≪山口宇部物語Part�◆〆能�日〜冒険の巻〜≫
前代未聞の早さで更新です。
といいつつ前回の続きですが、、、、。
11/2、3と前回書いたように怒涛の時間を過ごした僕達でした。3日の夜はもうすぐ夜明け？ってとこまでみんなで飲んで騒いだんですけども、僕はどこかしら冷静な部分を残しながら飲んでました。だって次ぎの日は最終日。山口県が初めての中山さんに観光してもらおうと前々から作戦を練っていたんです。地元の友人が仕事をわざわざ休んでくれて、車をだして案内してくれる段取りになってました。この「チーム世界遺産」としてどこへ観光へ行くのがふさわしいか？計画としてはカルスト台地の下にある東洋一の鍾乳洞「秋芳洞（あきよしどう）」。地元にいたときは何回も足を運んでいたのであまり興味がなかったんですが、離れて冷静に考えると驚くべき空間です。海外に行けば日本がよくわかる！みたいな感じと似たような感覚。改めてすごさを認識していたので是非見せたいなって思ってました。そことその近くにある小さな鍾乳洞「景清洞」。こちらは僕も行ったことがなくいつか行きたいなと願っていた所。その昔「八つ墓村」とか「獄門島」などの映画のロケに使われたという洞窟。途中からはヘルメットと長靴着用でないと進めないというアクロバティックなスポットです。事前に皆の了解を得て最終日の4日は朝10時に集合して出発しようということになってました。僕がまだ半分酔ったまま目を覚ましたのが朝9時。10時にホテルロビーに行くと同じくまだ半分酔っ払っている中山さんがポツンといました。
「為ちゃんは？？」「携帯出ないんだよ」「じゃあまだ寝てるのかな」
ってことで部屋に電話しました。
「陣内、ごめん。俺ちょいと無理っぽいわ、今日、、、」
まだまだベッドの中という声で返事がありました。でも、友人にも10時過ぎに来てって言ってあるし、、。「じゃあ1時間半後にまた電話するから、それまでに復活しといてね」友人にも事の流れを説明して僕たちはお茶でもしておこうということとなりました。そういえば昨晩の後半『陣内の友達ってやっぱさすがに面白いなぁ〜！めちゃくちゃ楽しいよ』なんていいながら僕の旧友達とことさら盛り上がってたからなぁ。僕としては嬉しかったんだけど、、。中山さんとお茶しながら為さんの復活を待ってました。
「3人揃わないとチーム世界遺産じゃないしねぇー」
とかいいながら。1時間半後また電話してみました。
「すまん、やっぱり駄目だわ。あとからどうにかして追いかけるから先に出発して」
（やっぱり団体行動が、、？）友人も到着したのでしょうがなく出発。為さんを気にしつつ快晴のなか車を走らせました。なんで今日になってこんなに天気が良くなるかなぁ〜、前日前々日とはうって変わって素晴しい天気。宇部から1時間も走らせれば秋吉台に到着。洞窟前のおみやげ街で名物「瓦そば」を頂いて大満足。あっ、為さんいないから小満足かな。あたりは紅葉が始まっていて目に優しい風景でした。いざ秋芳洞に入ると知っているのにやっぱりその大きさに感動。
百枚皿とか黄金柱などと名付けられた沢山の見所はどれも何万年もの歳月でできたもの。自分の存在の小ささをやっぱり感じるなぁ。祭日だったので人は多かったけれどとても充実した時間でした。洞内の音の響きなんかも中山さんっぽく感動してました。こんなところでライブやってみたいね、なんて。洞窟の外に出ると為さんから連絡。
「もうすこしで追い付けるから次ぎでは待ってて！」
