※このページは攻略を扱っておりません。
※「ザ☆ヘッドマスターズ」レビューそろそろ完成記念に、
どぞ、ご覧ください。
他のサイトでは、このゲームがいかにクソゲーかということをつつと記していますが、
ここは違います。トランスフォーマーという作品自体に愛を持っているがゆえに、
このゲームのがっかりなところを考えていきたいと思います。
まずは、コンボイの謎に到達するまでの私の経験と発売に至ったタカラ的事情を予備知識として
知っていただきたいと思います。
※ネタバレが多数ありますので、後でトランスフォーマーを楽しみたい方は見ない ことをオススメします。
僕が子供の頃、まさにトランスフォーマーは黄金期であった。そのため、有無を言わずおもちゃを
所有していた。
トランスフォーマーはテレビ作品では全部で5つ存在していて(本章参照)、
※注
ここで言うテレビ作品とは、俗に「Generation1」に分類される作品のことであり、
以降のGenerationでは「カーロボット」や「ビーストウォーズ」、今やっているホヤホヤの
作品「マイクロン伝説」などが存在しています。
僕が見ていたとはっきり記憶にあるのが最後の作品である「トランスフォーマーV(ビクトリー)」
なのだが、
それよりも前の作品のおもちゃを持っていたことから、いかにガキなんぞ作品知らず
ともカッコイイおもちゃでさえあれば満足できると言わんばかりの実体験である。
さて、その3年に及ぶ蜜月の後、ガキに特有の今までの熱は何事もなかったかのようにサイバトロンと
デストロンの戦士たちは夢の島といういわゆる埋め立て地に藻屑と消えていったのである。
そして僕はSDガンダムへと不倫していった・・・。
月日は流れ、いっぱしの大学生になったころ、念願のパソコンを購入し、これまたパソコン初心者に
特有なとりあえずインターネットで遊びまくる愚行を繰り返し、一通り、自分が今までに
興味を持ったものについて触れているサイトを飛んで行こうと考えていた。折りしも、パソコンが
心底欲しくなった理由と言うのが「エミュで昔クリアできなかったゲームをクリアしたい!」という
単純なものであり、かつそれを思い至らせたのが友達の家でやった「コンボイの謎」なのであった。
と、いうことで、今のような特別の意識もなく適当にYahooで見て回っていたところ、なんと!
作品の深いことだろうか。単におもちゃをぶつけあっていたガキ時代が恥ずかしい。そしておもちゃを
もっているのくらいならアニメも見とけよ!とのツッコミも生まれるほどであった。そんな衝撃の
再会があったくらいなのだから、当然復刻版トランスフォーマーの存在なんぞ知ったときは、
天地を駆け巡って売ってる場所を探したもんだ。
これで準備は万端である。トランスフォーマーについての愛は、皆さんひくぐらいに知ることが できたと思うので、次は裏事情についてお話ししよう。
「トランスフォーマー」は、タカラとアメリカのハスブロ社が共同で作ったものである(元ネタ
はタカラのダイアクロンとミクロマン)。故に元キャラはタカラの流用であったが、新キャラはハスブロ立案の
ものもあり、それがタカラ側に入ってくるには多少なりのブランクがあった。
つまり、テレビ放映も
日本とアメリカでは同時進行していなかったのである。折りしも、第1作の大人気により、テレビの
続編を劇場公開することが決定され、さらにその話の流れとして、テレビで続編が引き続き放映
された。
だが、タカラ側、つまり日本ではやむを得ぬ事情により劇場版公開を中止
(数年後に公開に至りましたが当然遅すぎるわけでして…)、その中で
第1作の主人公であったサイバトロン総司令官コンボイが死に、新たに2代目総司令官
ロディマスコンボイが誕生したことに触れることができぬまま、第2作目である「トランス
フォーマー2010」の放映に入らなければならなくなった。
そこで苦肉の策として、コンボイが死んだ理由を色々なメディアを通じて伝える方法をとり、
その一環としてファミコンソフトにスポットライトが当てられ、「コンボイの謎」が誕生したのである。
そう、サブタイトルにある「コンボイの謎」とは、 コンボイが死んでしまった謎を君自身の手であかせ!という意味合いだったのである!!!
