サイモン&ガーファンクルのレコードでよい。
LEIF GARRET  レイフ・ギャレット
必要ない。
MARVIN GAYE  マーヴィン・ゲイ  「What's Going On」「Let's Get it On」
重要な黒人男性シンガー。ソウル系の音を出すロックシンガーに大きい影響を与えた。上記アルバムは2枚とも重要。素晴らしいタイトル曲。
THE J. GEILS BAND  J.ガイルズ・バンド  「Sanctuary」
アメリカのストーンズ的エネルギーのあるバンド。70年後期には、商業的にも成功した。良いR&B。
GENESIS  ジェネシス  「The Best of Genesis」
イギリスのアートロックの先鞭となった。ピーター・ガブリエルが中心となっていた。フィル・コリンズに代わり、魅力はやや失せた。上記はブッダ盤。
IAN GILLAN BAND  イアン・ギラン・バンド
ディープ・パープルでいい。
GRAND FUNK RAILROAD  グランド・ファンク・レイルロード  「Survival」
クリームの代用品。人気バンドだった。
GRATEFUL DEAD  グレイトフル・デッド  「Live Dead」
サイケの時代にロックンロール・バンドとして、ヒッピーにカリスマ的人気を博した。ジェリー・ガルシアがいた。
AL GREEN  アル・グリーン  「Let's Stay Together」
オーティス・レディングやサム・クックの後継者にあたる重要な黒人アーティスト。彼らへの愛情を感じる良質なアルバムを発表している。
THE GUESS WHO  ゲス・フー  「Greatest of the Guess Who」
カナダ出身の素晴らしいR&Bバンド。
ARLO GUTHRIE  アーロ・ガスリー  「Amigo」
ウディ・ガスリーの子。フォークミュージックからスタートし、70年半ば、フォークロックとしても、成功した。
WOODY GUTHRIE  ウディ・ガスリー  「全アルバム」  
アコースティックギターを持ち歌う、というフォーク自体を築いた人。ロックを語る上で、この人を抜きに語れない最重要のアーティスト。つまり音楽を持って、労働者の怒りや、政治に係わる主張、或いは思いのままの情景を歌に表現するという行動は、すべてこの人から始まっているからだ。
BILL HALEY AND HIS COMETS  ビル・ヘイリー&ヒズ・コメッツ  「Golds Hits」
ロカビリーの礎。エルヴィスの前に白人によるロックンロールを作り上げたバンド。
DARYL HALL AND JOHN OATES  ホール&オーツ  「Along theRedLedge」
二人組みの、ハードでおしゃれなソウル。
GEORGE HARRISON  ジョージ・ハリスン  「All Thing Must Pass」
偉大な元ビートルズメンバー。ソロでのファーストにて上記の3枚組み記念碑的作品を発表した。後のバングラディシュのコンサートアルバムも良い。
RONNIE HAWKINS  ロニー・ホーキンス  「The Best of Ronnie Hawkins」
ボブ・ディランと一緒に活動して、興味深くなった。後、ザ・バンドと仕事をして上記のベストアルバムを発表した。
LEVON HELM  リヴォン・ヘルム  「Levon Helm and the RCO All Stars」
元ザ・バンドのドラマー。優れたミュージシャンとセッション風に素晴らしい音楽を聞かせる。
JIMI HENDRIX  ジミ・ヘンドリックス  「Are You Experienced?」
ロックの最高にオリジナリティのあるギタリスト。彼の音楽を聞くと後のハードロックを聞く必要がないように感じてしまう。テクニックと精神が融合しその上にあるパワーに圧倒される。早くして亡くなり、ウッドストック等そのライブは伝説となった。
BUDDY HOLLY  バディ・ホリー  「Buddy Holly-Legend」
白人として、独自のロカビリーを築いた。エルヴィスと並ぶほど、多くのミュージシャンに影響を与えた。ロックンロールから情熱的なバラッドまで後の60年代の音楽にヒントを与えた。必聴のアーティスト。<Rave On>最高の楽曲。
HUMBLE PIE  ハンブル・パイ  「As Safe as Yesterday is」
元スモールフェイセスのメンバーと、ピーター・フランンプトンによって結成。上記のファ−ストアルバムは素晴らしい。70年前後のいい音。
JANIS IAN  ジャニス・イアン  「Between the Lines」
女性シンガー。
ISLEY BROTHERS  アイズリー・ブラザーズ  「The Best of the Isley Brothers」
古くからやっている人気ロックバンド。ビートルズがカヴァーした名曲<Twist and Shout>を作った。
THE JACKSON 5  ジャクソン5  「Greastest Hits」
マイケル・ジャクソンがリードボーカルを務めた黒人バンド。アイドルでなく実力を持ったバンドである。
THE JAM  ジャム  「In the City」「This is the Modern World」「All Mod Cons」
70年後半のパンクバンドの中で最高のバンドのひとつ。1st、2ndは、この時期のロックの中でも、非常にストレートで、パワフル、テンションを音にうまく取り入れ、成功している。フーの影響を強く受けている。また、モッズファンに熱狂的にむかい入れられた。しかし、独自の視点で、黒人音楽も融合しており、オリジナリティを確立している。ポール・ウェラ−が率いる。
JAMES GANG  ジェイムス・ギャング  「The James Gang Rides Again」
優れたジョー・ウォルシュのバンド。クロスオーバーしたロックギターを聞かせてくれる。ある部分、後のウエストコーストの基本ともなった。
TOM JANS  トム・ジャンス  「Eyes of an Only Child」
