アンダーテイカー、 オーエン・ハート、 ディーゼル(ケビン・ナッシュ)、 シッド・ビシャス、 スティーブ・オースチン、ブリティッシュ・ブルドッグ(デイビーボウイ・スミス)、 ミスターパーフェクト(カート・ヘニング)、 レザー・ラモン(スコット・ホール)、……。 アメリカンプロレスにおいて、いわゆる一流と言われている選手達ですが、彼らのレスラーとしてのベストバウトを挙げると、一般的にはヒットマンもしくはHBKがらみのカードとなります。 オーエン、ストーンコールド、ブルドッグ、ヘニングはヒットマンとのシングルが選ばれますし、アンダーテイカー、ディーゼル、シッド、ラモンはHBKとのシングルが選ばれます。
HBKは、2m級の選手の周りを激しく動き、豪快なバンプを連発するような試合を得意としています。上には挙げませんでしたが、ベイダーとも好勝負を残しています。
これはかなり究極の質問なのですが、私としては、HBKを推したいところです。まあ、99対100くらいの僅差ですけども。 その理由としては、HBKのファイトスタイルの独創性にあります。
ヒットマンのファイトスタイルを一言で表すと「TV解説者に指摘されること無い選手」とでもなるでしょうか。
それに対しHBKは、天性の試合コントロールとリングを一杯に使ったバンプを駆使して戦います。このスタイルで最も本領を発揮できる相手というのが、HBKよりも大きくてパワーのある選手であるわけですが、このようなスタイルと同じようなタイプの選手は、現在も過去にもいないと思います。
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ブレット・ハート(以下、ヒットマン)とショーン・マイケルズ(以下、HBK)、90年代のWWFで全盛期を迎えた2人のレスラーです。 この「ヒットマンとHBK」シリーズは、この二人のキャリアやレスラーのあり方を何回かに分けて紹介し、そこから見えるプロレスのあるべき姿を見ていこうという、というものです(大袈裟に言えばですけどね)。
この考えに最も近いのが、四天王時代の全日本プロレス(鶴龍対決や鶴田対三沢も素晴らしいですが)とニュージェネレーション時代のWWFです。
HBKはホセ・ロザリオのレスリングスクールでトレーニングし、南部レスリング(主にテキサス)を巡って、そこからAWA、WWFと着実に立身出世していった。
派手なスタンドの攻防ばかりが求められるプロレス、あるいはテレビ主導のプロレスを行っていると、「大味な攻防だけになる」「お互いに手の内を知り尽くしていないと試合を作れなくなる」「危険技を出すのと技の進化がイコールで結ばれてしまう」などの弊害が生じます。 よって、この二人がトップを張っていた時代と、今の観客を乗せることだけを考えているWWFプロレスとはかなり異質であり、(極論すれば)今のWWFはレスリング技術の低さを派手な技と演出と壮大なサイドストーリーで誤魔化している、と言えます。
WWFが今のスタイルになったのは、ストーンコールドの登場が大きな要因なのですが、ストーンコールドは下積みを経ている選手(元々はグランドテクニックが売り物の選手だった)ですので、ストーンコールドそのものが原因というわけではなく、ファンが今のスタイルを求めていた、と言えるかもしれませんね。
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プロレスは、学校の体育の時間に習ったり、スポーツ大会の種目になったりという事がありません。よって、レスラーは何か他の種目で実績のある選手であることが多いです。 アマレス・相撲・柔道・重量挙げ・フットボール・ラグビー・野球など、実に様々な分野で実績のある人が、プロレスに転向しています。前歴を生かした攻撃をすると(安田の張り手や鈴木健三のスピア)、純粋なプロレスとはひと味違う技を出すことができます。
このように書くと、プロレス以前に何か他のスポーツで実績を残しておいたいいように聞こえますが、実際はそうでもありません。
アマレスには2つのスタイルがあります。
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全日本が分裂してから、4ヶ月近くが経ちました。さすがに選手層が薄くなった影響が出ていますが、 「天龍の復帰」 「外国人選手のフル稼働」 「インディー選手の積極的登用」 「新日本との対抗戦」 などを打ち出して、何とか老舗の看板を守っている状態です。 このような姿勢は、“なりふり構わぬ再建策”といえるでしょう。
しかし一方で、
などは、全盛期の選手層や、馬場政権下では考えられなかったことですので、馬場さんの遺志に反していると一概に責めるのは早計だと思います。
これは一体どういう解釈をすればいいのでしょうか?
天龍の参戦、新日本との対抗戦は、それなりに納得できる背景があります。
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