バス＆タクシーを駆使しているらしい。為さんは以前にも秋芳洞には来たことがあったから次ぎの景清洞にはなんとか参加して欲しいと思ってたので間に合いそうな感じに胸をなでおろしました。洞窟の上のカルスト台地を進んで景清洞へ。中山さんと話していたんだけれども、石灰岩が所々顔をだしているその草原はなんだか屋久島の宮ノ浦岳山頂近辺にとても似ていました。あちらとは岩の種類とそれぞれの大きさが違うんですけども妙な類似に驚き。さあ、景清洞入り口に着きました。為さん待ちで小休止。しばらくするとあのパイナップル頭を揺らしながら「お〜い！ごめんごめん着いたぜ」為さん参上です。よかったぁよかった。入口の人の良さそうなおば様に説明を受けます。途中からはちょっと危ないので長靴＆ヘルメット着用でお願いします、とのこと。いつかどこかでお見せしますが着用後の僕たち3人の怪しいこと怪しいこと。お互いを笑いながら僕たちは中へと進みます。途中まではその小ぶりな洞窟は観光的に整備されてました（その前日に洞窟入口付近でコーラスのコンサートがあったみたいでステージの跡形までありました）。いよいよ途中からは照明も全く無くなり天井が低くなって自分達のヘルメットについている電灯だけ。運転手してくれている幼馴染みも初めて来たそうなので興奮気味。夕方ぎりぎりだったからか洞内にいるのは僕たちグループだけ。だんだん怖くなる感じでした。
｢俺、最後尾歩くのやだよ」
誰もが最後尾を嫌がりながら、、。まあ、向かう先は皆のライトが照らしているんで寂しくないんですけど、だってね、振り返ると完璧な闇ですよ。真っ暗。途中に少しスペースが広がったんで「ちょいと全員でライト消してみよう」ってことになり実験。あたりまえなんだけど自分の手さえも見えない闇体験しました。目を開けてんのか閉じてんのかもわからない感じ。ん〜、こうなんて言うか全身闇に包まれるっていう感覚かなぁ、実感しました。結構進んだのに「中間点」なんて看板を発見。まだまだなんだね、と思っていると『危険！立ち入り禁止』という看板。
「俺、ちょっと様子見てくるわ」と為さんが。。
「やめときなヨ」「誰も頼んでないからぁさぁ」
という皆の制止も振り切り（やっぱり団体行動が性にあわない、、？？）闇へと消えて行きました。『あぁあっ』『ヤベっ』とか為さんの声が聞こえてくる度に皆で「為さ〜ん、行くよぉ！戻っといでよぉ」と繰り返すんですが駄目。ん〜こんな感じ屋久島でもあったなぁ-とあの冒険を思い出しながら、またしても為さん待ちで立ち往生。つまりは足元が粘土質だった場所みたいで奥の小さい穴からでてきた為さんの長靴はぐちょぐちょでした。
「いやいや、なかなか手強かったよぉ〜」
笑顔で出てきた為さんを、実のところあの暗闇の洞窟奥深くで僕達しかいない状態で内心心配していた他のメンバーでした。さすがに今までにないくらい天井が低くなり下手すると四つん這いになんなきゃ通れないような場所もあったりで、やっとこさ終点という場所にたどり着きました。その先も小さな穴は続いていたけれど、そこはおとなしく引き返すことに。記念撮影をして帰路につきました。
洞窟からでるとあたりはすっかり夕暮れ。紅葉と相まって奇麗な夕焼けが里山を焦がしていて、穴から出てきただけに清々しかったなぁ。そしていざ宇部空港へ。
友人の素晴しい運転で余裕をもって到着。時間があるので「お寿司」食べました。僕は初めてで知らなかったんですが空港の近くに椎名誠さんも絶賛の名店があるらしく連れてってもらいました。看板も出していない「喜久寿司」さん。今まで食べたことのないような美味しい寿司でしたぁ〜。生シャコの握りなんて初めてでしたよ。甘くて美味しくてぇ、、、おっとまた書き過ぎそうになってしまうんで、先を急ぎます。僕達の旅の最後の落ちは、ぎりぎりの時間まで寿司屋で粘ってほうばってドタバタで空港につくと、乗るはずの最終便が1時間強のも遅れていたってことでした。「こんなことならもっと味わえばよかったねぇ〜。」東京についた頃には皆疲れて言葉少なく、あくびしながら家路へ向かいました。
自宅に着いたのはもう明日になろうかって頃でバタンキューだったのは言うまでもありません。しかし為さんは自宅に帰ってからまたラーメンを食べに行ったらしい、、、。
もう、かないましぇ〜ん。
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| 2002/11/15 陣内大蔵 |
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