見えない壁
「っていうのはどう?いい感じだと思わない」
「思わん。この忙しい時にくだらんことを言うな」
「ひっどーい!!せっかく(暇だから)考えたのに。それに、忙しいのは手塚だけ。ボクは暇」
「なら帰れ」
「いや」
「じゃ、静かにしてろ。……しかし、不二は俺と別れたいのか?テニスもやめるとか?」
「まさか。だって、ボク手塚のこと大好きだもん。一生付きまとう」
「怖いな」
「でも、時々不安になるよ。もし、ボクがテニスを止めたらって…」
「俺は、もしとかいうのは嫌いだ」
「…ごめん」
「それに、俺だって不安だ。いつ、テニスを出来なくなるかわからん。
その時…お前が側にいてくれるか、不安でしかたがない」
「いるよ。絶対に。当たり前でしょ!?ボクはテニスしてる手塚が好きだけど、ボクは手塚自身
が好きなんだから!!」
「だろ?だからお前も不安になんかなるな。俺も、不二自身が好きなんだから」
「うん!!そうだね♪」
「わかったら、静かにしてろ」
「う〜ん、わかった」
「いい加減な返事だな」
手塚はまた仕事に意識を向ける。
じーっと見つめてる不二。
「気になるんだが…」
「じゃ、早く終えてね」
「……わかった。もう帰ろう」
「あっ、ごめん。邪魔だった?怒ってる?」
「怒ってなんかない。お前が見てると集中できん」
「ごめん」
あまりにもしゅんとして、可愛い。
「謝るな。俺が、お前を待たしてるのが嫌なんだから」
「そうなの?」
「あぁ」
帰り道。
不二は手塚に言った。
「あのね、ボクが手塚の理想になる自信はないけど、手塚がボクの理想だって自信はあるからね」
にっこりと満面の笑みを浮かべ、幸せそうに言って帰っていった。
残された手塚は…………。
「不二は俺の理想以上さ……」
手塚も幸せそうに笑っていた。
さて、ラストです。
なんか無駄にラブい話しになってしまいました。
始めはもっとシリアスか、ギャグだったんだけどね〜。予想外でした。
どうも、塚不二を書くとラブラブなのが書きたくなってしまって仕方がありません。
ふ〜、どうも手塚の方が不二にまいってるみたいです。
愛することは素晴らしい……(あほ)
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