やっと本章に入ろう。ここからは私が実際にプレイした中で見つけざるを得なかった
悲しきことを羅列している。
皆もハンカチを10枚ほど用意してから読むようにして欲しい。
ちなみに、トラン スフォーマーのテレビは「トランスフォーマー」、「トランスフォーマー2010」、「トランスフォーマー ザ☆ヘッドマスターズ」、「トランスフォーマー超神マスターフォース」、「トランスフォーマーV」 (時代順)の全5作品だ。
このゲームでは、「トランスフォーマー」と「トランスフォーマー2010」が
題材となっているのは上に述べたとおりである。
その「トランスフォーマー2010」の音にノリながら早速スタートボタンを押してみると・・・
速攻タカラさんの残念な行動が目に飛び込んできてしまった。
これら二つの図を見ていただきたい。
これは、スタートボタンを押した事によって、得体の知れない3つの異物がコンボイ
からこのゲームの主人公であるウルトラマグナスに託されている画面である。
さて、もちろん実際にトランスフォーマーの製作に関わっている我らがタカラさんが出したゲームであるのだから、
この光景も作品中の一場面と考えるのが愛好者である私の義務である。そういえば思い当たる節が・・・
タ、タカラさん、早すぎますやっちまうのが!もしかしてこれは、劇場版に出て来た、コンボイ
が息を引き取る際にウルトラマグナスを臨時の総司令官に任命したときに託したサイバトロン総司令官
に代々伝えられてきたマトリクスですかァッ!?いや、そうとしか考えられません。では何が
いけないのか。答えは簡単。マトリクスは一つしかありません。邪推を承知で察するに、一つ
だけコンボイの頭上から発していくのは見栄え的にアレなのではないか、という思いからに
違いありません!プロデューサーのいらん配慮でこちとら悶絶です。
またさらに言えば、そも
そもマトリクスがあるのはコンボイの胸の中です。決して頭上からホーミングミサイルの様に
放たれる代物ではありません。さらに、さらに言えば、このゲーム中ではなぜかコンボイは頭部のみ
しか登場しません。すでに死人、いや死トランスフォーマーだからでしょうか?それとも単に
「コンボイの体って複雑だし勘弁してくれよ」というプログラマーの泣き言でしょうか?
タイトルと同じく正に「コンボイの謎」です。
どう見てもトランスフォーマーではありません。いやいや、ここはタカラさん、我々をびっくりさせる
ようなオチが待ち受けているはずです。・・・・・・そうか!そういうことだったのですか!
どうやらこれはユニクロンのようです。ユニクロンとは、劇場版に出てきた史上最大の
トランスフォーマーで、惑星にトランスフォームします。ズバリ、こいつがコンボイと相打ちになり、
瀕死の重傷を負ったデストロン破壊大帝メガトロンをガルバトロンとして復活させ、
全宇宙支配をたくらむ最強最悪の星間帝王なのです。
しかし、問題はどうして1面から最強ボスを
投入してくるんでしょうか?確かにそれは兵法としては理に適っているかもしれません。が、
しかし、ドラクエVで言えばアリアハンでゾーマが出てくるほどのてんやわんやぶりです。
パーティーは間違いなく瞬殺され、純真な心を持ったお友達は二度とカセットをはめることもない
でしょう。そのくらいにやってることは無茶苦茶です。
ところが、作中での強さ=ゲームでの強さになってないのがこのゲームの幸いなところ(
個人的には思い入れが完璧に崩されて至極残念ですが)。死角をつけば1秒でカタがつきます。
作中では完璧な強さを発揮し、果たして倒す術はあるのだろうか?と思わせるほどだったユニクロンも、
ウルトラマグナスのちゃちな弾で昇天です。
どうやら、これは単なる機械惑星デビルスターらしいです。
な〜んだ、そうだったのか〜・・・って、え? 何それ!?
ザコ敵に明らかに超ロボット生命体でない方々が多数参戦しているのはハードとか
タカラの限界上、しょうがないにしても、まさか1面のボスから
ファンにケンカを売ってくるとは・・・
もうボブ・サップもビックリですよ。
変形後は飛行機が主のデストロン軍団が開発した車メインのトランスフォーマーに、スタントロン
部隊がいます。さらに奴等は5体合体でメナゾールにトランスフォームします。そんなナイスな
メナゾールさんが、ウルトラマグナスをもてなしてくれます。大きさの比率もなかなかにグッド。
タカラさん会心の作ですな!
しかし、弱点はなぜか顔。トランスフォーマーと言えど、やはり顔が
命なのでしょうか?そしてこのリフトは何でしょう?コンボイの贈り物なのか、メナゾールが
用意してくれたのか・・・。敵に塩を送るなど破壊大好きデストロン軍団には似つかわしくありません。
たぶん、タカラさんの贈り物でしょう。
ハッキリ言って、この後ボス戦はすべてこんな感じに
なります。マンネリではありません。修羅なゲームとなってしまったことによるタカラさん
からの懺悔の気持ちです。ありがたく甘んじさせてもらいましょう。
これはちょっとトランスフォーマーの特定に苦しみます。本当にガルバトロンであっているんでしょうか?
