イエス・キリストの復活を祝い、記念する日です。復活祭とも言われます。
英語のイースター(Easter)はゲルマンの「春の女神(Estera)」に由来します。
ギリシャ語のパスハ、フランス語のパスクはヘブル語の「パスカ(過越の祭り)」に由来すると考えられています。過越の祭の際に、主イエス・キリストが十字架で「過越の小羊」(Tコリント5:7)として死なれ、復活されたという意味からです。
イエス・キリストは金曜日の昼頃、十字架上での6時間にわたる苦しみの後、息を引き取られました。
翌日の土曜日は活動が厳しく制限されている安息日であったため、その日のうちに遺体はユダヤ人議会の議員、アリマタヤのヨセフの私有墓地に収められました。
3日目の日曜日の朝、夜が明けるのを待ちかねていた女たちはいそいで墓に向いました。
ところが驚いたことに墓は空でした。
キリストは、死を打ち破って、復活されたのです。
さて、安息日が終わったので、マグダラのマリヤとヤコブの母マリヤとサロメとは、イエスに油を塗りに行こうと思い、香料を買った。
そして、週の初めの日の早朝、日が上ったとき、墓に着いた。
彼女たちは、「墓の入口からあの石をころがしてくれる人が、だれかいるでしょうか。」とみなで話し合っていた。
ところが、目を上げて見ると、あれほど大きな石だったのに、その石がすでにころがしてあった。
それで、墓の中にはいったところ、真白な長い衣をまとった青年が右側にすわっているのが見えた。
彼女たちは驚いた。
青年は言った。
「驚いてはいけません。
あなたがたは、十字架につけられたナザレ人イエスを捜しているのでしょう。
あの方はよみがえられました。ここにはおられません。
ご覧なさ い。ここがあの方の納められた所です。
ですから行って、お弟子たちとペテロに、
『イエスは、あなたがたより先にガリラヤへ行かれます。
前に言われたとおり、そこでお会いできます。』とそう言いなさい。」
(マルコによる福音書16章 1-7節)
イースターの日付は毎年変わります
「春分後の最初の満月から数えて最初の日曜日」と定められているからです。
その年によっては最大一ヶ月ほど、つまり月の周期プラス数日のずれが生じます。
具体的には、3月22日から4月25日の間になります。
2016年は3月27日です。
ひよこが卵の殻を破って出てくるように、キリストも死という殻を破ってよみがえられました。
そういうことから、新しい命をもつ「卵」が復活のシンボルとされています。
卵にいろいろと絵を描くという風習があります。「イースターエッグ」と呼ばれます。
カラフルに染められたゆで卵を探す「エッグハント」、
また卵の殻を割らないようにして転がす「エッグロール」という遊びがあります。
イースターの日に、森の中に色付きの卵を隠しておき、子供たちに探させました。
きれいな卵を見た子供たちは、とても不思議に思いましたが、ちょうど飛び出したウサギを見つけ、ウサギが卵を生んだと大喜びしたということです。
それから、「イースターうさぎ(Easter Hare)」がイースター・エッグを産んだと伝承されるようになりました。
「イースターうさぎ」もまたイースターのシンボルとされています。
イエス・キリストは、私たちの罪の身代わりになって、十字架にかかって死んで下さいました。
そして3日めに、死を打ち破って復活されました。
復活と言うと、クリスチャンでない方は「まさか!とてもついていけない」と思われるかもしれません。
しかし、記録によると少なくとも500人以上の人が復活後のイエスキリストに会っています。
イエスの誕生を書いていない福音書はあっても、イエスの復活を書いていない福音書はないと言われ、復活したイエスについて書くのが聖書の4つの福音書の本来の意図だったと言われています。
イエスの復活は、まぎれもない事実です。
そしてイエスの復活が、教会の基礎となり、信仰の根拠となりました。
すべての人間は、地上の生命が終わり、「死」を迎えます。
しかし、イエス・キリストの復活−「死」からのよみがえり−「新しい命」によって、
「死」が一切の終焉ではなく、「死」の向こうに確かな希望が持てるようになりました。
キリストの復活こそ、「罪」と「死」に打ち勝った、全人類に与えられた勝利です。
キリストを「救い主」と信じるなら、私たちもキリストのように新しい命に、永遠に生きることができるのです。