アメリカの労働者階級を歌う。熱狂的なファンを獲得。上記アルバムがベスト。
THE JEFFERSON AIRPLANE  ジェファーソン・エアプレイン  「Volunteers」
サイケデリック時代の西海岸の有名バンド。上記アルバムは素晴らしい。
THE JEFFERSON STARSHIP  ジェファーソン・スターシップ  「Red Octopus」
ジェファーソン・エアプレーンの後続のバンド。上記がベスト。
GARLAND JEFFREYS  ガーランド・ジェフリーズ  「One-Eyed Jack」
混血のロックアーティスト。ニューヨークを舞台に都会の風景を歌う。レゲエやソウルをうまくアメリカンロックに昇華させた。
BILLY JOEL  ビリー・ジョエル  「The Stranger」
ピアノの名手。聞きやすい上記アルバムでヒット曲を生んだ。ロックよりポップスに近い。
ELTON JOHN  エルトン・ジョン  「Greatest Hits」
人気のポップス・スター。大衆ロック。奇抜なサングラスが有名。大衆が故に、わかりやすいヒット曲を送り出した。そのため、グレイテスト・ヒッツがベスト。
JANIS JOPLIN  ジャニス・ジョプリン  「Pearl」
60年代後半に、突然現れ、突然消えた伝説のロックシンガー。彼女の時としてヒステリック、そして圧倒的なパワーで歌う声は聞き逃せない存在である。緊張感が溢れている。ジミ・ヘンドリックスと共に短い期間であったが、心溢れるロッカーとして、後世に語り継がれるであろう。
JOURNEY  ジャーニー  「Infinity」
ハードだが聞きやすい音。80年に入り日本でも売れた。
JUDAS PRIEST  ジューダス・プリースト
他のハードロックでいい。
KANSAS  カンサス  「Leftoverture」
クラシックとハードロックとアートロックの融合を目指したバンド。キング・クリムゾンほどは成功していない。
KC AND THE SUNSHINE BAND  KC&サンシャインバンド  「Do it Good」
ポップでファンキーなバンド。健康的。
SPEEDY KEEN  スピーディ・キーン  「Y'Know Wot I Mean?」
ピート・タウンシェンドに見出されたロッカー。彼に似た演奏をする。良質なロック。しかし元にいたサンダークラップ・ニューマンのアルバムはこれより素晴らしい。
GREG KIHN  グレッグ・キーン  「Next of Kihn」
ポップなロックンロール。スプリングスティーンの<For You>の良いカヴァーが収められている。
BEN E. KING  ベン・E・キング  「Ben E King's Greatest Hits」
ソウルのロックへの素晴らしいアプローチを示した。<Stand By Me>の曲だけで、このアーティストの意味はある。
CAROLE KING  キャロル・キング  「Tapestry」
60年代はソングライターとして活躍した。70年に入り、シンガーソングライタ−として復帰、上記アルバムにおいて絶大な人気を獲得した。このアルバムには、無駄がなく全体がベストとなる出来である。ジェームス・テイラーと共にシンガーソングライターという言葉ができた。「Really Rosie」は子どものためのロック・アルバム。一家族に一枚置いておきたい。
KING CRIMSON  キング・クリムゾン  「In the Court of the Crimson King
アートロックの基礎ともなったバンド。ロックとジャズとクラシックのフュージョンを確立。この手のバンドのわりには、きっちりとしたロックを展開している。ギタリストのロバート・フリップを中心に活動した。
THE KINKS キンクス  「Face to Face」「Something Else」「The Kinks Are the Village Green Preservation Society」
<You Really Got me>のビートは衝撃的であり、モッズのヒーローでもあった。しかし、それから、彼らは、60年後半にイギリスの田舎町のイメージを感じさせるような緻密なコンセプトアルバムを数枚発表した。この時代の素晴らしい音作りは、サイケ時代に奇跡的な出来事にも係わらず当時ほとんど無視された。レイ・デイビスの曲作りは丁寧で、やがて70年代に入ると再びロックナンバーを発表。それらの曲は今でも十分に通用する。60年のアルバムのすべては忘れずに聴くべきである。
KISS  キッス  「Destroyer」
外見に特徴を持ったバンド。しかし、リフのしっかりしたロックンロール・バンドである。マンネリだが、ロックの基本は持ち合わせている。
KOOL AND THE GANGクール&ザ・ギャング 「Kool and the Gang Spin Their Top Hits」
ホーンを多様したファンク。楽しく陽気に聞ける。
KRAFTWERK  クラフトワーク  「Autobahn」
ドイツのバンド。表記のアルバムで、永遠に続く20分強のタイトル曲が聞ける。まさしく実際に続くアウトバーンだ。新しくはある。
RONNIE LANE  ロニー・レーン  「Ronnie Lane's Slim Chance」
元フェイセス。ブルースを持った素晴らしきロックンローラー。上記アルバムは良い出来だが、ピート・タウンシェンドとの共作「Rough Mix」は、それぞれのソロ活動の中で最高の出来。
NICOLETTE LARSON  ニコレット・ラーソン  「Nicolette」
ウエストコーストのシンガー。
LED ZEPPELIN  レッド・ツェッペリン  「Untitled」
ジミー・ペイジのバンドとして注目された。大音響のバンドの音と、ロバート・プラントのヒステリックな声は、ヤードバーズとは、全く違った70年音楽の始まりであった。しかし、4作目にあたる上記のアルバムには、アコースティックな音(前作より)もフューチャーされ、確実なロックが聴ける。そして誰もが知る<Stairway to Heaven>も含まれている。一時代を築いた。
