写真を撮ろうと貴女は言う いつの日か忘れてしまっても 記憶が呼び起こせるようにと 「いいよ」と笑って僕は言う 「いいよ」と充足と鬱屈を 噛み殺して僕は言う 欲しいのは今、 記憶でなくて、今 今、貴女が欲しいんだ 今、貴女が欲しいんだ 今、貴女が欲しいんだよ そっと抱きしめて髪に触れて、 キスをして、夢見るような顔で、 「今夜、いいよね?」 って聞きたいんだ 僕の手にあるのは 貴女が記憶と言ったその写真で 端を囓れば、嗚呼─────── 充足と鬱屈の味がする