専門的な部分はどうしても「受け売り」になってしまいます。身近で参考になるのは、「健康体力研究所」のサイト上で石井直方先生(元ミスター日本優勝者で現東京大学大学院教授(運動生理学、トレーニング科学))のコラムではないかと思います。
「健康体力研究所」ホームページのコラムへ
受け売りも含めクレアチンについて概略をお話しますと、クレアチン自体の発見は1835年に赤身の肉中に発見されましたが、本格的なスポーツ分野での研究は遅く、1980年代に入ってからと言われています。バルセロナ五輪での陸上競技選手の活躍で脚光を浴びました。
クレアチン自体は天然に存在する栄養素で、我々の体内にも、食肉・魚肉等にも含まれるのでステロイド等の薬物ではありません。クレアチン(C4N3H4COOH)はチッ素を含む有機物の一種でアミノ酸であるアルギニンにも似ていますが、アミノ基をもたないため、アミノ酸ではありません。
肝臓、腎臓、膵臓で合成されますし、上記のとおり肉や魚にも含まれますが、その量は少なく、5gのクレアチンを摂るには肉なら約1kg、魚なら約500gを食べないといけないと言われています。
ではなぜクレアチンを摂るかというと、クレアチンから作られる体内のクレアチンリン酸を最大限の飽和状態にすることで、骨格筋の瞬発エネルギーであるATP(アデノシン三リン酸)がより多く発生し、ハイパワーの持続力が増大可能となるからです。通常の状態では約8秒間の全力運動が可能ですが、研究では約20%増加(約10秒間)するとの報告もあるようです。よってパワーリフティングのような瞬発的な最大パワーの発揮を求められる競技には効果があると言われています。
但し、気をつけなくてはならないのは過剰摂取、長期間の摂取による人体への影響です。体内に含まれるクレアチンの総量は約100gくらいらしく、それからするとクレアチンローディングではかなりのクレアチンを摂取することになりますので、腎臓などに負担をかけることも想定されます。短期間の摂取なら人体への影響の危険性は少ないことは研究者から報告されているようですが、残念ながら現時点では長期間摂取による副作用については不明のようです。
ですので、研究結果がでるまでは
切れ間なく1年中摂取するといったことではなく、大会前に限って摂取する等期間を決めて摂取する方が賢明でしょう。
僕自身は数年前にクレアチンを摂取したときは競技もやっていませんでしたし、それ程の体感はありませんでしたが、前回摂取した時には挙上重量は短期間で増加したように感じます。
ということで、受け売りの部分が多いですが、参考にして頂ければと思います。