しかし、逆算法でこれしか当てはまりませんでした。デバスターはもっと黄色いし、ブルーティカス
は戦車とかが合体しているのでタイヤが見えるはず。プレダキングにいたっては
赤色なわけだからやっぱりデバスターと同じくありえないし・・・。そんなわけでガルバトロンとしか
ありえません。もう断定です。これは誰がなんと言おうとガルバトロンです!多分。
さて、そんな我がまま意のままガルバトロンがどういった攻撃でウルトラマグナスを歓迎してくれ
るかと言いますと、悲しいかなメナゾールと同じです。。。確かに、メナゾールの撃つビームは
直進しかしませんが、ガルバトロンのビームは斜めに直進します。それだけです。それだけか!
と思っていると、なかなかどうして。結構弾に当たって死んでしまうものです。みくびっていました。
そうです。これは修羅のゲームなのです!一寸先は闇、注意一瞬怪我一生、だろう運転よりかもしれない
運転!ここは一つ弾の弾道を予測して攻撃するほかありません。皆さんもがんばってください。さすが
新破壊大帝。初期にメガトロンの部下・要塞参謀として登場させられた無念さを晴らすような活躍です。
これが一番の間違いでした。ガルバトロンじゃなくて、コンバットロン合体戦士のブルーティカス
なのでありました。
・・・そういわれればそう見えなくも・・・見えねぇよ!!
どう見ても胴体が生物的なつくりにしか見えない。ヘリや戦闘機が合体したとこれが
見えるのはこれを作ったドット師様のみとお見受けしますがいかがですか?
しかしこれがブルーティカスとは・・・。せっかくスクラップ場から集めて
命を吹き込ませたある意味創造主のデストロン航空参謀スタースクリームも不憫でなりません。
お次は、出ました!我らがメガトロン様です。先にも書いたとおり、メガトロン様とガルバトロンが共演
している時点ですでにアレなのですが、まあ、ネタ切れだったから、ということで
懐かしいし笑って許してあげましょう。
さて、これはガルバトロンとは違って正真正銘メガトロンだと
断言できるほどにグラフィックは良いです、ハイ。ガルバトロンと同一人物のためか、攻撃パターンも
同じです。さらに、ガルバトロンの項で述べたとおり、ガルバトロンは初め、メガトロンの部下として
登場したわけですから、当然メガトロンのほうが後のステージのボスとして登場しています(スコアを
見ていただければ一目瞭然ですね)。そのせいか、ガルバトロンはメガトロンの生まれ変わった姿にも
かかわらず、パワーアップを微塵も感じませんでした。
もちろん、弱点は顔です。
おかしいですね・・・。作中でメガトロン様が顔を気にしていたことはなかったんですが・・・なんて
ツッコミはやめておきます。要は、「目立った弱点の無いトランスフォーマーに無理矢理弱点を作ったら
顔になった」ってところでしょう。
さて、都合で先に最終ステージのボスを紹介いたしますと、これがなんとデストロンシティーベースの
ダイナザウラー!これも一目見てわかるほどにハッキリとしています。大きさは、普通のトランスフォーマー
(メガトロン様)や合体兵(メナゾール)と同じなのが気に食いませんが、そんなことを言っていては、
そもそもウルトラマグナスとメガトロン様の大きさが同じだろ!ということになってしまいます。
つまり、現実的には大きさがあっているのはメナゾールとブルーティカスだけです。もうどうでもいいです。
そうこともあります。きっと戦隊もののように倒したと思ったら本部からエネルギー波をくらって
巨大化したみたいな設定です。
で、ダイナザウラーについてなんですが、攻撃方法はやっぱり
同じ。ただデカイだけあって、弾が比例して大きくなっているくらいのもんです。もちろん、弱点は
頭部です。今回はどうぞ撃ってくださいと言わんばかりに目立って光っていますね。喜んで集中砲火
させてもらいましょう。
・・・もうかえすことばもありません。 何ですか、これは?
「『何ですか、これは?』って、デストロンのエンブレムだろ?それがどうしたのさ」ですって!?
それくらい私にもわかってますとも。 問題は、
戦えません!超ロボットじゃありません!生きてません!トランスフォームしませぇぇぇぇん!!!
そんなデストロンエンブレムをよりにもよってステージボスに起用するとは、
かような屈辱を受けてはご先祖様に申し訳が立たぬ。かくなる上は・・・。
って、 自決したくなりましたよ、ホントに。パパ、ママ、ボクが死んだらタカラを訴えてください。
さて、ゲームスタートするとすぐ死ぬのは通過礼儀として、そこからは先は目立ったものは 無いな・・・と思ったらありました。
あるステージのボス直前にいきなり生首コンボイ司令官が!思わず「ここは水木しげる博物館か!?
」と思ってしまいました。
なぜ何の前触れも無くコンボイ司令官が首だけで「コンニチワ」
なんでしょうか?不甲斐ない2代目総司令官を折檻しにわざわざ冥土よりお越しいただいたんでしょうか?
