FMW10・26観戦記



10月26日(火)FMW 大阪・門真市・なみはやドーム大会
(※フォントは小さ目のほうが見やすいです)


第1試合
△クリス・ヤングブラッド (20分時間切れ引き分け) 外道△
第一試合だけあって、じっくりした展開。クリスは体格で勝っているので負けられないし、外道もインディージュニア屈指の実力者として負ける訳にはいかない。で、結局は時間切れ引き分けの無難な(?)結果に。私としては外道の抜群に上手いバンプが見れただけで満足です。


第2試合
○中川浩二 (エビ固め) フライングキッド市原×
テクニシャンとルチャ殺法の対戦。市原はミサイルキック連発やラ・ケブラーダで会場を沸かすが、最終的にはウラカンを切り返してのパワーボムでフィニッシュ。ま、第2試合としては、こんなものでしょうか。


第3試合
ファトゥー
マシュー
(サモアン・ギロチンドロップ) 大矢剛功
リッキー・フジ×
ファトゥーってのは、ヘッドシュリンカーズの片割れとしてWWFマットで活躍したこともある選手。サモア系独特(? / ヨコズナもよく使ってましたよね)のトラースキックも出してくれました。
リッキーは「ロックンロール」コールを背に、大矢は「男」コールを背に(笑)、健闘しましたが、最終的には体重差が物を言った形となりました。ちなみにサモアン・ギロチンっていうのは旋回式のランニング・ギロチンのことです。

休憩

第4試合
○中山香里 (雪崩式エースクラッシャー) 元川恵美×
女子選手は2名しかいないFMW女子部ですが、予想以上の好試合となりました。
正直いって私はあまり中山には期待していなかったのですが、休憩明け・セミファイナルという重責を見事に果たしてくれました。2名しかいないというわけで、怪我などによる欠場が怖いのですが、両者とも惜しみなく大技を繰り出していきました。この調子で両選手が伸びて行けば、新日本のジュニアのようなポジションにつくことが出来るかもしれません。頑張って欲しいです。


第5試合
4vs4ラダーイリミネーションマッチ
H(エイチ)
田中将斗
黒田哲広
佐々木嘉則
( 4 − 3 ) 冬木弘道
ハヤブサ
金村キンタロー
邪道
×
4対4のイリミネーションマッチという形式。ラダーはあんまり使われず。
序盤は冬木―田中、 H―ハヤブサ、 田中―金村、 等のハイテンションな絡みや、4人同時の4の字固め等の見せ場を経て、田中が掴まる。
かなりひどく攻められたが、ハヤブサのラリアットが冬木に誤爆し、よろめいてる隙に一気にエルボーからフォールをとる。これでまたしても冬木とハヤブサの間にき裂が生じることに…。
その後は金村が佐々木を、 黒田が金村を、 邪道が黒田を、 Hが邪道を 次々にフォールし、あっという間にリング上はH・田中・ハヤブサの3人に。
ところがHの急所蹴りがレフェリーに見つかり、Hは退場。田中とハヤブサの一騎打ちになる。ここで田中が会心のダイヤモンドダスト! 正規軍が勝利する。
でも、一際目立ったのはやっぱりHでした。だって一番体が大きいのに一番動きにキレがあるのですから。まだまだ大きくなれる選手だと思います。


いろいろ総括
今回は江崎ハヤブサがHに生まれ変わったということで、その変化を楽しみにしていたのですが、そんなに変ってはいなかったです。ドロップキック、フランケンシュタイナー、スワンダイブ攻撃、ブランチャなどは使っていましたから。シューティングスター系の技の代わりにHエッジを使うようになっていただけでした。
あと、メインが8人ということで個性が出しづらかったのかもしれませんが、みんな新日本の小島的なキャラクターだったのもちょっといただけないかと思います。私の予想を、最も良い意味で裏切ったのは、女子の試合でしょうか。



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ノー モアー パワーズロック



このコラムでの話は日本に限定します。

科学の世界では、人名がそのまま単位になっているというようなことはよくありますが、プロレスの世界でも、レスラーの名前がそのまま技の名前についているということはよくあります。

歴史のある技だと、
シュミット流バックブリーカー ハンス・シュミット
ゴリースペシャル ゴリー・ゲレロ
ロメロスペシャル ラウル・ロメロ
等が代表格です。

これらの技の呼び方は、完全に定着しており、他の呼び方というのはまず考えられません。


一方、比較的新しいものに目を向けると、
木戸クラッチ 木戸修
ライガーボム 獣神サンダー・ライガー
エースクラッシャー ジョニー・エース
外道クラッチ 外道
サスケスペシャル グレート・サスケ
等が挙げられます。

