理想のタッグチーム



週刊プロレスNo.962のエッセー・ストリートにてタッグマッチ及びタッグチームについての話が載っていました。

ここでは“タッグマッチはプロレスならではのものだ” とした上で、タッグチームは分類すると
1、スーパースター同士のドリームチーム
2、似た者同士を組ませる相乗効果型チーム
3、1+1が3になるタッグ屋同士のチーム
4、 スーパースターとそれをサポートする者との“夫婦型”チーム
5、 有望な若手同士を組ませる「ステップアップ型」チーム
と大きく5つに分類できるという考え、また筆者個人の極論として“真の名チーム”と呼べるのは長州力&アニマル浜口 と 龍原砲だけだ、と言っています。その後で鶴田・天龍・長州の例を挙げてその理由についても書かれています。
なかなか興味深く読ませていただきました。



さて、ここからが私の考えですが、私はタッグチームの分類方法は二つで構わないと思います。その二つというのは、
1、タッグ専門屋
2、トップシングルプレイヤー + 女房役
の2種類です。

現在の日本プロレス界で言うと、1、は小島&天山や中西&永田や大森&高山です。同世代で、シングル王座にはまだ手が届きそうにない、という2人が組んでいれば、タッグ専門となります。というか、ファンの見方として「シングルでは期待できないけど、タッグでは期待できる」となるわけです。
2、としては橋本&飯塚や三沢&小川が該当します。チームリーダーがハッキリしているわけですね。


さて、では小橋&秋山のようなトップシングルプレイヤー同士のコンビというのはどうでしょう?ここではプロレス激本第4号のターザン山本氏の発言を見てみます。
タッグというのは、どちらかが強くてどちらかがちょっと落ちるくらいの方がいいわけ。
でも、小橋と秋山は両雄が並び立ってるでしょ。だから、小橋と秋山のようなタッグは、馬場さんは一番ダメだと言ってたんだよね。あまりにも2人がハイレベルにあると、見る方が感情移入できないんだよ。
その辺を三沢は心得ているから、小川とのコンビを組むんだ。三沢、小川組の方が感情移入しやすいでしょ」

つまり、強い者同士が組めば“いいタッグチーム(強いタッグチーム、ではない)”になるとは限らないわけです。
それどころか、どちらかが無理矢理女房役に回されてしまいます。先程のターザン発言の続きを見てみましょう。
馬場さんは小橋と秋山のコンビをやめさせたがってたんだよね。
なぜかというと、今のままではどうしても秋山が小橋の下になってしまうから、独り立ちさせて三冠挑戦をさせることができないわけですよ。秋山が小橋とタッグを組んだために、ものすごい勢いでシングルのチャンピオンに近づいていたのが逆に遠のいてしまったわけ。
それを馬場さんは悔いていたよ。秋山は大損したね、と」

※馬場さんがこういう発言をする時は、必ず記者に「書くなよ」と念を押していたそうです。馬場さんが亡くなったからこういう発言を載せたのでしょうが、あまりフェアではないかもしれませんね)
秋山のチャンピオンカーニバルでの成績や三冠挑戦回数を考えると、シングルプレイヤー・秋山にとっては、バーニングというのはマイナスだったかもしれません。


話をタッグチームについてに戻します。
上の1、と2、を兼ね備えたチームが私が理想とするチームです。

日本ではそういうチームはあまり無い様な気もするのですが、アメリカWWFではショーン・マイケルズ&ディーゼルというコンビがありました。
このコンビは試合の8割方をショーンがコントロールしていました。大体はショーンは一方的にやられる(受けのレスラーですから)、が最後はショーンがやられているスキをついてディーゼルが一撃、そしてショーンが丸め込む、というパターンを得意(?)としていました。
ショーンの試合コントロールの天才ぶりが発揮されるあたりが私好みのチームでした。