JOHN LENNON  ジョン・レノン  「John Lennon/Plastic Ono Band」
必然的にビートルズを去り、向かった音楽は、あまりにストレートでシンプルな心の表現であった。このファーストアルバムは、バンド必要最小限の音で構成され、彼の気持ちのままのギターは強烈な痛みを伴い、その告白は聞くものを裸にしてしまう。<God>他、忘れられることが出来ない70年代最高のアルバム。次作の「Imagine」は変わって、ユートピアがコンセプトのアルバム。この2枚のアルバムは、極端であるが重要である。彼の特異なタレント性の変化をみようと、まさに期待されていた時、謎の一発の凶弾に倒れた。
JERRY LEE LEWIS  ジェリー・リー・ルイス  「Best」
プレスリーのあとに出てきた有能なロックンローラー。リトル・リチャードと同じピアニスト。後にカントリーのレコードを出している。
LITTLE FEAT  リトル・フィート  「Dexie Chicken」
ロウエル・ジョージが中心のバンド。クロスオーヴァーした、いいロックアルバムを世に出した。
LITTLE RICHARD  リトル・リチャード  「Little Richard's Grooviest 17Original Hits」
ロックンロールのピアノの基本を確立し、高音の叫び声でうたう。<Long Tall Sally><Jenny Jenny><Lucille>などのロックの名曲をだくさん発表した。これは全てのロックの基本中の基本となっている。
LITTLE RIVER BAND  リトル・リバー・バンド
オーストラリアのバンド。
NILS LOFGREN  ニルス・ロフグレン  「Cry Tough」
ニール・ヤングのバックを務めた、名セッションプレイヤー。ギターは最高だが、ボーカルは今ひとつ。
LOGGINS AND MESSINA  ロギンズ&メッシーナ  「Loggins & Messina」
ウエストコーストの心地よいリズムの音楽。ポコの音でよい。
NICK LOWE  ニック・ロウ  「Pure Pop for Now People」
パブロックの最も優秀な音楽家のひとりであり、プロデューサー。イギリスの70年後半の音楽を好む人には、彼の音楽はルーツである。グレアム・パーカーをプロデュースした功績は大きい。
LYNYRD SKYNYRD  レナード・スキナード  「Second Helping」
南部サザンロックの中心となったハードロックバンド。
THE MAMAS AND THE PAPAS  ママス&パパス  「Best」
フォークロックとポップスの中間で人気のグループのなった。才能はあるが、どちらかというとポップスに近く、穏やか過ぎ。
THE MANHATTAN TRANSFER  マンハッタン・トランスファー
きれいなヴォーカル4人組。
BARRY MANILOW  バリー・マニロウ
ポップス。
PHIL MANZANERA  フィル・マンザネラ  「Diamond Head」
ロキシーミュージックのテクニックあるギタリスト。良質のロックアルバム。
BOB MARLEY AND THE WAILERS  ボブ・マーリィ&ウェイラーズ  「Live!」
メイタルズと並んで、レゲエの中心となり、この音楽を世界に知らせた。ギタリストのマーリィが率いる。
MARTHA AND THE VANDELLAS  マーサ&ヴァンデラス  「Anthology]
モータウンの最重要シンガー。ソウルでありロックしている。永遠のヒット曲<Heat Wave><Dancing in the Streets>などは、重要なロックのエッセンスがある。モータウンに影響を受けたロッカーは数知れない。
MARVELETTES  マーベレッツ  「Anthology]
これもモータウンの女性グループ。よき60年モータウンの音。
DAVE MASON  デイブ・メイソン  「ベスト」
トラフィックで活躍した。ソロでは、ブルースに根ざした聞きやすい音楽を追求した。
JOHN MAYALL  ジョン・メイオール  「Bluesbreakers」
このジョン・メイオールは、初期に様々なギタリストを招いた。エリック・クラプトン、ピーター・グリーン、ミック・テイラー。記念的な素晴らしき記録。よきブルース。
PAUL McCARTNEY AND WINGS  ポール・マッカートニー&ウィングス
                                    「Band on the Run」
ジョン・レノンと対照的に、マッカートニーはビートルズのやり方を踏襲しアルバムを発表した。やはり、彼は素晴らしい才能を持ったミュージシャンだった。この二人がビートルズにいたことは、やはり奇跡的である。
ROGER McGUINN  ロジャー・マッギン  「Cardiff Rose」
バーズ解散以降、素晴らしいフォークロックを発表した。
CHRISTINE McVIE  クリスティーン・マクヴィ  「The Legendary Christine Perfect Album」
ウッド・マックのメンバー。しっかりしたブルースを表現している。
MEAT LOAF  ミート・ローフ  「Bat out of Hell」
良質のバンド。E・ストリート・バンドからも参加。
FRANKIE MILLAR  フランキー・ミラー  「Once in a Blue Moon」
オリジナリティのある好感の持てるしわがれ声のR&Bシンガー。
THE STEVE MILLER BAND  スティーブ・ミラー・バンド  「Sailor」
初期にはブルースを基本としたいいリフを聞かせるバンドであった。ボズ・スキャッグスが在籍した。70年後期には、人気バンドとなった。
JONI MITCHELL  ジョニ・ミッチェル  「Court and Spark」
フォークから始まり、やがて素晴らしい楽器演奏、独特なボーカル、作曲能力を存分に発揮した。非常に才能のある女性アーティスト。ロックを純粋に音楽として芸術の地位に高めた。
