体験記

受験のきっかけ
 私は平成元年に情報処理関連の会社に入社し、入社以来10年間、某銀行のメインコンピュータのシステム運用業務を担当しています。
 今まで、会社では情報処理資格の取得を奨められていましたが、あくまで自己啓発ということで、取得の有無は昇格にそれほど影響はありませんでした。

 しかし、最近になりシステム運用従事者は初級シスアド、システム開発従事者は第二種に取得していないと、某ランク以上へは昇格できないとの規定が設けられました。私は幸いにも規定ができる前に某ランクに昇格していましたが、更に上位ランクに昇格するためには、最低、初級シスアドは合格しなければならないと考え、受験を決意しました。

 また、今まで、初級シスアドに合格しても手当は何も支給されませんでしたが、今年からは月額5,000円の資格手当が支給されることになりました。この事も受験の大きなきっかけとなりました。

 情報処理試験の受験は今回が初めてのような書き方をしていますが、実は専門学校時代を含めると過去に2種・4回、初級シスアド・2回受験しましたが、すべて不合格でした。全く勉強しなかったからです。午前の試験は退出可能時間になると、即、退出し、喫茶店で時間をつぶしていました。午後試験も午前同様、即、退出し、早々と帰宅していました。私は追い込まれないと行動に移さない人間なのです。

受験勉強
【使用した教材】
1.初級シスアド標準教科書’99(オーム社)
2.シスアド塾(オーム社)
3.初級システムアドミニストレータ模範解答集
  (電気書院)
4.初級シスアド問題集パーフェクト問題800問+
  新傾向50問(プレンティスホール出版)
5.情報処理用語辞典(新星出版社)

【勉強時間】
 私の仕事は3交替勤務で、比較的勉強時間が取れたので、多い日は2時間以上勉強しましたが、気分の乗らない日は30分でやめることもありました。大事なことは少しの時間でも毎日勉強することだと思います。初めはキツいですが、そのうち勉強することが習慣になってきます。

《1月》
 まずは今の実力を把握するために、平成10年秋期の試験問題を解くことから始めました。結果は正答率50%程度でした。

 そして、解答と解説を見ながら、正答した問題には○印を、カンで正答した問題には△、誤答した問題には×をつけ、まず×や△の個所について、問題集の解説と参考書を使って勉強しました。この方法で過去3年間の問題に解くとともに勉強しました。

《2月》
 参考書を熟読し、覚えておかなければならない用語や事柄を全てノートにまとめていきました。このノートは非常に役立ちました。通勤中に暗記する際、参考書を持ち歩くと重ばりますが、ノートなら混雑している電車の中でも開くことできるので便利です。
《3月》
 予想問題集を購入しました。この問題集は初級シスアドのカリキュラム以外に、過去に出題された2種や上級シスアドの問題の中から類似している問題や、カリキュラム改定に伴う新傾向問題が掲載されており、かなり解き応えがありました。今一つ理解できない問題には印を付けて、理解できるまで繰り返し問題を解きました。

 表計算については、解けなかった問題はExcelを使って実際に関数を入力し、理解しました。やはりパソコンを持っている方が役立つと思います。
 SQLについては、実際にSQLを組むようなデータベースソフトを持っていなかったので、問題を解くことに専念しました。

《試験3週間前》
 試験慣れするために資格学校が主催する模擬試験を受験しました。結果は午前・午後ともに75点以上得点でき、『A』判定でした。自分の実力や弱点を把握するために、是非、模擬試験を受験することをお薦めします。

 勉強の方は、過去問題や予想問題の中で自信の持てない問題について、理解できるまで繰り返し行いました。

《試験1週間前》
 暗記した事柄の復唱を徹底的に繰り返しました。仕事中も、犬の散歩中も、入浴中も、寝る前にも時間があれば、しつこいくらいに復唱しました。

試験当日
《起床後》
 『人間の脳が本格的に機能し始めるのは起床3時間後からである。』という記事を雑誌で読んだことがあったので、試験開始時間に合わせ、6:00に起床しました。そして熱めのシャワーを浴びて目を覚まし、朝食を食べました。朝食は試験会場で消化不良を起こさないようによく噛んで食べました。そして、試験開始30分前に試験会場に着くように家を出ました。

《試験前》
 試験会場に着くと、ドラマ『金八先生』の中で言っていた「会場に着いたらまずトイレに行きなさい!」というセリフを思い出し、まずトイレに行きました。それから試験開始までひたすら目をつむり、集中していました。

 私は参考書などは一切持って行きませんでした。勉強は精一杯やったという自信がありましたし、参考書を持っていった場合、「これは覚えたかな?あれは大丈夫かな?」と読み返してしまい、逆に不安になるからです。