ただ、あまりにも試合の型が決まりすぎているチームはダメです(難しいですね)。
その典型的な例としては、現在WWFでタッグの頂点に立っているニュー・エイジ・アウトローズが挙げられるでしょう。
彼らは、最初は調子良く攻める ―> ロード・ドッグが捕まる ―> かなり長時間捕まる ―> なんとかビリー・ガンにタッチ ―> ビリー大活躍 ―> 試合はクライマックスへ、 というパターンの試合しかしません。つまり、クライマックス以外はどの試合も殆ど同じなわけです。これではベビーフェース末期頃の蝶野のようなものです。いずれ袋小路に入ってしまうでしょう。



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5度目の小川vs橋本



4月7日の新日本プロレス東京ドーム大会で、通算5度目の小川vs橋本の一騎打ちが決定しました。
このドーム大会は、開催が発表されたのが2月に入ってからですから、実質2ヶ月の期間で6万人の観衆を集めることとなります。この辺りの集客力は、新日本プロレスならではでしょうね。

この大会のメインは(試合順でも観客の期待感でも)小川vs橋本で決まりでしょう。
昨年の1・4以来、3度目の対決。さすがに連発し過ぎじゃないかという気もしますが、現在のプロレス界で最も“殺気”を感じさせてくれる組み合わせですし、期待はしてます。


ところで、最近の新日本の興行形体は、かなりアメプロ化してきていると思います。
アメプロの興行形体とは、毎週月曜のレギュラー番組でストーリーを作っていってPPV大会にてストーリーを最高潮に持ってくる、というものです。
こういう形は日本でも、地方興行で前哨戦をやって大会場でタイトルマッチ、という形で行われてきました。
しかし、最近の新日本では「ストーリー作り ――> ドーム興行」という構造がかなりハッキリと表れています。特に地方興行に参戦しない小川はもっぱら“乱入”をしたりしてますが、あれはストーリーを作るための肩透かしで終わることばかりで、あまり好きになれません。もっと毎日試合をしている選手が評価されるべきだと思います。


さて、試合ついても予想してみます。
私はもう一度小川が勝つと思います。というか、橋本は勝てない。というのも、橋本のダイエットが中途半端(小川のデビューからの肉体改造に比べると)なのと、橋本の手足が短い(身長差以上に短い。リーチ不足は決定的)のが私にそう思わせるのです。
ストーリー的にも来年の1・4くらいまで引っ張った方が稼げると思いますし。大仁田に登場する隙を与えない意味でも、その方が得策でしょう。
まあ、猪木や藤波が試合に関ってくるようなことは、しないで欲しいですけど。



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タッグ王座の在り方



昨日、全日本プロレス神戸大会に行ってきました。興行的に目玉となっていたのはメインの世界タッグ戦・ 小橋&秋山vsベイダー&ウィリアムスだけで、試合内容的に良かったのもこのカードだけだった、という大会でした。
私は一生懸命に小橋組の応援をしていたのですが、あえなくベイダーのチョークスラムによって小橋がピンフォールを奪われ、小橋はタッグ王座から陥落、ベイダーが五冠王となりました。

さて、なぜ私が小橋組を応援していたかというと、「世界タッグ王座の権威づけ」を小橋と秋山にしてほしかったからです。
このコンビなら、いわゆるいい試合というのを、キチンとやってくれるでしょうから。


基本的に、コロコロと王座が移動しててはベルトの価値というのはなかなか高まりません。が、タッグのベルトというのは“新軍団の印象づけ”などの為に、しばしば軽く扱われるのです。

FMWの6人タッグベルトが典型的な例ですが(すごく目まぐるしく王座が移動する)、メジャー団体でもよくあることです。
新日本の小島&天山とか、全日のTOPとかがそうですね。逆に、いいチームなのは橋本&平田とか川田&田上とかでしょう。

安定した長期政権を築いていれば、タッグのタイトルもシングル並みの価値を出すことが可能だと思います。今のタッグベルトは、シングルベルトの価値に引っ張られるような形で何とか保っているというのが実状と言えます。
今後、そういったベルトの価値をあげてくれるようなチームが登場することを願いたいですね。



ついでにもうひとつ言いたいことを。
私が昨日小橋組を応援していたもう一つの理由として、「J.スミスの立場」というのがありました。
先シリーズ、スミスはベイダーとのコンビで世界タッグに初挑戦しましたが、順当な結果として小橋組の前に破れさりました。で、今シリーズは話題性タップリの状況でベイダー&ウィリアムス組が挑戦。

これで殺人皇帝コンビがベルト奪取したら、スミスがあまりにも可哀相じゃないですかっ!