EDDIE MONEY  エディ・マネー  「Eddie Money」
少し派手めにスプリングスティーンの感じを歌う。好感の持てるロッカー。ポップである。
THE MONKEES  モンキーズ  「The Monkees' Greatest Hits」
ビートルズの対抗としてデヴューした。代用品。しかし、あくまでロックよりポップス。
THE MOODY BLUES  ムーディ・ブルース  「Days of Future Passed」
60年代に活躍したグループ。オーケストラ演奏をロックに試みた最初のものである。その点は興味深い。
VAN MORISSON  ヴァン・モリソン  「Astral Weeks」「Moondance」「Tupelo Honey」
ゼムからソロとして活動を始めた彼は、60年代の主要なロッカーであり、素晴らしい声を持ったシンガーソングライターであることを証明した。ソウルとブルースを真にオリジナルに表現できうるロックアーティストである。ファーストアルバム「Astral」はフュージョンを組み合わせた初めてのロックかも知れない。しかしどんな音楽の追求にも、その時として圧倒的なボーカルに打ちのめされる。音楽的にザ・バンドに、精神をスプリングスティーンに大きく影響を与えた。
THE MOTHERS OF INVENTION  マザーズ・オブ・インベンション 「Uncle Meat」
フランク・ザッパのバンド。シニカルでニヒなロックな解釈をする。ロックを皮肉に語り、そこにロックの表層性の部分を攻撃する。興味は湧く。
THE MOTORS  モーターズ  「Motors」
いいロックのイギリスのバンド。パブロック時代のロックンロール。
MOTT THE HOOPLE  モット・ザ・フープル  「Mott」
60年後半に、最高のブルースロックアルバムを製作した。ボーカルはイアン・ハンター。演奏も最高に値する。
THE MOVE  ムーブ  「The Best of the Move」
ザ・フーに影響を受けた素晴らしいイギリスのバンド。ポップで激しい音。
ELLIOTT MURPHY  エリオット・マーフィー  「Aqua Show」
上記デヴュー盤はベスト。音より歌詞がより素晴らしい。
RANDY NEWMAN  ランディ・ニューマン  「Sail Away」
ニューマンの作曲の背景はロックやブルースからアメリカの30年代の古い音楽にまでもルーツがあり、非常に興味深い。歌詞はシニカルであり、ボーカルは独特である。中にはポップな曲も含まれる。非常に器用なアーティストである。
THUNDERCLAP NEWMAN  サンダークラップ・ニューマン  「Hollywood Dream」
ピート・タウンシェンドがプロデュースしたバンド。史上に残る最高のロックアルバムを作ったが、この一枚でバンドは解散した。スピーディ・キーンは後にソロで活動。
OLIVIA NEWTON-JOHN  オリビア・ニュートン・ジョン
美人のポップスシンガー。
LAURA NYRO  ローラ・ニロ  「Eli and the Thirteenth Confession」
ソウルを知るソング・ライター。有能である。
ROY ORBISON  ロイ・オービソン  「All-Time Greatest Hits」
カントリー・ブルースの音で、風変わりな声を持っている。<Oh Pretty Woman>は有名。ロックの基本の一つとなった。
JOHNNY OTIS  ジョニー・オーティス  「Cold Shot」
重要なR&Bアーティスト。ロックの基本。
GRAHAM PARKER  グレアム・パーカー  「Heat Treatment」
スプリングスティーンに属するロッカー。彼の怒りは、パンクにも通じるものである。しかし、古いロックンローを見事に現代に昇華させたものも多い。<Pourin' it all Out><Don't Ask Me Questions>等は、名曲。
CARL PERKINS カールパーキンス  「Best」
主要なロカビリー時代のアーティスト。<Blue Suede Shoes>は有名。
PETER,PAUL AND MARY  ピーター、ポール&メアリー  「Best」
聞きやすいフォークのスタイルを確立した。ディランの<Blowing in the Wind>をたくさんの人に聞かせた功績がある。
TOM PETTY AND THE HEARTBREAKERS トム・ペティ 「Tom Petty and the Heartbreakers」
フォーク・ロックをうまく70年代に蘇らせた。ポップでしっかりしたロックを展開している。
WILSON PICKET  ウィルソン・ピケット  「The Best of Wilson Picket」
アトランティックの最重要アーティスト。<in the Midnight Hour>はロック、ソウル両面から見ても最高曲のひとつに数えられる。
PINK FLOYD  ピンク・フロイド  「Dark Side of the Moon」
真に宇宙的であり、アヴァンギャルドなロックを展開し得た熱狂的ファンを持つバンド。評論家からも様々な評価が今も語られている。上記アルバムは、芸術的。
GENE PITNEY  ジーン・ピットニー  「The Best of Gene Pitney」
ロックとバラードが歌えるシンガーであり、優秀なソングライターでもある。ローリング・ストーンズとも交流がある。
THE PLATTERS  プラターズ  「Sixteen Greatest Hits」
おしゃれなR&Bグループ。ポップファンのグループのようだが <The Great Pretender><Smoke Gets in Your Eyes>などは、ロックの精神が十分に溢れている。その意味では誤解が多い。
POCO  ポコ  「Pickin' Up the Pieces」
