今回、ご紹介するのは、ドリームキャストのゲームソフトである。
タイトルを「ルーマニア#203」という。
一言でゲームを説明すると、
『203号室に住む学生を隠しカメラで観察する』
という、なにやら不健全さを匂わせるゲームだ。
某アパート203号室。「ネジタイヘイ」というバイト学生が居住している部屋が舞台である。行動を誘導して、人為的に彼の人生を操っちゃおう、というゲームである(いいのか、ネジ青年)。
綴りは「ROOMMANIA」。部屋、という意味あいの他、カレー好き達が作った「カレーにソースの会」にネジは所属しており、カレーの「ルー」マニアとも引っ掛けてある。
普段は彼の行動をカメラで覗くだけなのだが、醍醐味とも言えるべきは、彼の留守中に部屋の中を物色したり、物を動かしたりすることである。これがまた非常に楽しい。
例えば、ネジ青年がバイトに行っているスキに、玄関のドアにチェーンなどをかけてみる。すると、閉め出しをくらったネジが窓から帰宅し、しばらく怒りのぶつけどころがなく機嫌を悪くしてみたりする。当人には気の毒だが、それをケトケト笑いながら覗き見するのがプレイヤーの仕事だ。
序盤は少々ルールが分かりにくく、とっつきにくい気もするが、ゲームを進めていくうちに、なんだかどんどんハマっていく。
「かまいたちの夜」のようなマルチシナリオが組み込まれており、プレイヤーの選択次第でまったく違う展開の話になったりする。万人向けではないかもしれないが、ハマれば長く遊べるゲームだ。
また、ゲーム中、「セラニポージ」という架空のアーティストが登場するのだが、彼女の歌がかなりいい。CD1枚買うような気分で、中古で3,000円程度の値段がついていたらオススメである。
このゲーム、2002年夏にPS2でリミックスされるそうなので、古いエッセイから発掘してみた。ブームになればいいなあ、と密かに望んでみたりする…。
(000303初出 020125一部加筆修正)
http://www.roommania203.com/ps2/
(ROOMMANIA#203公式サイト) |
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