恋の罠を仕掛けましょう
”好きだよ”なんて言ってあげない。
君から言わずにいられないうように、罠を仕掛けてあげる。
ばれるようなヘマは、ボクはしない。
絶対に手に入れたい。
大好きな君を…………。
同じクラスで、席が隣。
すごく嬉しいけど、すごく嫌でもある。
君の色々な姿を見ることは出切るけど、ボク以外の誰かと仲良くしてる君は見たくない。
楽しそうに笑ってる。
ボク以外の人と話して、そんなに楽しい?
嫉妬なんて言葉じゃ片付けられない、ボクの激しい感情。
「ねぇ、エージ」
用事もないのに、話しかける。
「にゃににゃに〜?不二♪」
友達と話してるのを中断して、ボクのとこに来てくれる。
こんな些細なことで嬉しい。
「ん〜、何もないんだけどね。エージが可愛いからつい読んじゃった」
「にゃんだよ、それ〜!!不二のいじわる、いいもんね」
プーと膨れる。
そんな子供っぽい仕草がとても可愛い。
もっと、君の色んな姿を知りたい。そう思ってしまう。
文句を言いつつも、離れようとしない。
さっきまで、他の子と話ししていたといのに。
ボクの側に居てくれる。
そんな彼に付けこんでいる、ボク。
ボクは最悪かもしれない……。
「ボクのこと嫌いになった?向こうに行くの?」
意地悪く聞く。
エージが、ここから離れないとわかってるのに。
「んー…そんなことないよ。もう……」
恋愛に駆け引きは必要。
ボクが優位にたっていたい。
どんなことをしても、離さない。
君を傷つけても、一人になろうがボクは構わない。
君が、ボクだけのものになるのなら。
放課後の部活。
ゴールデンコンビと呼ばれる大石とエージは、いつも一緒にいる。
練習も一緒にしなければならないのだから、仕方ないといえば仕方ないのだが。
一緒にテニスをしてるだけだとはわかってるけど。
ボクの方に意識を向けさせたい。
試合を終えて、嬉しそうにボクの方にやってくる。
ダブルスで、この二人が負けることはほとんどない。
普段は優しく迎えてあげるけど、今日はそうしない。
うまく、エージを避けて手塚の方に近寄って話しかける。
”不二”と呼ぶ声に気付かないふりをしながら。
悲しそうな表情をしているのが、手に取るようにわかる。
もっと、ボクでいっぱいになって……。
そんな感じで、今日はぞっとエージをさり気なく避けていた。
ずっとこっちをチラチラと見ている。
(でも、まだダメだよ)
部活終了後に、ずっと避けていたエージに自分から話しかける。
「エージ、帰りにどっか寄って帰ろうか?」
「うん!!行こう♪」
さっきまであった、不安げな表情が一瞬にして消える。
自分の一言で、一喜一憂するエージ。
嬉しい、と思う。
「不二、だーい好き♪」
「そうだね」
笑って流す。
冗談でも、ボクから言わないようにしてる。
もっともっと、罠を仕掛けてあげる。
でも、それに気付かせてはあげないよ?
本当が、縛って・監禁して閉じ込めていたい。
誰の目に触れないように。
ボクしか、君の目に映らない様に。
でも、そんなことはしない。
君から、ボクに縛られたいと思うまで。
ボクがいなきゃ、生きれないようになるまで。
それまでボクは、どんな非情な罠でも仕掛けられる。
君に、罠を…………
===================================================================
2000 hit
のフレイヤ様からのリクでした〜。
不二が真っ黒ということで、黒くしてみました☆でも、エージはいつも不二の罠にはまってそうでよね〜(笑)
不二は基本的に策士家ですから♪
基本的には甘いということで(笑)どこがだ(苦笑)
back