愛が全て

 閉じた瞼をなぞった指が

 涙の痕を優しく伝う

 愛を紡いだ言葉が

 乾いた唇を炎に変えていく

 もうこれ以上焦らさないで

 愛し方の全てを教えてあげるから

 あなたは誰にも聞かないで

 どこかで覚えたイケナイ仕草

 唇を舐める癖も

 キスする時のしかめた眉も

 指を絡める手つきも

 全部捨てさせて見せる

 だけど欲しいのは身体じゃないの

 たった一つ 心が欲しいだけ

 胸を叩く鼓動に

 合わせるように

 知らず知らすのうちに

 愛が私を壊していく…

 

 

 

 

 

 

 すれ違う心

立ち止まったのは私

振り返った貴方は

笑っていた

ねえ、

笑えないの…

乾いた心に

一粒の涙をください