もちろん、画像はタイトルで出て来たコンボイ司令官の頭の流用です。
あああ!
申し訳ありません、コンボイ司令官。ウルトラマグナスがショボイのも全部私めの責任でございます。
私がもう少しアクションゲームに強かったら・・・。でもここだけの話、ちょっとだけ
タカラさんのせいでもあるんですよ・・・。
ああっ!ウソ!ウソです!すべて私が
ゲーム下手だからです!ハイ、デストロン軍団を全滅させるために、このウルトラマグナス、全身全霊を
もって戦い抜きます!(・・・ロックマンシリーズオールクリアできるほどの腕はあるのに・・・)
なんと、あるステージではワープボーナスのための伏線キャラとしてデストロン航空参謀で、 あの手この手でメガトロンを蹴落としデストロンリーダーになろうとしていたスタースクリームが登場します。
あれ?スタースクリームはガルバトロンに転生したメガトロン様によってデストロン新破壊大帝 戴冠式の式典の真っ最中にカノン砲で跡形もなく抹殺させられたんじゃなかったっけ・・・?
ここまで完璧に始末されたトランスフォーマーも例がない(コンボイ司令官は静かに息を引き取りました
ので)、というほどのやられかただったのですが、実際「トランスフォーマー・ザ・ムービー」では
破壊大帝に君臨したとはいえその短すぎた命に未練があるのか、いまだ幽霊としてさまよっており、
ロディマスコンボイ(というか、マトリクス)によって破壊されたユニクロンの画策によって
もう一度その命を吹き込まれるにいたるほどですから、そんなもん、ゲームに出てきて当然、と。
そうかそうか〜。気が利くねぇ。
でも、多分プログラマーを始めとしたゲームスタッフは
たぶんこういう事実を知りません。
コンボイ司令官にカツを入れられて、進んでいくと、なんと!隠し部屋の中にいたデストロンを 倒してみれば・・・
そうです!あのメガトロン様が現れたではありませんか!これは一体どういう腹づもりなんでしょうか?
メガトロン様の言いたかったであろうことを翻訳してみましょう。
「ウワハハハハ、この
メガトロン様があのにっくきコンボイを抹殺してやったのだ!サイバトロンのバカどもよ、すぐに
お前らもコンボイに会わせてやるから楽しみに待っておれ!ワハハハハ・・・」
・・・といった
ところでしょうか。 そうです!つまりここでコンボイ司令官の死の謎が解明されてるじゃありませんか!
そうか〜。ただクリアするだけじゃまったく謎なんて解けない仕様にしているとは、さっすが
タカラさん!もう勘弁してけろ。私はまだ攻略ページ見て事なきを得たからいいものの、実際
ファミコンでそれを知らずにクリアした人なんか刻の涙を見てますよ。 あ、クリアした方の
大多数はそうか。って言うかこれも私のこじつけだし。元ネタ知らなきゃ永遠に「コンボイの謎」
ですわな。
それなら初めから出てきてくれよ、総司令官!と言うのはやっちゃいけないのがお約束。 それにもし出てきてくれたとしても、ウルトラマグナスと比べて何のパワーアップもしていない ので全然意味なし。まさに単なるごほうび。
そしてロディマスコンボイは2週目でさらにきつくなったデストロン軍団の攻撃により、ウルトラ
マグナス以上に屍の山を築いていくのであった・・・。
さて、「ザ☆ヘッドマスターズ」レビューでは説明書もきちんと紹介したので、
こっちも説明書から何かお伝えすることは無いかと開いてみると、3ページ、プロローグのところに
『今や地球は、その豊かな資源を狙いに征服を企む悪の軍団、「デストロン」により、絶体絶命のピンチに立たされていた。
地球を愛し平和を守るため「サイバトロン」は「デストロン」に戦いを挑んだ。
しかしその闘いの中で、「サイバトロン」総司令官コンボイは傷つき倒れた。
瀕死の「サイバトロン」総司令官コンボイは、スクランブルシティーの指揮官に シティーコマンダー、ウルトラマグナスを任命し、コンボイの体内に収納されていた「マトリックス」 を手渡した。
ウルトラマグナスは総司令官コンボイの命を受け、地球の平和を取り戻すために敢然と「デストロン」 に闘いを挑んでいった。』
………
コンボイの謎、説明書にて解明してる!!!
そうです!このゲームはコンボイの謎を解明するためのゲームではなくて、
自分のトランスフォーマーへの愛を確かめるためのタカラからの試練
だったのです!!
やったぜ! ビバ、タカラ!
さあ、皆さんも一緒にご唱和ください!!
1,2,3、……ごフッ(吐血)
ご清聴、ありがとうございました。ご意見・ご感想はこちら まで。なお、ロムイメージの配布は行っておりません。また、ロムイメージについての質問をされても お返事いたしかねますのでご了承ください。