が、先程書いたとおり、殺人皇帝がチャンピオンになりました。さらに今シリーズ、スミスは再びアジアへと戻されてしまいました。パートナーはキマラ、……これも悲しい。 さらに昨日はセミで、あっさりと田上のノド輪でピンフォールされました。あぁ、本当に悲しい……。
すばらしい選手だけに、J.スミスの今一度の奮起に期待したいです。



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OWFって何?



今回はかなり趣向を変えまして、学生プロレス団体・OWFについて話してみたいと思います。

学プロですから基本的にはローカルですし、営業力とかも正規のプロレス団体とは比べ物になりません。
というわけで、ここでは作者自身の身近なことについてしかお話できません。よって、これまでのコラムとは大きく異なり、作者の日記的要素がかなりのウェートを占めております。
結構長文となりました。覚悟して読んでください(笑)。



私が初めてOWF(正式名称:大阪学院大学プロレス研究会)に出会ったのは昨年の秋、ちょうど私が通っている大学の文化祭にOWFの興行がやって来た。興行といっても、グラウンドの一角にリングを設置し、見物代無料というもの。
何となく学プロというものの存在をあまり認めていなかった私は大した期待もせずに、
「せっかくだから、見とくか」
といったC・越前的な軽い気持で見ることにしました。

が、が、しかし、しかし!! 私は想像以上のものを目にすることとなったのです。

とりあえず私が一番注目した選手は「ライジングキッド」選手。
試合開始前に各選手が準備運動的なことをしていたのですが、その中でロープワーク(ロープを往復)のスピードがケタ違いで速かったのがこの選手。顔にはハヤブサのマスク。「おぉ、これはスゴイ空中殺法の使い手なのかな?」私はほのかに期待しました。
そして、その期待は現実のものになったのです。キッド選手は、ちょっとやせている点を除けば、初代ハヤブサとほとんど同じ動きをする選手だったのです。フィニッシュはファイアーバード・スプラッシュ(!)。私の位置から一番近いポストに乗って、夕陽の逆光を浴びながら回転する様は、学生プロレスの域を完全に越えていました。私は大いに感動してしまいした。
もちろん他にも色々と楽しませて頂きました。笑える試合からデスマッチ(激烈に激しかった)、ストロングスタイル系まで実に幅広く、男色ディーノ選手のキャラクターやタイガーハート選手による締めの「1・2・3・ダァーーッ!」等で会場も(初めて生観戦という人も多数と見受けられるのに)大盛り上がりをみせていました。

ハッキリ言って、下手なプロの興行よりも、よっぽど面白かったです。私は、学プロを根拠も無しに蔑視していた自分を恥じてしまいました。


さて、学生プロレスが通常のプロレスと大きく違う点は二つあります。
一つは、選手が総じて小さい、ということ。
これは選び抜かれたプロではないのですからいたしかたないことでしょう。その代わり、技がきれいにかかりやすい、というメリット(?)も生まれます。試合テンポがアップするわけですね。

二つ目は、試合中に実況がある、ということ。
観客向けの実況があるのです。プロのリングでは、以前にキングダムの旗揚げ戦か何かで実験的に行われたことがありましたが、不評だったはずです。しかし、学プロの実況は親切な解説ありウケ狙いありブラックジョークありの何でもあり系で、あった方が楽しめるというのは確実です。