しかし、こういった技の名前には大きな問題があります。
例えば田上明のライガーボム(元祖ライガーのライガーボムと他の選手のライガーボムとは若干フォームが違うため、本当は違う名称にすべきでしょうが)を日本テレビのアナウンサーが「ライガーボム!」と発言するのは無理でしょう。そこで仕方なく「ダイナミックボム!」となったわけです。
同じことはエースクラッシャー等にも言えます。

つまり、他団体の選手が使うと技の名称が変わってしまうため、プロレス界全体で統一された名称というのが存在しなくなってしまうのです。

こうなると、誰が元祖なのかというのがわかりずらくなってしまいます。というか、技を盗んでおいてあたかも元祖のような顔をするのは、姑息としか言いようがありません。
誰かの技を真似した選手は、素直に元祖が使っていた名称を引き継ぐべきだと私は考えます。
それと後々の混乱を考えると、できる限り、技名にレスラーの名前をつけるのも控えた方がいいのではないかと思います。


なんて、私が考えている矢先にもロック・ボトムやHエッジなんて技が開発されてしまいました(苦笑)。まあ、技名の由来が複雑であればあるほど、マニアは燃え上がるのですが…。



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ショーン、来日!



私が尊敬するレスラー、HBKことショーン・マイケルズがFMWに来日します。

すでに現役は退いているので、スペシャルレフェリーとしての参加です。
私はこの試合を目当てに横浜アリーナまで行くつもりでいますが、現役バリバリの時代(ロッカーズ解散後からWM14まで)に来日することが一度もなかったのは、何とも惜しいことのような気もします。

さて、ショーンが裁く試合は「H(エイチ) vs ハヤブサ(二代目)」です。当然、ベビーのHとヒールのハヤブサという構図です。また、それぞれが前リングネームの頃からいくつも名勝負を残しているので、試合内容も期待できると思います。
ショーンは一体どのような役回りのとなるのでしょうか? スウィート・チン・ミュージックを一発バコン!と決めるのはほぼ間違いないのですが、果たしてどのようなシチュエーションで出すのか? 勝手に予想してみました。

1、 「Sexy Boy」に乗って登場してきて、リングに上がるなりパフォーマンスを繰り広げるが、レフェリングそのものは実に公平なものをする。
ところが、試合が勝負どころになったところでTNRのレスラーが乱入しようとリングサイドに迫ってくる。それを見たショーンが乱入しようとしたレスラーにスウィート・チンを一閃。つまり、94年(だったかな?)のサバイバーシリーズでの特別レフェリー、チャック・ノリスのような役どころになる。

2、 会場には豪華なモニタが設置されるそうなので、試合前には控え室での風景が映し出される。そこにはHに不利なレフェリングをするよう、ショーンに依頼している冬木とハヤブサの姿が。そしてショーンと冬木はがっちりと握手。
ところがいざ試合が始まると実に公平なレフェリングで乱入や凶器使用を断固阻止する。そのままHがハヤブサに勝利。試合後、ヨロヨロながらもハヤブサが「何で約束通りにしねぇんだ!」とばかりに詰め寄るが、そこでスウィート・チン! ハヤブサは完全にKOされる。ちょうどショーンの引退試合となったWM14での、マイク・タイソンのような役どころとなる。

3、 今は再びHHHと組んで悪徳コミッショナーをしているので、ヒールであるハヤブサ寄りのレフェリングをする。で、最後にハヤブサがHを羽交い締めにして、そこでH目掛けてスウィート・チン! …のはずが、Hがしゃがんでかわしたために誤爆。Hがそのままハヤブサをフォール。頭を抱えながらもしかたなくワン・ツー・スリー。つまり、97年サマースラムのアンダーテイカーvsヒットマンと同じような結末になる(あの時はイスでしたが…)。

まあ、順当に予想すれば1か2なんでしょうが、現・FMWコミッショナーの冬木はアメリカ遠征時代にショーンと一騎打ちを行ったことがあるらしく、その辺の縁がキッカケで、案外3が起こりうるかもしれません。
とにもかくにも、私が久しぶりに「絶対に見たい!」と思ったFMW11.23の興行まであと40日ほどです。



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闘龍門、どう思う?