元バッファロー・スプリングフィールドらのメンバーによって結成された。上記ファーストアルバムで、美しいハーモニーでカントリーとロックを見事に組み合わせた。以降残念ながら、少し電気的にハードな方向にバンドの音は変わっていったが、これは時代の流れだろう。いずれにしても、フォークロックのスタイルを確立したことは間違いない。
THE POLICE  ポリス  「Outlandos d'Amour」
ニューウェーブの旗手。パワフルでポップな、非常に器用な演奏をする。<Roxanne>大ヒットとなった。様々な音楽アイデアを融合している。
ELVIS PRESLEY  エルヴィス・プレスリー  「初期の全アルバム」
アメリカのロックンロールを含む全てのポピュラー・ミュージックの中でも最も偉大な人物である。人気と実力が釣りあっている部分も奇跡的といえる。人気者であるが故に、ベスト、ライヴ、サウンドトラックと夥しい数のレコードが発売されている。中には彼の評価とは別に非常に乱雑に作られたものも少なくない。しかしその部分でも彼の才能はそこかしこに現われている。初期のものは、驚くほど素晴らしい音楽が豊富に詰まっている。あまりに有名なアーティストなので、この時代の音楽を改めて聞く時に、彼が全てのロックの父であることをはっきりと確信するだろう。
PRETENDERS  プリテンダーズ  「Pretenders」
クリス・トーマスのプロデュースによる激しいオールド・ロックンロール。80年デヴュー。ヴォーカルは女性、クリッシー・ハインド。
PROCOL HARUM  プロコル・ハルム  「A Salty Dog」
初期のアルバムは非常に素晴らしい。ブルースを基調としたバンドの音にオーケストラの効果を出した。ゲイリー・ブルッカーが中心。後期はやや焦点がぼけている。
QUEEN  クィーン  「A Night at the Opera」
イギリス出身の器用なバンド。クラシックの要素を取り入れたハードロックを展開した。ヘビィメタルとフレディ・マーキュリーの派手なピアノの音が特徴。大人気を博した。
BONNIE RAITT  ボニー・レイット  「Give it Up」
カントリーとブルースの中間にいる女性シンガー。バックは優れたブルースミュージシャン。
THE RAMONES  ラモーンズ  「The Ramones」
パンク時代のアメリカの代表選手。パンクロックのアマチュア精神がいい方向に出ている。
THE RASCALS  ラスカルズ  「The Rascals' Greatest Hits」
白人によるアメリカンソウルの成功例。60年代後半に、ヒット曲を出した。<Good Lovin'><People Got to Be Free>など。
THE RASPBERRIES  ラズベリーズ  「The Raspberries Best」
ビートルズのポップな音を70年代に見事に再現した。しかし、ポップにならず、楽しいロックとなっている。エリック・カルメンは実力のあるシンガー。
OTIS REDDING  オーティス・レディング  「全アルバム」
60年代最高のソウルシンガー。ソウルにありがちな傲慢さもなく、そのしゃがれ声は、真に力強く、悲しみ深く歌い上げる。彼の声は、実に何かにぶつけているように聞こえる。心を声に、身体以上に表現できる稀有なシンガー。ライターとしても素晴らしい。ローリングストーンズは、彼を抜きには語れない。飛行機事故により、不慮の死を遂げた。ライブは、どれも最高に彼の存在を示している。必聴。悲しみの<Dock of the Bay>から、古典の焼き直し<Try a Little Tenderness>、激しい<Respect>まで、全て聴きたい。
LOU REED  ルー・リード  「Street Hassle」「Rock'n'Roll Animal」
元ベルベット・アンダーグラウンドのリーダー。退廃的なもの、ロックンロール、聞く者を拒絶するような楽曲、様々な試みがある。ジョン・ケイルとの共同作業は時折、難解だが、上記アルバムは、聞くべし。「Street・・」でクレジットにはないが、スプリングスティーンが共演している。最重要なロッカーのひとり。
R.E.O.SPEEDWAGON  R.E.O.スピードワゴン  「T.W.O.」
平凡なポップロック。
CHARLIE RICH  チャーリー・リッチ  「The Fabulous Charlie Rich」
ロカビリーの主要アーティストのひとり。カントリーも歌う器用なシンガー。
CLIFF RICHARD  クリフ・リチャード  「Green Light」
イギリスの人気アーティスト。
THE RIGHTEOUS BROTHERS  ライチャス・ブラザーズ  「Greatest Hits」
白人ソウルの代表デュオ。60年半ば、フィル・スペクターと組んで、彼独特のアレンジで、たくさんの名曲を作った。<You've Lost That Lovin' Feelin'>は偉大な作品。
SMOKEY ROBINSON AND THE MIRACLES  スモーキー・ロビンソン
モータウンの主要なシンガーであり、ソングライターである。現在は。モータウンのベストを買うしかない。
TOM ROBINSON BAND  トム・ロビンソン・バンド  「Power in the Darkness」
パンク時代に出たイギリスの重要なバンド。ハードロックの元気で良質な部分を表現している。ゲイ。
THE ROLLING STONES ローリング・ストーンズ 「Big Hits」「Aftermath」「Sticky Fingers」
誰もが知るイギリスの3大バンドのひとつ。そして最も長く続いているグループ。白人のR&Bバンドとして、5人組スタイルを確立した。チャーリー・ワッツとビル・ワイマンのリズム体、キース・リチャーズのギター、ブライアン・ジョーンズの狂気、そしてミック・ジャガーの黒人をモデルにしオリジナリティを問い続けたボーカルは、後のロックバンドに多大な影響を与えた。レコード作りにムラもあるが、ロックの表現をこれほど多彩に表現したバンドは、ほとんどない。
LINDA RONSTADT  リンダ・ロンシュタット  「Heart Like a Wheel」