そんなOWFが盛んに宣伝していたのが「2000年2月5日、大阪府立第二競技場大会」。なんとなんと、かのメジャー団体全日本も使うような(最近ではバーニングの三沢制裁がありましたね)会場をOWFも使ってしまうのです。
学園祭で大いに感動した私は観戦する決心をしたのでした。

というわけで、2月5日の観戦記を書きます。
ちなみにこの日はRWF(立命館大学プロレス同好会)との対抗戦がカードの主軸になっていました。
(※フォントは小さ目にしたほうが見やすいです)


第一試合
×ミスター雁之助(逆エビ固め)カト・クン・ニー
最初は立命vs同志社の一回生対決、雁之助選手がRWF,カト選手がDWA所属。実にヤングライオン的な試合の末に逆エビ固め(やっぱYLだ)で勝利。雁之助選手はスピアがうまかったですね。



第二試合
スキンシップ安藤
氣合りゅうけんエッチャン
(エッチャンボム) マスクど上新庄
マスクド下新庄
×
S・安藤選手は“軟弱”というキャラクター。ギルバーグなんて目じゃないくらいの貧弱さでした。でも、もうすぐ2児のパパだとか。
上新庄&下新庄コンビはパトリオットのマスクをつけてました、両方とも(笑)。イーグルは忘れらてるようです。
あと安藤選手のセコンドに大門・ザ・西郷選手がいました。“平成のヘイスタック・カルホーン”といった感じの体型でした。是非試合も見てみたかったですね。



第三試合
ライジングキッド引退試合
×ライジングキッド
フライングキッド泉原
(逆エビ固め) リトル岡部くん
パンサー火浦
ライジングキッド選手の引退試合。「あぁ、まだ僕が見出してから2試合目だというのに、もう引退なのか……」と悲しんでいたのですが、相変わらずの跳躍力は他を寄せ付けません。
なかなかカウント3が入らない好試合、最後はキッドがウラカン・ラナにいこうとしたところを岡部くんがキャッチしてそのまま逆エビという、クリス・ジェリコな技で決着。



第四試合
高橋昭二
M・マモダーラJr.
(エビ固め) ソルティ・キッドマン
スター☆フェラえもん
×
OWFとRWFの対抗戦。ソルティ・キッドマン選手のパートナーが登場するまで「X」として伏せられていました。で、このスター☆フェラえもんという選手は結構大物なようで、横に座っていた立命のOB(とおぼしき)の人が「スタ〜〜〜ッ!!」と盛んに声援を送っていました。スター選手は動き自体は良かったのですが、リングに慣れていないためか、ロープを使ったりする技ではミスが少し目立ちましたね。
ソルティ・キッドマン選手は一見レイヴェン風の身なりをしていて、カッコイイです。
終盤高橋がスプラッシュマウンテン連発でスターを追い込むが、ここでまさかの毒霧! 一気に形勢逆転、スターの雪崩式フランケンが高橋を襲う。が、高橋はこれをさらに回転させるという驚愕の技で丸め込んで、OWFの勝ち。



―― 休憩 ――



第五試合
超人気SFアニメキャラクターマッチ
機動戦士ガンダム(KO?)黒い3連星×

バンダイプレゼンツ、の試合。ガンダムとドムのコスプレをした人が戦うというもの。アニメ中のセリフを会場に流しつつ、アニメを再現してました。
「これはガンダムファン以外は置いてけぼりじゃ…」と心配しましたが、場内爆笑。さすがにガンダムって知名度広いんですね。もちろん私も笑ってました。ちなみに、試合そのものはあってないようなものでした。



