なんで









なんで、そうしてって疑問をぶつけられたら、どんなに楽か。

苦しい気持ちを、助けてほしい。







「手塚…」

「どうした?」

部活終了後、手塚は今日の練習事項を日誌に書きとめている。

その前に不二は座って、手塚が仕事を終えるのを待つ。

「なんでもない……」

「そうか。もうすぐだから待ってろ」

「…うん」

何時の間にか、不二は手塚と帰るようになっていた。

どちらが先に言い出したのかわからない。

どちらからも、言ってないかもしれないし。

あやふやな関係。

普通は、友達なら一緒に帰ることは当たり前なんだけど…。

手塚が知っているはずなんだ、ボクの気持ちを。

『なんで』って口に出したら、壊れてしまいそうで…。

でも、言わなくちゃ何も始まらない…!!

それに、今日は手塚の誕生日。

こんな日に、こんな気持ちのままでいたくない!

今日、手塚を誘ってた人が大勢いたのはボクも知ってる。

いやでも、手塚のことは見てるから。

それらを全部断ってボクと帰るのは……。

少しくらい、期待してもいい………よね?

「なんで、手塚はボクと帰るの?なんで…待ってろって言ってくれるの…?」

手塚は、いつもと同じ表情を変えることはない。



(もう、これで終りなのかな……)



「不二」

ビクっと、体が震えるのが自分でもわかる。

でも、不二が予想していたのとは違っていて……。

「お前が好きだからに決まってるだろ?それとも、俺の誕生日を祝ってくれないのか?」

意地悪く聞いてくる。

ボクが手塚のこと好きだってこと、知ってるくせに。

悔しいけど…………。

せっかくの、誕生日だもんね。

「誕生日おめでとう!ボクも大好きだよ」

最高の笑顔で………………



手塚、誕生日おめでとう…。
7日は沖縄に行ってて、UPすることが出来ませんでした。
反省します。
で、なぜか塚不二でした(笑)
塚海の予定だったのにな〜、って感じです。
話が短いのは、目をつぶってやってください…。



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