妊娠中、母親学級なるものに行ってきた。
そのクラスは10人くらいの妊婦さんが一緒だったのだが、私の隣の女性は別に珍しくもないが17才だった。透けるほどの金髪に鼻ピアス、破れたまくったジーンズという井出達で、よく見かける妊婦姿とは程遠い姿にちょっと面喰らっていた。
助産婦さんの「朝ご飯は何を食べましたか?」の質問に先頭をきって、「食べてません。」
「腹帯してる?」の質問には「したことありません。」
「友達も子供いる?」の質問には「二人目とかいます。」
………。
おもしろい。なんか知らないけどおもしろすぎるぞ。どこまでいくんだ?

その後も彼女は冊子を渡されても開いて見ようともせずあくまでもマイペース。助産婦さんや栄養士さんは、やはり気になるのかやたらと彼女に話しかけ、「私が教えたママさんも16歳で産んだから大丈夫」とか「若くてもしっかりママやってるわよ」とか一生懸命具体例をあげて話をするのだが、「はぁ、そうですか」と言わんばかりの愛想のない返事。でもこれはしかたない。だっておそらく彼女にとって17才で子供を産むということが特別 なことではないのだろうから。

結局彼女は最後までどの話にも興味を示さないままだった。
でもなぜだろう?私にはそんなに嫌味にも不謹慎にも思えなかったのである。
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