第六試合
OWFタッグ選手権
<王者組>
<挑戦者組>
×マロ栗山
ジャッカル速水
(シューティングスタープレス)ピル・サムライ
ちょんぼ鶴田
OWFのタッグ選手権にRWFのレスラーが挑戦した試合。
マロ栗山選手はヒールそうな顔をしていて実際にヒールという、実によく出来たキャラクター。でも、一発一発の技が的確だったように思いますね。ちなみに、ウチの大学でバイトをしているらしい…、いつか会えるといいですね。
ジャッカル速水選手は武藤をモチーフにした選手。技も同じのを使ったりしてたけど、それよりも細かい仕種とかをコピーしていて、可笑しかったです。あと、なぜかアックスボンバーも使ってました。ダッシュ力は凄かったけど、武藤とアックスボンバーってすごくミスマッチのような気が…。
ピル・サムライ選手は空中技が得意な選手で、独特のリングインだけでもかなり魅せてくれました。名前の割りにカ・シン風のマスクを着けてました。が、そのマスクをマロ選手によって試合中に取られるというアクシデント。素顔もカッコイイひとでしたけどね。
試合は王者コンビがラフも織り交ぜつつ常にペースを握るが、最後は耐えに耐えたRWFチームが王者コンビの同士討ちを誘い、分断&仲間割れに成功。最後はサムライ選手のシューティングスター(すごーーくキレがあった)で勝利。試合後鶴田選手は泣きそうな顔になりながら、ベルトを掲げてました。



第七試合
男色ディーノ(無効試合)レズビアン・スー
「ホモvsレズ」というすごい組み合せ。序盤、スー選手はなかなかのいい動きを見せて、ディーノを攻める。
が、攻撃は長くは続かず、ディーノの反撃に遭う。そうこうしているうちにRWFのセコンドが乱入、続いてOWFも乱入し、リング上は大混乱。やむなく無効試合となった。
試合後、ディーノは「物足りねぇなぁ」とマイクアピールを始め、その矛先は意外な方向へと向かうこととなる……。



特別追加試合
OWFヘビー級選手権
<王者>
<挑戦者>
男色ディーノ(ダイビングシックスナイン)ライジングキッド×
ディーノはマイクを先程引退したばかりのキッドに向けると、「俺の許しなしに、引退するんじゃねぇ」と難癖をつけ、ベルトを賭けたディーノvsキッドのシングルマッチが幕を開けた。
試合はディーノがペースを握り続けるが、一瞬のスキを着いたキッドはすぐさま反撃へ。そして、何と先程は出さなかった幻の技「フェニックススプラッシュ」をみせた!! 飛んだのは、またまた私の位置から一番近いポスト。何か縁があるんでしょうね。が、カウントは2。
これで攻め手がなくなってしまったキッドはディーノの豆まきやバレンタイン攻勢にハマってしまい、最終的には変形ダイビングボディープレスで王座防衛。
これが正真正銘のキッドの引退試合となった。



―― ライジングキッド引退セレモニー ――
元OWF会長にして、元タッグ&ジュニア二冠王者のライジングキッドの引退セレモニーが行われる。花束贈呈、挨拶、胴上げ、最後のポスト最上段からのバク転、セレモニー中はずっとテーマ曲である「スカイ・ハイ」が流れていました。う〜ん、いい曲だ。ちなみに、最後のバク転も私に一番近いコーナーでやりました。何か縁があるのでしょうかね?
たった3試合しか観ることが出来なかった私ですが、ジーンと来るものがありました。



第八試合
タイガーハート
アンデレ丸山
(雪崩式ジャックハマー) ビッグ・パイパン
みこすり半蔵
×
OWFとRWFの対抗戦。
いよいよタイガーハート選手の登場です。赤い虎のマスク、鍛え上げられた肉体、そして未だシングルでスリーカウント数えさせたことはない、というOWF最強の男。
ビッグ・パイパン選手はシューズにフサフサがついていて、入場テーマ曲は「移民の歌(アアア〜〜〜アァ!)」! 体がかなり大きいので、本人もブロディをかなり意識しているようです。
試合は、ハートが持病の腰痛に加えて試合中に左膝を痛めたこともあって、ハートが捕まる展開が長く続いた。そんな中、アンデレ丸山選手のスープレックスは見事でした。相手の体を完全にコントロールしての投げはアマレス仕込みでしょうか、カレリンズリフトまでみせてくれました、凄いや。
最後は大きなパイパン選手をハートが雪崩式ジャックハマーで仕留めてOWFの勝ち。



