出先でトラブル発生。思わぬ出来事に時間を取られて遅くなってしまった。

きっとカズの方が先に帰ってきてるよねなんて思いながら外から見上げた窓は真っ暗だった。

あー間に合ったとホッとして鍵を開けようとしたら・・・あら、開いてるじゃない。

恐る恐る覗き込んだ部屋の窓際に妙に小さく感じられる俯いたシルエットが小刻みに肩を震わせていた。

灯りをつける事も忘れて、そっと近寄った。

ねぇ、カズ?カズなのね・・・?

振り返ったカズは目に一杯涙を貯めて、でも一生懸命堪えているかのように口元をギュッと結んでいた。

何があったの?どうしたの?と尋ねそうになるのをぐっと堪えて、肩を抱き寄せた。

乱れた髪の毛を耳に掛けてやりながら、濡れた瞳を覗き込むと、ねえお前はオレの何処が好きっ?て掠れた声で聞いてきた。

そして、全部って言うなよ。それってどうでも良いように聞こえるからって続けた。

どうしようもなく愛しくて切なくて、何がこうまで私を駆り立てるのか・・・わからないから、カズの全てが知りたいだけ。

それだけじゃ駄目?確かな答えが必要ですか。

たった18才なのにその背中に抱えたものを決して投げ出さない。何時も強気のカズが心を揺らして、すがり付いてきた。

理由なんて知らなくていい、今はカズの在りのままをを受けとめるだけ。

今夜はずっと側にいて、カズの気が済むまで、優しい言葉で愛を紡ごう。

欠けてしまった月が満ちるまで・・・。

少クラを見てこんな事考えてしまいました。
どんなカズも好き。溺愛過ぎて溺れそうな今日この頃なのでした。
(2004.11.26)