(サンタ募集)
3丁目にある大きな欅の木を
右に曲がり、眼前にはいる
信号機を目印として
左の細道に入る
そのまま直進すると
クロワッサンで有名なパン屋さんに着くのだが
その途中の壁に
異様に浮いた文字を有する張り紙がある
それが
(サンタ募集)
という張り紙
別にバイトの広告ってわけでもなく
正式なサンタを募集している広告である
某省の機関に今年設けられた
サンタクロース課
子供たちに夢を与える事を主な目的とし
サンタクロースを育成する課らしい
こんなのつくる予算があるなら・・・
っと発案当初は思われていたのだが
某省の大臣が熱心に必要性を説き
議会にて半数派をすべて論破し
半ば強引に可決された
余談ではあるがこの大臣が
これほど熱心に国会で答弁をしたのは
後にも先にもない
なぜ、これほどまでに
サンタクロースにこだわったのか
未だ謎であるが
この4月にサンタクロース課は誕生した
そして、第一期生を募集しているのである
募集定員は不明
ただ、試験会場と
試験日時が記されている張り紙が
この国各地に散布していた
しかし、国が募集しているのである
つまり、サンタクロースは国家公務員にあたり
なかなか魅力的な職業である
っと考えた人は多く
試験会場には
3桁では足りない人数が集まった
選抜方法
作文
タイトル
特に規定なし
つまり、何をどのように書いても良し
某省庁を賞賛したものや批判したもの
サンタクロースの歴史について
サンタクロースの役割
わが国の国際的な地位について
中には自作の詩集、小説を書いた者もいたとか
そして、選ばれたのが
私
作文になにを書いたのかって?
まぁ、秘密
人生1つや、2つ分からないものがあるほうが楽しいさ
意外な事に
選ばれたのは私1人だけだった
長官曰く
サンタクロースは1人じゃないとダメ
っと某省庁の大臣さんが決めたらしい
世間が夏休みに突入する頃
研修は始まった
某省所有のサンタクロース養成施設
場所などは一切秘密にしておかないといけないので
教えるわけにはいかないが
まぁ、都会とはかけはなれ
緑と蒼を友にお昼寝ができるような場所である
とにかく秘密主義なのである
このサンタクロース課は
私が第一期生に選ばれた事も秘密
当然、社会的に関心の高かったサンタクロース課
なので、マスコミの取材攻勢など
某省あったのだが
今まで完璧に隠し通している
裏で多くの金が報道機関に動き
情報統制をしているという噂が流れているが
嘘でしょう
だって、そこまでしてサンタクロース課を隠す必要があるとは思えなかった
研修っと聞いてどういったことが思い浮かぶだろうか?
最初私が、思い浮かべていた
サンタ研修のイメージは
まぁ、サンタの必要性を説かれ
次にサンタの歴史
サンタの活動ビデオ
とか眠くなるようなものだと思っていたが
施設に入るなり
長官にひとつの小袋を渡された
その中身は・・・・・・