初めてのベンチプレス競技
         (申し込みから試技まで)
トレーニング理論、トレーニング方法等は、以下の方々の書籍・サイト・ビデオが参考になりますので、一度見られることをお勧めします。
  ◆吉田進選手の「パワーリフティング入門」(パワーリフターのバイブルと言っても過言ではありません) ◆三土手大介選手のジム
  「ノーリミッツ」の「ビデオマガジン」 ◆児玉大紀選手のビデオ「I Love Benchpress」 ◆岩崎輝雄選手のサイト「炎の指導士」 
  ◆ひがおさんのサイト「Best Lift」 ◆トレローさんのサイト「TRAINING-ROAD」 ◆天野君のサイト「猫とベンチプレス」 
  ◆野崎選手のサイト「チーム力姫」  等々

 【初めてのベンチプレス競技】
ということで、日々のトレーニングに関する専門的な部分は上記の諸先輩にお任せするとして、ここでは初めてベンチプレス競技に参加し
ようと思っている方のために、
「申し込み」から「試技」までの流れを簡単にご紹介します。
結構ベンチプレスをやっているけど、身近に仲間がいないので大会出場はふんぎりがつかない、或いはもっと挙がるようにならなけれ
ば出場するのは恥ずかしい、と思っている方もいるかと思います。全然敷居は高くありませんので、是非一度参加してみてください。
すごい記録を残している選手達の多くも初めはそんなに挙がらなかったはずです。決して恥ずかしくはありません、暖かく見守っ
てアドバイスをくれると思います。また一回出れば、必ず次の目標が出てくると思いますし、ただ漫然とトレーニングしていくよりも数倍
おもしろいと思います。

[T.選手登録]
1.まずどの大会に出場するのかを決めます。大会の日程・申込場所・申込期限等は各都道府県の連盟に確認するか、「日本
  パワーリフティング協会」のHPで確認することができます。
2.次に各都道府県の協会に選手登録をしなくてはなりません。通常地元の大会に出場するのであれば、申込時に登録費も添え
  れば大会当日に「登録証」を作成して頂けるでしょう(この辺は各連盟に確認してください)。
3.大会申込書に必要事項を記入の上、大会費(初めて選手登録をされる方は登録費も)を現金書留で郵送することになります。

[U.申込書]
1.上記の申込書の記入事項は以下の通りです。
  @氏名、A生年月日、B自分が出場しようとしている階級、Cカテゴリー(一般、マスターズの別、フルギア・ノーギアの別)、D所属(個
  人登録される方は「個人」と、団体登録される方は「団体名」を記入します)、Eセンター補助の必要有無(ラックからはずす時に
  補助が必要か否かです)、F足台の必要有無(ベンチ台自体の高さは変えられないので、使われる方もいます。後ほどルールの
  ところで説明しますが、踵やつま先が浮いたら試技失敗です)、G大会にかけるコメント(選手紹介等進行役の方が書いてある
  と助かりますし、大会自体の雰囲気も盛り上がりますので一言書いたらどうでしょう)、H事故等の主催者側の免責の確認
  署名・捺印
2.「検量体重」欄、「ラックの高さ」欄、「試技重量」欄は大会当日に記入しますので、ブランクで結構です。

[V.大会当日〜開会式まで]
1.朝食を食べる前に家の体重計に乗ります。リミットに余裕のある方は朝食は採れますが、ギリギリの方は検量が終了するまで控
  えなくては駄目です。リミットを100〜200gオーバーしている程度なら、大会会場に着く頃にはリミット内に収まっているでしょう。
2.大会会場に着いたら、まず大会事務局受付に行き、「登録証」を提示し(選手登録を一緒に申し込んだ方はその旨告げてくだ
  さい。「登録証」を渡してくれると思います)、氏名・階級を告げ「申込書」をもらってください。
3.次は「検量」になります。検量場所で「申込書」を提出し、検量してもらいます。検量後は好きなだけ飲食してもOKです。検量
  でリミットをオーバーしたら、検量時間内であれば再検量可ですので、走るしかないでしょう。それでもリミット内に入らなければ諦め
  るほかありません。オープン参加扱いということで試技だけはやらせてもらえることが多いと思いますが、順位の表彰の対象
  からはずれることになります。但し、階級変更を許容している大会もあります。
4.全国レベルの大会では、「コスチュームチェック」もあります。シャツ(ベンチシャツ)、スパッツ、ツリパン、リストラップ、ベルト、靴について規格内か
  確認されます。またパワーの大会ですと、その他ニーラップ、スーパースーツ等のチェックも行われます。なお、下着はトランクス型、ボクサー
  型は駄目ですので気をつけてください。
5.最後に「申込書」に「第一試技の重量」と「ラックの高さ」を記入して、大会事務局に提出すれば完了です。ラックの高さはパワーライン
  のベンチ台であれば、1cm刻みで調整可能ですので、次回のために自分に合った高さを覚えておきましょう。

