キリスト教Q&A

1.聖書ってどんな本?
2.イスラム教、ユダヤ教、キリスト教は、もとは同じなの?
3.三位一体の神とは?
4.キリスト教の流れは?

5.カトリックとプロテスタントはどう違うの?
6.日曜日はどうして休みなの?
7.預言者と予言者の違い



1.聖書ってどんな本?

★聖書は、旧約(39巻)新約(27巻)全66巻からなっています

★世界の超ベストセラー

  販売数世界一
   世界で毎年4000万冊以上売れ、日本でも年間600万冊以上売れています
  翻訳言語数世界一  
   ほとんどの言語に翻訳されています
  影響世界一 
   社会制度、行政、倫理、科学、文学、芸術など
   すべての分野に多大な影響を与えてきました

★完全に統一されている     
 約40人によって、1600年間にわたって、いろいろな場所でいろいろな立場、職種の人によって書かれました 
 しかしその内容は、完全に統一がとれ、まるで一人の人が書き上げたように、首尾一貫しています

★真実性
 考古学の発達により、聖書に関わる発掘がなされ、聖書の歴史の正しさが裏付けられています

★預言の成就
 おびただしい預言がなされ、それが見事に成就しています
 特に救い主イエス・キリストについての預言は詳しく書かれ、そのとおりに成就していることは、驚きです

★不変である
 現在私たちが手にしている聖書は、発見された古い写本と同じ物です
 長い歴史の中で多くの迫害、非難を受けてきましたが、改訂、増減などされていません

「バイブル」という言語の語源となったギリシャ語の「ビブロス」は、「本」という意味です。
「ザ・ブック」、本の中の本、究極の本、それが聖書です。

『聖書はすべて、神の霊感によるもので、
教えと戒めと矯正と義の訓練とのために有益です。』 
(第二テモテ 3章16節)

2.イスラム教、ユダヤ教、キリスト教は、もとは同じなの?

 世界四大宗教のイスラム教ユダヤ教キリスト教は、全く別の宗教のように思われがちですが、
 その土台を「旧約聖書」においており、もともとは同じ根でした。
 
 旧約聖書は”唯一神”を主張しています。

 モーゼの十戒を核とした教えに基づくのがユダヤ教です。
 しかし「イエス」を受け入れず、今も救い主の出現を待ち望んでいます。
 
 ユダヤ教の流れを汲みながら「イエス」を神の子として受け入れ、
 全世界に広がっていったのがキリスト教です。
 
 旧約聖書を根本規範とするものの、マホメットこそが神から遣わされた最も優れた最後の預言者だとし、
 アッラーを唯一絶対の神とするコーランこそが正しい聖典だとするのがイスラム教です。


  

3.三位一体の神とは?

旧約聖書は冒頭から”唯一神”を主張し、多神教とは全く立場を異にしています
しかし新約聖書にいたって、この唯一の神に三つの位格・人格(persona)が存在します
父なる神子なる神(イエス・キリスト)、聖霊なる神として自らを現していると、正統的キリスト教徒は信じています
それでは三神教か、と言われそうですが、三位でありつつ唯一の神です
様々なキリスト教がある中で、正統的キリスト教と、そうでないものとの違う点が、この「三位一体」です
見分ける目印として、知っておいてください

4.キリスト教の流れは?

イエス・キリストは、十字架上でなくなられた3日後によみがえり、弟子たちに姿を現し、40日後昇天されました。
その後ペテロはエルサレムの町の中で説教をしました。その説教によって3000人もの人たちが信仰をもちました。
これが「教会誕生」と呼ばれる出来事です。(使徒の働き2章)

初期のキリスト教会は、ローマ帝国から強い迫害を受けました。
暴君ネロの迫害などで,見せしめに殺され、殉教していった人も多くいます。
そのような迫害の中でも、キリストの教えは人々の心の中に根ざしていました。
そして弾圧するよりは、保護する方が国家安泰のためであると考えられるようになり、
395年、キリスト教はローマ帝国の国教とされました。

ローマ帝国の東西分裂を発端として、1054年、コンスタンチノープルを中心とする東方教会
ローマを中心とする西方教会に分かれました。
東方教会は、現在ギリシャ正教をはじめとする正教会として、各国に存続しています。
西方教会は、ローマカトリック教会と呼ばれ、政治権力と結びついて、中世ヨーロッパを動かす
原動力となっていきました。

カトリック教会の堕落や階級組織に反発したルターは、1517年、宗教改革を起こしました。
こうして、プロテスタント教会が成立していきました。

世界におけるキリスト教徒は、他の宗教をはるかに上回って20数パーセントを占めています
そのうちカトリック、プロテスタント、東方正教会の比率はおよそ6対4対1、日本ではカトリックとプロテスタントの割合が逆になっています

5.カトリックとプロテスタントはどう違うの?


 ローマカトリック教会をカトリック(旧教)と呼び、
 ルターの宗教改革から成立した教会をプロテスタント(新教)と呼びます

カトリック プロテスタント
組織 ローマ法王を頂点とする1つの組織  数多くの宗派がある 
教会の建物 比較的荘厳 比較的簡素 建物がない教会もある
聖人、イエス、マリア像など、像を置く 像を置かない
聖職者 神父
黒い(夏は白)厳格なフォーマルウェアを着ている時が多い
生涯独身
牧師
司式等除いて、一般の人と変わらない服装
妻帯自由
マリアに対して 崇拝 人として扱う
ロザリオ お祈りの時にロザリオを使う 使わない

上記のものは、ごく一般的なとらえ方で、例外もあります           
右手を額→胸→左肩→右肩と触れて十字を切るのは、カトリックとごく一部のプロテスタントです

6.日曜日はどうして休みなの?

 キリストの死後、3日をへた日曜日の朝、キリストは復活されました
 そのことから、キリスト教の歴史のごく初期の時代から
毎週日曜日に復活を記念してキリストを救い主として礼拝していました
 その後、コンスタンティヌス帝の勅令(313年)によって、
キリスト教はローマ帝国内において公認され、
やがて日曜日休日も法令によって制度化されました

 日本でも明治政府によってこれが採り入れられました
外来の生活習慣として入ってきました

7.預言者と予言者の違い

聖書には「預言者」が重要な存在として登場します
これを「予言」と混同してはいけません

本来、予の字は豫の省略形で、「あらかじめ」という意味です
すなわち、「将来こういうことが起きるぞ」と予告する人が「予言者」です

これに対して、「預言者」は、神の言葉を預かり、これを人々に伝える人です
彼らが活躍した時代には、神がご自身の意志を述べられる時には、
それをまず「預言者」にお伝えになる、と考えられていたのです
そのため彼らは人々からの信頼と期待とを担っていました

主な預言者は、アブラハム、モーセ、エレミヤ、エゼキエルなどです

参考文献 「キリスト教の基礎知識」 辻潤著 新生出版社発行

森の中の一軒家へようこそより、曲をお借りしています

 

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