現在日本とメキシコマットで台風の目となっている団体が「闘龍門」です。

元々はメキシコとアメリカ(WCW)を活動拠点とするようになったウルティモ・ドラゴンがメキシコに設立したものです。それが最近になって日本支部もできて、日本で独自の興行も打つようになっています。


そして、マスコミを多いに賑わせる存在となったわけですが、私が見る限りではそれほど革命的なことをしている様には思えません。
まず、闘龍門の選手&試合全般に言えることとして、

「タッグプレーにおける連携などは、よく考えている」
「選手の動きが軽い」
「総じて体が小さい」
「対戦相手とは手の内を知り尽くし合っているような戦いをする」
「ダイビングの技かみちのくドライバー系の技をフィニッシュに用いている」

一つ目の「」以外は全て悪い点を挙げました。でも、私にはそのようにしか見えないのです。

闘龍門のリングの上で行われているのか「戦い」ではなく「ショー」です。相手と順番に技を出していくだけのショーです。
ドラゴン・キッドなどはその典型ですね。プロレスラーとしてはそれほど褒められたものじゃないと思います。と言うか、私が大嫌いなタイプです。「技の品評会」と「レスリングの勝負」は、全く別物ですから。


もし闘龍門が新日本に参戦したらどうなるでしょう? 多分ライガーならちゃんと技を受けてくれるでしょう。でも金本ならボコボコにしちゃうと思います。

そんなわけで、私はあまり闘龍門を認めてないのですが、その中で一番いい選手だと思っているのがCIMA(シーマ)です。彼の動きの速さとキレは素晴らしいです。将来、TAKAみちのくのようになるのではないかと私は睨んでいます。これは要チェックです!



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WCWワールドワイドを見る



「WCWワールドワイド」って皆さんはご存知でしょうか?

GAORAで毎週放送されているWCWの番組のことです。
一番最新に放送されるのはGAORAなのですが、テレビ東京系のチャンネルで数ヶ月遅れで放送されている地域もあります。

どんな番組かというと、ハッキリ言ってそれほど一流ではない選手が、1試合30秒〜5分くらいで淡々と試合を終えていくというものです。
多くの選手は2軍にいるようなものなので“しょっぱい”試合が多いのですが、毎週マンデーナイトロの試合を1試合は放送しますし、いい選手(例えばクリス・ベノワ、 ビリー・キッドマンなど)が登場すれば、やはり“いい試合”を見せてくれます。
また、これから出世しようとしている選手を見つけたりするのも、一つの楽しみと言えるのではないでしょうか。

もう一つの目玉に田中秀和リングアナの解説があります。
これは新日本のリングアナとしての観点から言いたい放題言うというもので、賛否両論ありますが「これじゃなきゃワールドワイドじゃない」とまで言い切る人もいます。ちなみに私は、いつも副音声(現地の英語実況)で聞いています(笑)。

結局、この番組の魅力をまとめると、
「掘り出し物的に、いい選手やいい試合が見れる」
「B級独特の味を満喫できる」
「ケロちゃんのトークを聞ける」
の3点ではないかと思います。一度見ると、中毒的に見続けてしまうような番組です。


では、私が独断と偏見で選んだベストバウトとワーストマッチを発表しましょう。ただし、ここではマンデーナイトロの試合は対象外としてます。

まずはベストバウト。
「ディーン・マレンコ vs ノーマン・スマイリー」です。
これはワールドワイド第217回の第一試合です。
ノーマン・スマイリーはマレンコ道場出身だからでしょうか、二人はこれ以上ないというくらい息の合った、レスリングの試合を見せてくれます。ワールドワイドの第一試合ではなくて新日本の第一試合でやればいいのに、と思わせるくらいの好試合でした。
この他にもいい試合はたくさんありましたが、ドッシリとしたレスリングをワールドワイドのリングでやってくれたという点を考慮して、この試合をベストバウトに挙げました。是非また見てみたい顔合わせです。

次はワーストマッチ。
「ディーン・マレンコ vs スティーブン・リーガル」です。
なんか両方にマレンコが入ってしまいましたね(苦笑)。
でも何とも贅沢なカードがワールドワイドで実現したわけです。私も多いに期待に胸膨らませて見ました。
ところが! 確かリーガルの体調がイマイチだった様で、特に大きな攻防もなく、オーバー・ザ・トップロープで終ってしまいました。試合を見終わった後、何とも言えない脱力感に襲われたのを思い出します。
これよりもひどい試合も沢山ありますが、期待度とのギャップという点では、これがワーストマッチですね。確か200回直前くらいに放送されたんじゃなかったこと思います。



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