70年代のポップ及びロックの主要な人気シンガー。ピーター・アッシャーのプロデュースによる上記アルバムがベスト。
ROSETTA STONE  ロゼッタ・ストーン
イギリスの人。
DIANA ROSS  ダイアナ・ロス  「Diana Ross」
元シュープリームス。実力のあるシンガー。
ROXY MUSIC  ロキシー・ミュージック  「Siren」「Stranded」
ブライアン・フェリーが中心のバンド。複雑な楽器演奏、フェリーの倦怠感を敢えて表現した歌い方など、知的で感動的である。ロックの輻輳さとストレートな部分が見事にマッチし、充分に気を惹かれる。ベルベットアンダーグラウンドのような狂気もあわせ持っている。しかしこの音は、アートロックの間違ったカテゴリーではなく強いロックンロールなのだ。
TODD RUNDGREN  トッド・ラングレン  「Something/Anything」
実験的な音と、キャッチーなバラッドソングを作る優秀で2面性を持つアーティスト。ボーカルからプロデュースまでを全て自身でこなす。
TOM RUSH  トム・ラッシュ  「The Circle Game」
フォーク・ロックの素晴らしいカヴァーをたくさん聞かせる。また、それらの歌を多く発掘した。これは能力を備えた実力である。
LEON RUSSELL  リオン・ラッセル  「Leon Russell and the Shelter People」
ウエストコーストのピアノ奏者。ソロにおいても標準以上のアルバムを発表した。
THE RUTLES  ラトルズ
ビートルズのパロディ。
SAM AND DAVE  サム&デイブ  「The Best of Sam and Dave」
60年代のポップなソウルの代表。
SANTANA  サンタナ  「Amigos」
有名なメキシコ人ギタリスト。ラテンとロック、ブルースを融合させたギタースタイルを確立、ジャズ要素も取り入れている。この分野のパイオニアといえる。
LEO SAYER  レオ・セイヤー  「Endless Flight」
ポップロック・シンガー。ボーカルとしては良い。
BOZ SCAGGS  ボズ・スキャッグス  「My Time」
素晴らしいロックンロールと、美しいバラッドの両方を表現できるアーティスト。昔のいい音を聞き、それを再現できる能力がある。
SCORPIONS  スコーピオンズ
ハードロック。
NEIL SEDAKA  ニール・セダカ  「Sedaka's Back」
ポップスのシンガーソングライター。ロックではない。
BOB SEGER  ボブ・シーガー  「Night Moves」「Live Bullet」
彼のしゃがれ声のボーカルは、主要なロックの継承として重要なものである。CCRやスプリングスティーンなどから、いろんなアイデアを取ってはいるが、心に響く歌である。また優れたライターであり、主流となるアーティストのひとりと言える。デトロイトの雄。
THE SEX PISTOLS セックス・ピストルズ 「Never Mind the Bollocks,Here's the Sex Pistols」
クラッシュと共にイギリス70年代パンクロックの代表といえるバンド。挑戦的、また挑発的。ジョニー・ロットンの悪意に満ちた荒々しい叫びは、今までのロックにはなかったが、そこには確かなロックの精神がある。ただし、誰でも聞けるレコードとはいえない。しかし、聞くべきなのだろう。
THE SHIRELLES  シュレルズ  「The Shirelles Sing Their Very Best」
60年前半のガールクループの中で最高のもの。<Baby It's You><Will You Love Me Tomorrow><Soldier Boy>等は、永遠の名曲。
SIMON AND GARFUNKEL  サイモン&ガーファンクル   「Greatest Hits」
聞きやすいフォーク・ロック。優秀なポール・サイモンが、ポピュラ−な曲を作り、ガーファンクルに歌わせた。この組み合わせは大成功し、たくさんのヒット曲を世に出した。<Brigde over Troubled Water>は心に残る完璧な曲。サイモンのソロはより素晴らしい。
PAUL SIMON  ポール・サイモン
            「Still Crazy After All There Years」「There's Goes Rhymin'Simon」                                                
ポール・サイモンは、70年代の最も優秀な作曲家のひとり。彼の作曲には、ブルースだけでなく、ゴスペルや世界の音楽のヒントも自身の楽曲に詰め込まれており、興味深い。いずれにしても、彼は音楽の探求を続け、非常にアグレッシブなアプローチを行っている。
FRANK SINATORA  フランク・シナトラ  「September of My Years」
いい声を持ったポップスのスター。ポップスの父。
SLY AND THE FAMILY STONE  スライ&ザ・ファミリー・ストーン  「Fresh」
黒人のファンキーバンドの礎となったグループ。黒人音楽を越えた黒人のハードロックを実現した。ディスコミュージックの基本ともなっている。つまり、後に出たこの手の「うまい」バンドより偉大であるということである。
THE SMALL FACES  スモール・フェイセス  「Ogden's Nut Gone Flake」
モッズ族のカリスマとなったバンド。上記アルバムは素晴らしいコンセプトアルバムである。
PATTI SMITH  パティ・スミス  「Easter」
ロック・アーティストであり、詩人。ファーストでは、詩の朗読。上記ではロックしている。スプリングスティーンの<Because the Night>は意外とヒットした。
SOUTHSIDE JOHNNY AND THE ASBURY JUKES
サウスサイド・ジョニー&ジ・アズベリー・ジュークス  「Hearts of Stone」