《午前試験》
 時間配分としては、1問につき1分30秒使うとして、80問で120分。残りの30分は見直す時間にし、1問・1分30秒を超えた場合は後回しにしようと考えていました。
 いざ、試験が始まり問題を解くにつれて、「これはいける!」と思い始めました。特に後回しにする問題もなく、結局、全問をやり終えた時点で40分も残っていました。そして、余裕を持って見直すこともでき、見直しで5問ほど拾い上げることができました。
《休憩時間》
 昼食は消化のよい物(蒸しパンとウィダーインゼリー)を食べ、試験に支障をきたさないようにしました。昼食後、煙草を吸いに行きましたが、試験の結果に手応えがあったせいか、煙草がうまく感じました。しかし、隣で喋っている人達が「去年より今年は簡単やったなぁ!俺、結構できたでぇ!」「オレもオレも!」という会話を聞いた時、ちょっとガッカリしました。「できたのはオレだけと違うんかぁ…」と。しかし、できなかったよりできた方が断然よいので、気を取り直して午後に向けて英気を養いました。

《午後試験》
 試験が始まり、問題を解くうちに午前の勢いは一気にトーンダウンしました。SQLも表計算も以前に比べ複雑になっていましたし、『暗号化』についても詳細を問う問題まで出題されていました。次第にイライラが募ってきて、集中できなくなりました。しかし、諦める訳にはいかないと思い、何とか気を取り直して問題を解き始めました。しかし、依然イライラは続き、設問2題(小問数10)を残すところで、残り時間は10分を切っていました。とにかく必死で問題を解き、何とか全問埋めたところでタイムアウト。見直す時間はありませんでした。

 帰りの電車の中で午後の問題を読み返してみましたが、落とした問題が数問あることに気づき、ショックを受けながら帰りました。

自己採点
 試験後、インターネットで解答速報が公開されていたので、早速、採点しました。午前は80問中77問正解で正答率96.25%。結果に思わずガッツポーズ。午後は79問中59問正解で74.68%。見直しができなかった割にはよくできたと思いました。しかし、午後は配点が分からないので鵜呑みにはできません。数日後、各種学校のHPで予想配点が公開されたので調べてみた結果、73〜70点と正答率と比べてそれほど開きはありませんでした。  午前・午後の合計も160点を超えていたので一応、安心しましたが、午後のボーダーが若干気になりました。そこで初級シスアドに関するBBSを覗くと、他の受験者も、「午後は難しかった。」とのコメントが多く見受けられました。それを見て、ボーダーはそれほど高くならないと確信しましたが、やはり結果が明らかにならないことには安心できません。この日から合格発表日まで、落ち着かない悶々とした日々が続きました。

合格発表
 当日は夜勤でした。やはり発表が気になり、仕事が手につきませんでした。そして待ちに待った6/4(金)午前0時を迎えました。混雑が予想されていたので、JITECのミラーサーバ側のHPにアクセスしましたが、合格発表のHPはまだアップされていません。30分過ぎてもアップされませんでした。おかしいと思い、JITECのメインサーバ側のHPを覗くと発表されていました。

 早速、緊張しながら自分の受験番号を探しにいきました。そして、受験番号『3506−0592』を見つけました。

 「よっしゃ〜!」。合格した喜びも当然ありましたが、『合格しなくては!』というプレッシャーから解放されたことの方が嬉しかったです。

 発表から2週間ほどして、自宅に合格通知が届きました。初めての国家試験の合格証書という事でやはり嬉しかったです。これで今後は月額5,000円の資格手当が支給されます。しかし、よく考えると、私は所帯持ちの身。自分の小遣いに反映されるわけではないので、それほど嬉しくありません…。

これから受験される方へ
 受験勉強で重要なことは、問題を数多く解くことです。しかし、ただ問題を解くだけでは実力は付きません。例えば、多肢選択式『解答群:ア〜エ』の問題で、正解が『ア』だとします。その場合、正解についてだけを理解するのではなく、残りの解答群『イ〜エ』についても、解答群が説明文なら間違いの箇所を、用語ならその意味を理解していけば、知識は広がってきます。

 暗記については『受験勉強』の欄でも記載していますが、暗記しなければならない用語を全てノートにまとめておき、空き時間に読むクセを付けると、かなり覚えられます。

 勉強時間ですが、まとめて取れない人がほとんどだと思います。しかし、通勤電車の中や、昼食後の休憩時間、寝る前など、少しの時間でも勉強に当てれば、実力は付いてきます。皆さん、合格を目指して頑張って下さい。皆さんのご健闘を心よりお祈りしています。


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