行ってきました 東大阪 司馬遼太郎記念館など


2006年2月12日で司馬遼太郎さんが亡くなって10年になるそうです。


ここは司馬遼太郎さんの地元東大阪市にあるお好み焼き屋さんの「伊古奈」


この↑階段を上るとお店です。

 
これが店内。重厚な松本民芸家具のイスが一杯。

 
司馬遼太郎さんの「街道をゆく」の挿絵を描いていた
洋画家須田剋太さんの迫力ある書画が、各部屋にたくさん飾られています。
お店でお好み焼きを食べると無料で鑑賞できます。
(食べない場合は鑑賞料が必要)
使われているコップも琉球ガラスで、口当たりがなめらかでした。



奥の部屋にもたくさんの絵。
「街道をゆく」の原画も。



そしてこちらは、「伊古奈」の隣の喫茶「美術館」
この題字は司馬遼太郎さんが書いたもののようです。
こちらは店内の写真は無いのですが、
壁面一杯に須田剋太画伯の書画が飾られていました。
トイレの中にも数点飾られていましたよ。
お店の雰囲気もとっても静かで素晴らしかったです。

「伊古奈」を経営していた方が、新たに喫茶店を開く際に須田氏の絵をかけたいと考えて、
「街道をゆく」で長年コンビを組んでいた司馬遼太郎氏に仲介を頼んだそうです。
そこで予てから自分の作品を多くの人に親しんでもらいたいと思っていた
須田氏がたくさんの書画を寄贈したそうです。

また人間国宝の陶芸家の島岡達三氏の作品を見ることもできます。
芸術的雰囲気を存分に楽しめる2つのお店なのでした。


少し行くと、今年で没後10年になる司馬遼太郎氏の自宅。
そしてその横に安藤忠雄氏設計の司馬遼太郎記念館が作られています。


本名は福田さん。確か奥様も作家だったと思うのですが・・。



庭の通路から見える司馬遼太郎氏の書斎。
亡くなった時のまま残されているそうです。
未完に終わった「街道をゆくー濃尾参州」執筆用資料が置かれているそうです。
かなりの几帳面な方のようで、整然と書物が整理されています。
よくあるような書物などで溢れた作家の机とは程遠いものでした。

  

  記念館前には、司馬氏が好きだった菜の花。
司馬氏の命日は「菜の花忌」と言われているそうです。
この近辺の道路沿いにもボランティアの人たちが育てた
菜の花が植えられているそうです。

館内には、司馬氏の蔵書6万冊!のうち一部を展示した大書架があります。
また小学校6年生の国語の教科書のために書き下ろされた
「21世紀の君たちへ」という文章が飾られていて、皆さん熱心に読んでいました。
中には、「名文やなぁ・・」と感動している方もいました。
今年の大河ドラマ「功名ヶ辻」のテーマの展示や映像ホールなどもありました。

記念館の案内の人が教えてくれたのですが
「記念館完成後にできた大書架のコンクリート天井の灰色っぽいシミが、
偶然、坂本竜馬の上半身の影の形に見えるんですよ。」と。
見上げると、そういう風に見えました。
よく見かける竜馬の写真の肩から上の形かな。
来場者の人たちがまず気づいたそうです。


記念館で買った文庫本につけてもらったカバーと記念スタンプ。