スティーブ・ヴァン・ザンドのプロデュースによる見事に優れたロックバンド。スプリングスティーンのカヴァーを複数しているが、R&Bの素晴らしい解釈の上で行っており、感動的な仕上がり。オリジナリティが大いにある。
PHIL SPECTOR  フィル・スペクター  「Phil Spector's Greatest Hits」
ポピュラーミュージックのプロデューサーとして初めてスターとなった人。ウォール・オブ・サウンドと呼ばれる。このアルバムは彼の手にかかったアーティストのオムニバスとなっている。ロネッツ、ライチャス・ブラザーズ、クリスタルズなどの歴史的名曲が詰まっている。一時代を築いた音のオンパレード。
BRUCE SPRINGSTEEN  ブルース・スプリングスティーン  「全アルバム」
エルヴィス・プレスリー以来、ロックに夢と希望を与え続ける70年代最高のアーティスト。多くの言葉を繋ぎ、力強いリズムを持つバンドで彼はストリートライフを歌う。そして彼は、ロックソングのライターだけでなく、優れたギタリストでもある。心から歌うロックンロールは人々の喜びを表現し、悲しみに溢れる。現代のロックの救世主となる存在といえるだろう。「Born to Run」は文句の無い完璧なコンセプト・アルバム。次の「Darkness on the Edge of Town」では、突っ走る生き方から、生きる希望とその悲しみを歌い上げている。夢と悲しみと復讐を歌う。
RINGO STARR  リンゴ・スター  「Ringo」
ビートルズの中で、一番ソロでの活躍が不安視された。しかし上記アルバムでは、豪華なバックに支えられ良い作品となっている。
STEELY DAN  スティーリー・ダン  「Countdown to Ecstasy」
おしゃれで洗練されたロック。少し気取って聞かせる。ジャズ・アート・ロックか?ということは、「アート」でもなく、ロックの精神からも少し遠ざかる。
STEPPENWOLF  ステッペンウルフ  「Steppenwolf」
熱狂的なファンを持つワイルドなロックバンド。ライダーの必聴品。
ROD STEWART  ロッド・スチュワート  「Every Picture Tells a Story」
70年代の優れたロック・シンガーのひとり。あまり知られていないが初期には素晴らしいフォークやフォークロックの曲が収められている。彼のルーツはそこにあり、後のセックスシンボルのイメージとは一線を画する。<Maggie May><Every Picture Tells a Story>は心に残る名曲。
THE STRAWBS ストローブス  「Just a Collection of Antique and Curious」
フェアポート・コンベンションと同じ、イギリスのフォークロック・バンド。デイブ・カズンズが中心。
BARBRA STREISAND  バーブラ・ストライザンド  「Stoney End」
ロックを嫌いな人用。保守的で穏やかな音。
STYX  スティックス  「Equinox」
アートロック風。そこそこ売れた。
DONNA SUMMER   ドナ・サマー
ディスコダンス用シンガー。
SUPERTRAMP  スーパートランプ  「Even in the Quietest Moments」
70年代の、中庸的バンド。メロディはキャッチー、ヒットメーカー。
THE SUPREMES  スープリームス  「Anthology」
60年の素晴らしいモータウンサウンドの代表選手。数々のヒット曲がこのアルバムに収められている。ダイアナ・ロスがいた。
TALKING HEADS  トーキング・ヘッズ  「Talking Heads:77」
評論家が注目したニューヨークのニューウェイブ・バンド。オリジナル性を感じるグループ。デイヴィッド・バーンが中心となる。
JAMES TAYLAR  ジェイムス・テイラー  「Sweet Baby James」
キャロル・キングと並んで、シンガーソングライターの元祖。フォークやR&Bなどを巧みに組み合わせ、独自の作風を確立した。ボーカルも力強い。
TEMPTATIONS  テンプテイションズ  「Temptations' Greatest Hits」
60年代モータウンレーベルのビッググループ。ドゥワップ・スタイルのハーモニーからファンキーなものまで幅広い。<My Girl><I Know I'm Losing You><You're My Everything>など、60年代に数多くのヒットを飛ばした。
TEN YEARS AFTER  テン・イヤーズ・アフター  「Undead」
アルヴィン・リーのギターが印象的なバンド。ブルースとジャズをクロスオーバーさせている。ギタリストには必携のグループ。
THEM  ゼム  「Them」
偉大なヴァン・モリソンがいたバンド。アイルランド出身。ソロ時代と違って、真に激しく歌っている。このシャウトと、ある種拒んだように孤高に叫ぶ歌い声は感動的であり、他にない。
THIN LIZZY  シン・リジィ  「Jailbreak」
フィル・リノットのボーカルが中心のアイルランド出身のバンド。ヴァン・モリソンの影響を大きく受けている。上記アルバムに収められている<The Boys Are Back in Town>は名曲。
THIRD WORLD  サード・ワールド
普通のレゲエ。
TOOTS AND MAYTALS  トゥーツ&メイタルズ  「Funky Kingston」
ボブ・マーリィと並んで、レゲエの基礎を築いた。
TOTO  トト
西海岸のスタジオ・ミュージシャンの集まり。だからうまい。ポップ。
PETE TOWNSHEND  ピート・タウンシェンド  「Rough Mix」
ザ・フーのギタリスト。ロニーレインとの合作の上記アルバムは感動的。そこには、伝統的なイギリスの音楽と、進歩的なハードロックが収められている。<Street in the City>は、アコースティック・ギターとオーケストラが一体となっており、他のどんな「アート」ロックより、真のロックである。必聴のアルバム。
