『どうしてそんなものが旨いのか理解できない』 「ギ、ギギギギギナ、奴が、奴が仮眠室をを占拠しやがった! 速やかに奪還し、姿が見えない奴の恐怖政治から仮眠室を解き放てるのは、ギギナ、お前しかいない。立ち上がれギギナ!燃え上がれギギナ!」 「もう少し静かにできぬか。ヒルルカが起きる」 「今危機に瀕しているのは、我がアシュレイ・ブフ&ソレル事務所の仮眠室だぞ! 無機質同士哀れみというモノはないのか!何より奴が憎くはないのか! 奴はお前の家具を齧ったり汚したりするんだぞ!」 「その点に関しては、不快さは何処かの眼鏡置きと変わらぬが。 眼鏡の喫煙で、私の家具達が薄汚れていくことの方が合併効果でより不快だな」 「アレは口にいれるように作られてるだろ。 不衛生さを考えれば比べられるモノではない。 あと、きっとお前の趣味の家具磨きの成果を 解りやすくしてやってるんだとかいう説はどうだ。 敢えて悪役を演じる、この相棒思いぶりを褒めたっていいと思うだろう」 「食えないことが貴様の論点の核ということか。 なに、無理ではないらしいぞ?ヤツは苦いから好かぬがな」 「!?ぎゃあ!お前と空気共有させるな!」 「既に、空気以上のものも共有しているではないか」 「げぇぇぇぇ、ちょ、うがい!洗面じ…は、仮眠室の向こうかよ! ギギナー!早く駆除しろーーーー!いっそ、油虫と一緒に共倒れて来い!」 「嘘だと言うのに。騒がしい奴だ」 |