[W.大会当日〜試技開始まで]
1.まず自分の出番がいつ頃かを確認しておくことが肝心です。大会の進行によって違いますが、必ずしも軽い階級から順に
  試技を開始するわけではなく、エントリーの人数の関係で、違う階級を纏めてグループ単位で試技をすることもあります。
2.一般的な試技はラウンド制です(各グループの中で、各回の試技の申告重量の軽い方から試技をしていきます)。
3.ウォームアップの開始は「自分の試技の何人前から開始する」と決めておけば慌てずにすみます。試技開始から次の選手の試技
  開始までは大凡1分半〜2分程度でしょうから、それから逆算してウォームアップを開始してください。
4.さぁ、第一試技の開始になりますが、ベンチプレス大会の場合、試技重量の変更は第一試技と第三試技の前だけ認められてい
  ます。第一試技は第一グループの選手は競技開始の5分前に、第二グループ以降の選手は前のグループの第三ラウンド残り5試技
  までに1回だけ変更可能です。また第三試技はアナウンサーが重量を放送する前であれば、2回まで変更が可能です。
5.主審の「バー・イズ・ローデッド(重量がセットされましたの意)」の声と同時に時計が回りだします。1分以内に試技を始めなければ
  なりません。あとは気合を入れて、主審の「スタート」「ラック」の声をよく聞きながら、試技に集中するだけです。

 【おおまかなルール】
ルール改正等もあるかもしれませんので、詳しくは「日本パワーリフティング協会」のHP等で確認してください。
ここでは最低限知っていなければならない、ベンチプレス大会のルールのみを掲示します。

[服装]
1.フルギア(ベンチプレスシャツ使用可)
  
ツリパンを原則とするが、スパッツでも可。全国大会以外の大会では、短パンとTシャツで試技をしても良い。
  但し、短パンはベンチ台についているが、中の臀部が浮いているようなものは不可。
2.ノーギア(ベンチプレスシャツ使用不可)
  
ツリパンを原則とするが、スパッツでも可。全国大会以外の大会では、短パンとTシャツで試技をしても良い。
3.その他
  スパッツ、短パン着用時において、Tシャツはスパッツ、短パンの中に入れること。

[試技]
1.
両肩、両臀部がベンチ面に接触するように仰臥しなければならない。
2.バーは両手共に”サム・アランドグリップ(バーを握る形、親指をバーに添えるだけでは不可)”で握ること。
3.
両足は床面または足台につけること。
4.左右の人差し指間で最大81cmとし、
人差し指は81cmのマークより内側の部分になければならない(マークが隠れること)。
5.バーをラックから外した後、肘を伸ばして主審の合図を待つ。リフターの動きが止まった後、「スタート」の合図がなされる。
6.
バーを胸の位置まで下ろし、バーを一旦静止させ(※)、バーを押し上げる。肘を伸ばした状態までバーを押し上げ静止
  する。主審は肘が完全に伸びきり静止したのを確認して「ラック」を言う。
  (※)案外自分では止めているつもりでも、第三者から見ると「止めが甘い」ものです。初めて参加する方は、大会出場経験者
     に一度見てもらうか、自分でビデオを撮って確認しておくのが良いでしょう。

[反則行為]
1.主審の
合図前に試技を開始したり、ラックをバーにもどすこと。
2.試技中に肩、臀部、手の位置が始めの位置からずれること。頭は必ずしもベンチ台につけなくても良い。足(靴底)は靴の外側
  であれば浮いても構わないが、
つま先や踵が浮いてはいけない。試技中、靴の位置が横方向では靴の幅程度、縦方向では
  靴の長さの半分程度なら動いても(ずれても)良い。
3.バーを静止した後に、
胸上ではずませたり、沈めたりさせながら挙上すること。
4.バーを下ろす位置は、
胸骨の一番下(みぞおちの上)辺りまでとする。
5.
バーが傾くこと(極端な傾きは失敗とみなす)。
6.挙上途中に
バーが下がること。
7.挙上完了時、
腕が完全に伸びきっていないとき(左右バラバラにフィニッシュしてはいけない)。 等々