「ろまんち」に、赤ワインで乾杯!!−「新選組!! 土方歳三最後の一日」を見る(2006.1.8)泥 酔してちゃんと見ていなかった「!!」を、BSで見直しました。 一応、2回というか、1.5回くらいは見た感じです。 その後は、某巨大掲示板の「屯所」(1)を読み直して、 公式ページを読み直して、最後に「ほぼ日」のテレビガイド(2)を 読んでようやく落ち着きました。 「だかだったん、ふぉー」で旗が出てくるまではいつもの新撰組。 でも、メインテーマがゆっくりとしたワルツになったところで驚かされます。 一度目は「なぜ、ライライじゃないんだ!」(3)と言いたく なるところも、 二度目にはこのドラマの主役が(新選組ではなく)榎本武楊であることを感じさせる、 いかにも品がいい音楽であることを感じさせてくれます。 もう、「人斬り集団」の時代ではなくて、「赤ワインとサンドウィッチ」の時代になっているのです。 事前には「たった90分で」という意見もありましたが、実際に見てみると見事な90分でした。 「最後の1年を大河で」という意見が「無いものねだり」としても、 せめて2時間(×2回、という意見を含めて)と言いたい人たちは、 「最後の1日」であることで切り捨てられてしまったそこに至るまでの「1年間」を惜しんでいるのでしょう。 しかし、たった2時間(×2回)で1年を描こうとしても、しょせん「総集編」にしかならないことに気づいた人は、 45分で描かれ続けた「新撰組!」の1日が90分も描かれたことに感動したようです。 中でも、榎本・大鳥・土方の3人の会話だけで展開する中盤は、本当にぜいたくな時間です。 実況でも「もう60分もたっている」と書いてる人がいましたが、 それほど時間をかけながらも時間を感じさせないほど濃密に3人の時間が描かれました。 そして、その会話の中で、土方の部隊が(活躍する場面がまったくないにもかかわらず)ずいぶん活躍していたことを感じさせ、 そうでありながらも実は大勢には影響しなかったことをも教えてくれます。 そして、土方は、敗軍の将として見事に死んでいきました。 「ほぼ日」に掲載されている山本耕史が語っていた言葉(4)そ のままに、会津での近藤の墓標のシーンが挿入されたり、 土方の最期が近藤の最期とつながるものとして描かれていたことは、 何より山本耕史が演ずる土方歳三に対する三谷幸喜への信頼であり、 ここまでがんばってきてくれた役者・山本耕史に対するあて書きを越えたリスペクトなのでしょう。 冒頭の「待たせたな」(5)に始まり、土方が山南さんの「軍 議」を引用してみたり(6)、 お約束の試衛館シーンとともに、あちこち本編の「組!」を見ていた人が嬉しくなるような数々の言葉もちりばめられます。 なにより、勝海舟が何気なく使った言葉に端を発する「ろまんち」は(7)、 この作品全体貫くキーワードとして、榎本武揚の新しいイメージをも形作ってくれました。 思わず、チーズのサンドウイッチと余市の赤ワインを買いに走った人の気持ちもわかります。 せめて、今夜は、赤ワインで乾杯させてください。 (1) 2ちゃんねるテレビ板・大河ドラマ板には、いまだに
(2006.1.8現在)「新選組!屯所」スレがある。本編「新選組!」終了後1年以上を経過し、続編
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土方歳三最後の一日」with ほぼ日テレビガイド |