★ロストマジック RTS 2006年1月19日 タイトー

箱の裏にアクションRPG、公式サイトにもアクションRPGと記されているが、どう見てもRTSです、本当に…。
RTSは苦手なんだよなーと思いつつも、魔方陣グルグル大好きならやっぱり買ってしまうそんなゲーム。
ところで、RTSはリアルタイムシミュレーションの略だとばかり思ってた時期があった。ストラテジーじゃねーか!

ジャケ買い。そんな言葉がある。私はゲームでそんな買い方をした事は無いが、これのジャケ買いはアリだと思う。
作画監督がジブリや「となりのトトロ」の人だとかで、なんとも和む絵だと思う。・・・ゲーム中はそうでもないんだけど。

プレイヤーは魔導師、タッチペンは魔法の杖、下画面に魔方陣を描いて魔法を唱える。これが今作の最大のウリだ。
この時点で気持ちが揺らいだ人はもう買いだろう。こんな文章読むまでも無い。お店へ向かって光の速さでダッシュだ。
で、タッチペンは魔法を使う以外に、主人公(アイザック)等への指示を出すのにも使う。指示と書くと難しい思うかもしれないが、
実際は何処に移動させるかをポインティングするだけのシンプルなもの。コマンド選択みたいなものは無い。
もっと単純に言うと、敵へ向かって進行させるか戻らせるか、それだけ。だからRTSが苦手でも大丈夫なのだよ、ワトソン君。

しかし、操るのはアイザックだけではない。最大9体の仲間を操ることができる。仲間になるのは人ではなく魔物だ。
ここがもう一つのポイントとなってくる。魔物は戦闘中に捕獲する事によって仲間にできる。言わば手下だ。
魔法で魔物を操ってると考えると魔導師っぽくて素晴らしい。勝手に動いちゃうとことかも、それで補完できる。

魔方陣はルーンと呼ばれる記号を描く事で発動する。ファンタジー物によくある複雑なものではなく、
一筆書きで終わるシンプルなものが数種類あるだけだ。円陣も書く必要は無いので、ちょっとガッカリした。
だが、ルーンを連続して描くダブルーン、トリプルーンという物が使えるようになると、組み合わせによって
数百種類の魔法を出すことが出来るので、数の心配などは不必要。というか、多すぎて全部は覚えてられない。
認識率は結構高いが、出来るだけ巧く描いたほうが魔法の効果がUPする。この仕様は魔導師な気分が高まり良かった。
速く描いて連発するか、丁寧に書いて一発で決めるかの選択をリアルタイムに迫られるのも面白い。
とにかくルーンを描くだけで楽しいと思う。Lボタンで方陣を呼び出し、ペンでズバっと描く。テンポが良い。
ちなみに、上で魔方陣グルグルの名前を出したが、魔法の名前だけを見ると魔術師オーフェンっぽい。

一回の戦闘は制限時間(5分が多い)が短いこともあり、すぐに終わる。始めるのが億劫にならずにテンポ良く楽しめる。
携帯機向けであると言えるだろう。だいたいの戦略シミュやRTSは一回一回の戦闘時間が長めだからね。
リトライしやすいせいか、難易度は高め。でも、戦略性が高いってわけではない。RTSなのに死んで覚える系だと思う。
初見で一度も全滅せずにクリアできた人は誇っても良いと思うな。まあ、投げ出すようなとこは無いはず。

話は可もなく不可もなく。世界を壊そうって悪い奴が居るので、主人公がそれを打破しようっていうよくある話。
ただ、マルチエンド(3種)となっているので、2周目以降をやる時のモチベーションアップには良い。

通信対戦が可能で、実はサードパーティ初のwifiコネクション対応作品。やれたら面白いだろうなあ。
現時点でDSの機能を生かしたゲームをしたい奴は買っとけ。これから同じようなゲームは増えてくるだろう。 
グルグルはギャグが好きな人が多いんだろうけど、ククリになりたいなら買っとけ。 (2006/9/13)

トップへ  レビューへ