メインイベント
ストロング倉内(雪崩式回転エビ固め)ガッツ逸物×
OWFとRWFの会長同士の対決。当に頂上決戦!
ストロング倉内選手は耐えるプロレスを実践していました。とにかく相手の攻撃は限界まで受けるというスタイル。一方のガッツ逸物選手は、余裕を見せて相手を小馬鹿にしたような表情を見せつつも、得意のエルボードロップを要所要所で見せて、絶対にペースは握らせない。
試合は逸物が圧倒的優位で進んでいく。得意のエルボーの他にも、ライガーボムやデスバレーボムで激しく攻め立てるが、倉内は持ち前のガッツで3カウントを許さない。また、倉内が絶対の自信を持っているジャーマンは、逸物はかなり厳しく警戒していた。
結局、逸物が雪崩式デスバレーを出そうと倉内をポストに乗せたところで、蔵内が体を入れ替え、雪崩式の回転エビ固め(半ばパワーボム)でフィニッシュ。



いろいろ総括
府立第二なんて大きなところが埋まるのかなぁ、と他人事ながら心配していたのですが、立ち見が出るほどの盛況ぶりにはビックリ!(公式発表:観客動員数850人)
試合もどれも内容のあるものばかりだったし、これで入場無料とは信じられない世界ですね。とにもかくにも、「これからも応援させて頂きたい」と強く思った1日でありました。
六甲祭実行委員会(ウチの大学の文化祭実行委員)の皆さんには、是非来年度もOWFプロレスを六甲祭に呼んでくださるよう、お願いしたいですね。



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レボリューションに望むこと



クリス・ベノイ、 ディーン・マレンコ、 ペリー・サタン、 エディ・ゲレロの4人がWCWからWWFへと移籍しました。1月31日のRAWに乱入デビューしたそうです。
WCWの内部の方でいろいろと騒動が起こっているようで、その関係で4人は離脱したというわけです。

クリス・ベノイはWCW世界ヘビー級を取るほどにプッシュされたのですが、あえなく王座を剥奪され、離脱へといってしまいました。ヒットマンとのシングルは現プロレス界の最高峰とでもいうべき試合で、私は「この路線でいくなら、WCWは再び活力を取り戻すんじゃないか?」と期待しましたが、物事はなかなか上手く運ばないものですね。


さて、WWFに登場したこのレボリューションですが(エディはレボリューションには参加していませんでしたが、便宜上こう呼びます)、とりあえずは4人で軍団を形成したままD-X等と抗争を行っていくようです。レスリングの実力では文句無しの4人ですから、Xパックやビリー・ガンとの試合は期待してもいいでしょう。
が、現在WWFの頂点に立つロックやHHH、ビッグ・ショー達とは“いい試合”はあんまり期待できないと思います。

トップのレスラーはレスリング技術うんぬんよりも、レスラーのキャラクターやパフォーマンスやストーリー上の役割などによって人気を獲得しているように思います。
ストーンコールドもかつて(WCW時代からレスリングマスター時代まで)はグラウンド技術に突出したレスラーというイメージがありましたが、いつの間にかパンチとストンピングとテーズプレスとスタナーしか使わないレスラーへと変貌していました。
もちろん、観客の目を引き付けるというのは、レスラーにとって大きなポイントの一つでありますし、それを習得できずに消えていったレスラーも大勢います。


WWFの観客層はそういう単純で分かりやすい試合を求めているのかもしれませんが、かつてヒットマンが試みたような、純粋なレスリング技術をバックボーンとしたタイトルマッチというのを、WWFのリングに取り戻してほしいと思います。


レボリューションの4人にはそれだけの実力はあります。あとは、マクマホン次第でしょうかね?

また、WWFでうまくいかなかったら、思いきって日本の団体に本格参戦とかをしてほしいですね。



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