TRAFFIC  トラフィック  「Traffic」
ボーカル、ギターのスティービー・ウィンウィッドが中心のバンド。デイブ・メイソンもいた。60年後半にブルース、ジャズを取り混ぜた音を展開した。しかしロックを損なうことなく成功している。
T.REX  T.レックス  「Electric Warrior」
マーク・ボラン。<Bang a Gong>が有名。
TANYA TUCKER  タニヤ・タッカー  「Would You Lay with Me」
カントリースタイルのポップス。タイトル曲は売れた。
IKE AND TINA TURNER  アイク&ティナ・ターナー  「River Deep」
上記アルバムはフィル・スペクターのプロデュース。R&Bとロックンロールが渾然とした、音はスペクターらしい不思議なアルバム。
BONNIE TYLAR  ボニー・テイラー
金切り声的だが、音はポップ。
UFO  UFO
平均的なロック。
URIAH HEEP  ユライア・ヒープ
売れたバンド。
U2  U2  「Boy」
80年デヴュー。アイルランド出身の正統派のロック。エッジのディレイ効果を生かしたギターとボノの力強いボーカルで、しっかりしたロックンロール曲を作っている。ロックを継承する80年代の主流となったバンド。
VAN HALEN  ヴァン・ヘイレン  「Van Halen」
有名なヘヴィ・メタルバンド。キンクスの<You Really Got Me>を取り上げたのは、功績。
THE VELVET UNDERGROUND  ヴェルヴェット・アンダーグラウンド 「全アルバム」
60年後半の最も刺激的で難解なバンド。ルーリードが中心。ファーストの「The Velvet Underground and Nico」では、様々なイメージが広がる。ジョン・ケイルの前衛的な楽器演奏とニコの不思議なボーカルで、聞いたことのないロック音楽を体験できる。最終アルバム「Loaded」では、ヴェルヴェットは、激しく、理解できるロックンロールを演奏した。またルーリードの情熱的なバラッドがここに収められている。妥協のないこのバンドのこの4枚のアルバムは、すべてにロックの本質を表している。
THE VENTURES  ヴェンチャーズ  「Walk Don't Run」
西海岸のロックギターのインストゥルメンタル・バンド。タイトル曲はヒット。
GENE VINCENT  ジーン・ビンセント  「Gene Vincent's Greatest」
ロカビリー・アーティストのひとり。<Be-Bop-a-Lula>は、非常に有名。
TOM WAITS  トム・ウェイツ  「Blue Valentine」
しわがれ声のアーティスト。曲想は素晴らしいがボーカルで好みが別れる。しかし、それが彼の大きな特徴である。良きロック&ブルース。
JOE WALSH  ジョー・ウォルシュ  「But Seriously Folks」
ギタリスト。元ジェイムス・ギャング。イーグルス在籍中に上記アルバムを発表した。<Life's Been Good>はヒット。
DOC WATSON  ドク・ワトソン  「Southbound」
カントリースタイルのフラット・ピッキング・ギターのスペシャリスト。後のロックギタリストに大きな影響を与えた。
BARRY WHITE  バリー・ホワイト
黒人のポップスター。
THE WHO  ザ・フー  「My Generation」「Who's Next」「Quadrophenia」
ロック史上、最重要のイギリス4人バンドのひとつ。初期はモッズ族の狂信的な支持を受け、激しいライブが有名であった。70年の「Who's Next」では、それまでの音とは異なり、真に感動的なアルバムを作った。シーケンスされたテープ音にのせて展開されるこのグループのロックンロール精神は、最高のものである。すべての曲が重要で、タウンシェンドの深いハムバッキングのギター、ジョン・エントウィッスルの確かなベース、キース・ムーンの自由なドラミング、ロジャー・ダルトリーの勝利の声を全てに存分に味わえる。最終曲<Won't Get Fooled Again>は、最高のロック曲、ロックの叫びであることはおそらく間違いない。
JOHNNY AND EDGAR WINTER  ジョニー&エドガー・ウィンター  「Together」
白人によるブルースロックの成功例。ジョニーがギターで、エドガーはボーカルを聞かせる。
STEVIE WONDER  スティーヴィー・ワンダー  「Innervisions」「Key of Life」
誰でも知っているスターであり、ポピュラー音楽の最重要な作曲家。上記2枚のアルバムは、必聴の音楽アルバムであり、心が揺さぶられる美しい音楽である。ソウルミュージックの枠を既に飛び越えている。
THE YARDBIRDS  ヤードバーズ  「The Yardbirds Greatest Hits」
60年代の優れたロックバンド。後のロックギターの手本となり、そのギターの音の作り方の基礎となった。ハードロックの元祖。エリック・クラプトン、ジェフ・ベック、ジミー・ペイジが在籍し、後のロックシーンの中心となった。必聴。
YES  イエス  「The Yes Album」
きれいなボーカルハーモニーとスティーヴ・ハウの激しいギターがマッチした技巧的で優れたバンド。そして尚もロックンロールであることがこのバンドを素晴らしいものにしているのだ。
NEIL YOUNG  ニール・ヤング  「Tonight's the Night」「After the Gold Rush」
非常に気まぐれなアルバムも発表するが、それをおいても最重要のアーティストのひとり。上記に掲げたアルバムは、ロックミュージックを聞くものに必聴のもの。フォークロックから出てきた誰よりもロックを理解しているアーティストである。彼のギターには、テクニックではない魂がある。
WARREN ZEVON  ウォレン・ジヴォン  「Warren Zevon」
ジャクソン・ブラウンがプロデュースした優れたシンガー・ソング・ライター。いいロック。忘れてはいけない。