PAINFUL


「ねぇ、英二ぃ。どんな気分?」
 
不二の囁き声。英二の耳を甘噛みする。

「英二。なんか喋ってみなよ?」

 クスクスと笑う不二。

 でもその目が笑っていない。

 その目は、英二をまるで獲物をみるような目。

 歪んだ色を映し出した不二の目。

 不二の目に映っているのは英二だけ。

 英二の濡れた唇に 不二はそっと人差し指で触れた。

 



 喋ることの出来ない俺。


 声を出すことを許されない俺。

 

「愛しているよ・・・」

 不二は唇を重ねてきた。俺は目だけを動かして 自分の体を見た。

 俺の体に刻まれる無数の紅い刻印。

「大石とヤル時も、こんな感じなの?」

 ギシギシとベッドの上で 不二は腰を揺らす。

 痛い 痛い 痛い

 そんなにきつく 痛くしないで 俺の中を壊さないで

 俺が大石とキスしている場面を 影で不二に見られた。

 俺が一人で夜道を歩いている時、不二が現れた。

 不二は淡々とした口調で言った。その口元には不敵な笑みがあった。俺の目から涙が出そうになった。

「不二・・・!あのこのことは誰にもーーーー」

「黙っててあげるよ?ただし口止め料はしっかりと貰わなきゃね?」

 口止め料?

 俺の唇を塞ぐ不二の唇。

 俺の力のない舌をきつく吸い上げる不二の舌。

 俺の口から溢れ出てくる 俺と不二の唾液。

 これは不二が考えたゲーム。

 不二とヤル時 俺は人形になる。

 人形は何も喋っちゃだめ。声を出しちゃだめ。体を動かしちゃだめ。

 俺の意識はここにはないと、そう思いたいのに・・・・

 痛い。痛い。痛い。痛い。







 不二の腕が 
 不二の指が
 不二の爪が
 不二の舌が
 不二のモノが
 不二の心が・・・・痛い・・・・・・!






 

 「俺の可愛い人形の英二・・・可愛くて仕方ないよ

 英二を壊したくてたまらない・・・・」

 英二の声にならない叫びが 不二の欲望をさらに膨らませていく。



































 
 壊したい。

 英二の全てを壊したい。

 英二を愛しているから

 英二を独占したいから

 英二を

 英二を

 君を壊したい・・・・・







 「BAD END」

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私が頼んで書いてもらった小説です!!
白神さん、あなたは何て素晴らしい人なんでしょう・・・・・・・・。
私の趣味を良く理解してくださってくれてるわ!!!


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