2003.6.18
結婚してから早や二年半。なかなか我が家にこうのとりさんが来てくれないなぁと思いながらも、毎日安穏と過ごしていたある日のこと。
「今晩は夕食にカレイの煮付けを食べよう」と思い立ち、早速カレイをスーパーで買ってきた。
ところが調理直前になって、旦那が「オレは煮付けよりも揚げた方が好きだな〜」と言い出した。
揚げたカレイにもみじおろしを乗せ、ポン酢をかけて食べる…。おぉ〜、想像してみると確かにその方が美味しそうだ。予定を変更してカレイの唐揚げにとりかかる。
ところが我が家の揚げ物専用鍋(通販で購入した楕円形)は小さすぎて、カレイが丸々一尾入らない。頭に思い描いたカレイの唐揚げを食べたい一心で、私は重たい中華鍋(取手付)を引っ張り出してきた。これならキレイに揚げられそうだ。
中華鍋に油をたっぷり注ぎ、片栗粉をまぶしたカレイをすべらすように入れると、あっという間にきれいなキツネ色になった。
「やるじゃん、私」と出来上がりに満足して油断したのがいけなかった。鍋からカレイを出そうとしたその時、腕が鍋の取手に当たってしまった。「あっ」と声をあげる間もなく、中華鍋はぐわん!と回転し、さっきまでカレイを揚げていた油が私の両モモを襲ってきた。その瞬間皮膚がジュワッと焦げるような感覚がして、とっさに風呂場へダッシュした。この時の私は、普段ののろのろした動きからは想像もつかない位素早かったに違いない。
風呂場へ飛び込み、ジーンズの上からシャワーで冷水をかけ続けた。そのうちビリビリ刺すように痛くなってきたので、おそるおそる水をかけたままジーンスを脱いでみると(濡れたジーンスはとっても脱ぎにくいのだ〜)、両モモは真っ赤にはれていて、ただでさえ太いモモが更に強烈になっていた。一刻も早く病院に連れて行ってもらわねば…。
ふとキッチンに目をやると、旦那がケナゲにも私のぶちまけた大量の油をふきとっている。そして目に入ったのが、揚げたての美味しそうなカレイ。
「……食べてから病院いこか。」
両モモを火傷で真っ赤にしながらも、食欲には勝てなかった。食いしん坊バンザイ!
モモを水から離すとピリピリ痛くて我慢できないので、パンツ丸出しでぬれタオルをあてたまま、美しく揚げたカレイを食し、満腹になった後で病院にかけつけた。
「あらら〜、これは深度2だね。しばらく痕が残るね。」と言われ、10日程毎日通院する羽目に。
食い意地が張ったばかりに痛い目にあいました。
さて、この事故の何が「運命」なのか。
実はこの時、両モモ以外にも左手と左足先にも火傷を負ったのである。
毎日片道25kmの通勤にバイクを使っていたが、左足先に火傷をしていてはシフトチェンジができないので、怪我が治るまでは電車通勤となったのである。
すると数週間後にこうのとりさんがほのちんを運んできたのだ。
そういえば、会社までの道のりは長い上に、バイクに乗ってる間の体への衝撃は思った以上に激しい。少々のわだちでも段差でも、むしろその衝撃を「うひょ〜っ」と楽しんで走っていた。
ずっとバイク通勤してる間に、もしかしたら受精してた卵も激しい衝撃で子宮内にへばりつていられなかったのではなかろうか。友だちにこの話をしたら笑われてしまったが、どうしてもそんな気がしてならない。
とにもかくにも、ほのちんはこうしてやってきたのである。