窓辺のソファーで背中を丸くして何かを一生懸命弄ってるらしいカズ。

ねぇ、何してるの?って近付こうとしたら、慌てて来るな〜って追い払われた。

何をしてるんだか分からないけど、まっ良いか。

お茶の準備をして、もう良いかな?と言いながら窓辺にお盆を置いた。

今度は両手を後ろに回してニコニコと笑っているから

なぁにって覗き込もうとしたら、ぱっと両手を差し出してきた。

あー可愛い!その手には小さな熊ちゃんの縫ぐるみが2匹、しかもお揃いの服を着ていた。

カズちゃん、これどうしたの?って尋ねたら、

また暫く仕事で、会えなくなる日が多くなるから、お前が寂しくないように買ってきましたぁ。なんておどけた調子で言う。

そうか、さっきはこの子達に洋服を着せていたんだ。慣れない手つきで洋服を着せている姿を想像すると思わず笑みが零れた。

ちょっと男の子じゃ思いつかないような女の子チックな発想が笑えるけど、カズの優しさが嬉しくて背伸びしてホッペにちゅっ!

照れ笑いのカズは、名前付けようよなんて言ってくる。ますます女の子だわなんて心の中でつぶやきながら、二人で頭くっつけて考えた。

やっぱり男の子はカズちゃんベアーでしょ。じゃぁ女の子は・・・って言いかけたらカズがママ子ベアーって。

ママ子ってなにさ?って言ったら、だってお前、最近お母さんみたいなんだもん!だって。

えー酷い・・・落ち込むじゃない。ちょっと悔しくて、俯いて拗ねた振りしてみた。

慌てたカズが違う違う、お前何時も一生懸命でオレの事かまってくれるから、嬉しいんだよ。それだけだよ。ふざけてごめんよって、優しく肩に腕を回してくる。

触れあった肌の温もりが愛しくて、もっともっとカズを感じたくて、聞き分けの無い振りをする。

益々慌てたカズは今度はぎゅーっと抱きしめて頬を摺り寄せてくる。

うふふ、ごめんねカズ、もう少し甘えて良いですか。だって私は恋するくまちゃん、愛のためなら駆け引きだって出来るのよ。

 

後日談

勝負は私の勝ち(笑) あの後のうふふな事は二人だけのヒ・ミ・ツ。

え?くまちゃん?結局はママ子になっちゃったのよ。

カズったら来るたびにママ子〜寂しかったでちゅか〜ちゅっ!って。

私はどうなのよ!・・・ちょっと嫉妬(笑)

自分と亀ちゃまの誕生日のくまちゃん買ってきました。
毎日物語りごっこして遊んでます(アホです)
そんな事してたら妄想が暴走しまして・・・
2004.6.28